風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第478回  伯耆大山

『日本百景』 春  第478回  伯耆大山 〔鳥取県〕

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大山の最高峰・剣ヶ峰を望む

   大   山 だいせん (大山隠岐国立公園)
鳥取県にある標高1,729mの峰で、鳥取県および中国地方の最高峰である。 成層火山であるが活火山としては扱われていない。 鳥取県西部の旧国名が伯耆国であったことから伯耆大山(ほうきだいせん)や、その山容の美しさから伯耆富士とも呼ばれる鳥取県のシンボルの一つとされる峰である。

大山は中国山地の連なりからやや北に離れた位置にある独立峰の火山で、その裾野は日本海に達しており主峰の剣ヶ峰や三鈷峰、烏ヶ山や船上山などの峰を持つ。 最高点は剣ヶ峰であるが、剣ヶ峰に至る縦走路が通行禁止とされている事や古くから第二峰の弥山 1,709m で祭事が行われた事から、一般には弥山を頂上としている。

一帯は大山隠岐国立公園に指定されており、標高800mから1,300mは西日本最大のブナ林に覆われ、その上部には亜高山針葉樹林帯がなく低木林や草原の高山帯になってて、山頂付近に見られるダイセンキャラボクの純林は国の特別天然記念物に指定されている。



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大山・夏道ルート 詳細図

    行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報
米子市街より車(0:40)→大山寺(0:50)→元谷小屋(1:45)→大山・弥山
 ※ 最高峰の剣ヶ峰は崩壊が激しく現在は通行禁止
大山・弥山(1:30)→阿弥陀堂(0:15)→大山寺より車(0:25)→鍵掛峠
(0:25)→大山滝入口・大山滝へは徒歩15分(1:00)→倉吉市街

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中国地方随一の雄峰・大山へ

今回は他の山域では雪も残る5月末に、安心して登れる西日本の山を御紹介しよう。 それは鳥取県、いや西日本の中国地方のシンボルとなっている伯耆大山である。 それも『夏山ルート』という整備のされ尽くした初心者ルートを登っていく事にしよう。

それでは出発しよう。 《大山寺》の山門の前に立つと、左右二つの石畳の階段がある。 この左側が奥社に通じている。 これを登って、《大山神社》・奥社の『大神山神社』へ向かおう。 この石段は結構急である。 しかし、最初のこの時点で息が切れるようだと、少々運動不足である事を認識せねばなるまい。
 
階段を登りきると『大神山神社』の奥より登山道が続いている。 神社で安全祈願をして登っていこう。 
杉の深い樹林に囲まれた森林浴気分いっぱいの並木道を伝っていくと、《元谷》の沢の流れが響いてきて、やがてこの沢の河原に出る。 河原を少し伝って、避難小屋の建っている堰堤の袂で河原を横切って《行者谷》に移り、道標に従って階段状に切られた登山道を登っていく。 

ブナ林の中の急登をジグザグにひと登りすると、支尾根の上に出て傾斜は少し緩やかになる。 
支尾根上を登っていくと、辺りは徐々にブナ林から潅木帯に変わっていく。 やがて、下り道で使う『夏道登山道』との合流点・《夏道五合目》に出る。 辺りは完全な潅木となり、見晴らしも良くなる。

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大山・六合避難小屋
一般の人は宿泊不可
ワテなら泊まれるけど・・

登っていくと、高度を上げる毎に《大山寺》の山門や社が望めてきて、山頂に一歩づつ自分の足で近づいているのが実感できるだろう。 まもなく、《六合目》の避難小屋だ。 ここからは荒々しい岩壁を魅せる大山・北壁を望みながら、浮石の多い白く乾いたガラ場をイッキに登っていく。

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荒々しい岩壁を魅せる
大山・北壁の上に日輪が輝いていた

この登りは《八合目》までと少し長く、辺りが潅木帯ゆえ日差しもキツイので、首筋にまともに直射日光を受けないように注意しよう。 バテ・ヘバリは得てして、この首筋からくるものである。 
こういう時に、“首にタオル”はいいプロテクターとなる。 

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山頂庭園に広がる
ダイセンキャラボクの純木帯
※ 大山町のウェブサイトより

《八合目》からは山上庭園を行くようになり、足場も木道が敷かれるようになる。 天然記念物に指定されるダイセンキャラボクが程よく林立し、山上台地を見事な庭園と成らしめている。 この山上庭園をシコクフウロやクマガイソウなどの高山植物の露払いを受けながら進んでいくと、大山・弥山 1711メートル の頂上直下にある頂上小屋が見えてくる。 頂上はこの小屋からほんの10m程だ。

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大山・弥山より
望む周囲の山なみ

中国地方随一の眺めを誇る独立主峰の頂に立つと、日本海に浮かぶ《隠岐島》や鋭い岩峰を従える最高峰・剣ヶ峰 1729メートル の勇姿が望まれる。 そして、その南方はブナの樹海が美しく広がり、その果ては白砂の浜・《弓ヶ浜》で途切れる・・、まるで水彩画のように整った気品のある眺めを魅せてくれる。 素晴らしい眺めを見ながら大休止したなら、往路を引き返そう。 

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山上は雲海の大海原だった

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雲海の大海原が一瞬途切れて
薄らと日本海の海原が現れた

なお、大山の最高峰・剣ヶ峰の事であるが、現在は吊尾根の崩壊が著しく進入禁止となっている。 
ちなみに、ワテは(あくまでも非合法であるが)進入を阻んでいるロープをかいくぐって進んでみたのだが、途中で強風に煽られて「引き返さざるを得ない」という結果に終わってしまった。

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ナイフリッジの手前で・・
この先は”馬乗り必至”で
写真どころでなかったよ

途中は幅50cmのナイフリッジが延々に続き、それこそ稜線を跨いででないと怖くて進めない所である。 転落の危険性が高く、転落は確実に死亡事故につながるので筆者のようなバカはしない方が無難であろう。 それにしても、遙か遠い18mである。

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遠かった「標高差18m」
でも”シクジリ”が次の山への原動力となる

・・ホントに「バカはしない」方が、この先の人生においても”無難”である
でも、「バカ」をした方が楽しい人生を送れるよ

下り道の《夏道》は、夏のシーズン中は下り専用と指定されている。 これは大山が比較的登りやすく、林間学校などの団体登山が多く押し寄せる為との事である。 帰り道も山上庭園で《地蔵ヶ池》の池塘とお花畑めぐりなど、広潤な気分を満喫できるルートを取る。

やがて、《夏道五合目》で登りで使った道を分けて、ひたすらブナ林の中を急下降していく。 
合目毎の道標を見ながら下っていくと、阿弥陀堂の灯篭の横から、飛び出るように下山口に着く。 
ここからは、広い参道を伝って車を駐車した所に戻る。

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鍵掛峠より望む大山
内陸側はまだ雪が残っていた

さて、車に戻って登山装備を外したなら、今度は“高原ドライブ”を楽しんでみよう。
まずは、『大山高原』の《桝水原》と《鍵掛峠》だ。 この辺りは、樹層が整った美しい色彩を魅せる所だ。 背後から望む、いかつい山容の大山の眺めにも魅せられる。 また、《鏡ヶ成》の展望台より、《蒜山高原》を望むのもいいだろう。

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春色に染まり
萌黄色の色彩を魅せる
桝水原にて

そして、大山をドライブするなら、是非訪れたい所が次に紹介する《大山滝》だ。 ちょうど《大山寺》の反対側に位置するこの滝は落差55mで、豊富な降雪のある大山より出ずる水をイッキに落とす本沢の大瀑布である。 蒼く深く澄んだ水を勢いよく落とす様は、勇壮な事この上ない。

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2段落差50mの大山滝
※ ウィキペディア画像を拝借

・・スンマセン。 下山後に急速に空が曇って光量不足になり、大山滝の写真が撮れなかったので、ウィキペディアの写真を拝借しますた。

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最後に蒜山高原の
牧歌的な風景おば・・
この写真ボツとして長い間
お蔵入りしてたの
失敗と思ったらすぐに消去する
デジタルでなくて本当に良かったよ

さて、やや急ぎ気味ではあったが、日帰りという短い時間で大山の“魅力”の押えたい所は全てめぐる事ができたと思う。 後は、海辺の温泉郷でひと風呂浴びて帰路に着こう。


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