2021-02-14 (Sun)✎
よも”ヤマ”話 第133話 甲斐駒・鳳凰三山縦走 その3(オベリスクへ)〔山梨県・長野県〕'95・8
高嶺 2779m、鳳凰・地蔵岳 2764m
真に岩仏・・ オベリスク全景
鳳凰・地蔵岳とオベリスク ほうおう・じぞうたけ と オベリスク (南アルプス国立公園)
南アルプス前衛の山で一番ポピュラーなのが鳳凰三山であろう。 三山というが、北側から地蔵ヶ岳・赤抜沢ノ頭・観音岳・薬師岳・砂払岳の5座から成る。 二等三角点は最高峰の観音岳にあり、全山花崗岩で前面に北岳がドンと鎮座するなど展望の良さにも定評がある。
地蔵ヶ岳頂上の尖った岩塔は『地蔵仏岩』とか『オベリスク』と呼ばれていて、甲府盆地からもよく視認できる。 古くから庶民信仰の山で、特に地蔵ヶ岳と赤抜沢のコルには、たくさんの小石仏が安置されている。 子供に恵まれない人が借りて下山。子が授かるとお礼にもう一体を献じたという。
例年の5月上旬辺りから、観音岳稜線直下に頭を北に向けた農牛(のうし)と呼ばれる黒牛の雪形が現れ、ふもとの農民の農事暦の1つとなっている。
山名の由来は、天平宝字元年(757年)に女帝・孝謙天皇(奈良法王)が転地療養にやって来たのが奈良田との事である。 そのとき登った山を法王山といい、後に嘉名の鳳凰山に代えたという。
南の夜叉神峠登山口から8時間、東麓の御座石鉱泉からは6時間で登頂できる。
甲斐駒・鳳凰三山縦走ルート《4日目》行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR甲府駅よりバス(2:05)→広河原よりバス(0:25)→北沢峠
《2日目》 北沢峠(1:10)→仙水峠(1:20)→駒津峰(1:30)→甲斐駒ヶ岳
(0:40)→摩利支天峰(0:50)→駒津峰(1:05)→仙水峠(1:00)→北沢峠
《3日目》 北沢峠(2:00)→栗沢山(1:25)→アサヨ峰(2:20)→早川尾根小屋
《4日目》 早川尾根小屋(2:30)→高嶺(0:45)→赤抜沢ノ頭・地蔵岳まで往復1時間
(1:15)→観音岳(0:40)→薬師岳(1:15)→南御室小屋
《5日目》 南御室小屋(0:40)→苺平(1:15)→杖立峠(1:20)→夜叉神峠
(0:45)→夜叉神峠よりバス(1:15)→JR甲府駅
朝日が届けるプレゼント
北岳が朝日に染まる「モルゲンロート」
《4日目》 高嶺を経て鳳凰三山縦走
小屋の前で朝日に染まって、ほのかなオレンジ色を魅せる北岳の「モルゲンロート」を眺めたなら出発しよう。 今日は、標高差500mの高嶺を越えて『オリベスク』から鳳凰三山を縦走していくという、この山の核心部をいく行程だ。
早川尾根小屋を出ると緩やかに下る道は、途中で展望の利く小さなピーク上に出て、そのまま樹林帯を《広河原峠》へ下っていく。
雲海と樹海が
八ヶ岳をより美しく演出する
《広河原峠》に近づくにつれて左側が開けてきて、梢の隙間から望む八ヶ岳は、朝の白く輝く雲海に美しい姿を浮かべて感慨深い眺めとなっている。
秩父山塊も雲海という
海を隔てた島々のように
峠に下りて、小平地で右に《広河原》へのエスケープルートを分けて、前方の樹林帯に続く道を登り返していく。 これより樹林帯の中を、ほぼ直登で《赤薙沢ノ頭》を目指す。
登りで息が切れてきたら
振り向いてみよう
:
登っていくと甲斐駒の雄姿が
力を吹絶えてくれるだろう
しばらく展望が途絶えて重苦しい感じの登りが続くが、高度を上げるにつれて背後に甲斐駒ヶ岳の白亜の岩峰が突き出してきて、少しは気分を取り戻せる。
今歩く早川尾根の影が
北岳に掛かり
このピークの頂上が近づくにつれて右手の樹林に隙間が空いてきて、カラマツと北岳の取り合わせが抜群の好展望となってくる。 そのままガレた右崖を見ながら登っていくと、白亜の巨岩が積み重なった《赤薙沢ノ頭》のピークに着く。
絶好の休憩場所・赤薙沢ノ頭のピークで
腰を下ろして今まで歩いてきた道程を望む
涼風の下に北岳の好展望、素晴らしい景色と腰を下ろせる大石群、ちょっと早いが第一休憩所には持ってこいのロケーションである。
仙丈ヶ岳も藪沢カールに
光が当たって鮮やかに
ここから、再び《白鳳峠》に向かって樹林帯を急下降していく。 途中の倒木帯に手間取ることもあるが、少しの辛抱で《白鳳峠》に下り着く。 この《白鳳峠》は南アルプスの中では《三伏峠》・《福川乗越》に次ぐ高い峠で、標高2470mである。
樹林帯を抜けて展望のいい峠に立つと
白亜の頂をもたげる甲斐駒が
この峠にも《広河原》へのエスケープルートがあり、右手に下り口が開いている。 この道は、《広河原》から鳳凰三山への縦走ルートの登り道として利用価値は高そうだ。
ここからは、いよいよ鳳凰山域に入り込んでいく。 シラベの樹林帯を抜け出ると、取り付きにくい一枚岩の岩盤を一段よじ登って上に広がるハイマツ帯に出る。 このハイマツ帯の上からは、高嶺の稜線がピークからすざましい勢いて落ちているのが望めるだろう。 これを見ると、キツい日差しも手伝って気分もゲンナリする。
仰ぎ見る大きな高嶺に向かって、妥協のない直登でつめていく。 変成岩の敷きつめられたガラ場を登っていくとケルンの立つ中鞍部に出て、この先は幅の広いガラば尾根から一転して左手が切れ落ちた岩壁の直登となる。
高嶺の大岩盤は見た目ほど
厳しい登りではないが
それでも一枚岩盤の亀裂に
取っ掛かっての直登だ
尾根上から切れ落ちた左側の岩壁の基部に移って、岩壁の切り込みに沿って這い上がるように登っていく。 この岩壁は見た目程には直立していないが、やはり高嶺の山体を成す巨大岩盤、手足をフルに使ってのよじ登りを要求される。
日が高くなるにつれ
八ヶ岳がクッキリと姿を魅せ
雲海の底にある下界の街なみも薄っすらと
背後にそびえる八ヶ岳が朝の雲海からデーライトにくっきりと見え始める頃、最後の岩盤を這い上がって高嶺 2779メートル の頂上に飛び出す。
岩が積み重なった高嶺の頂上
高嶺の頂上からは、真正面に北岳の《大樺沢雪渓》が天に昇る白い竜の如くすざましい勢いで突き上げている。
もう盆を過ぎて大樺沢雪渓も
ほとんど残っていない
左側の空の下には仙丈ヶ岳の優雅な姿と、白亜の大岩をもたげたいかつい甲斐駒ヶ岳が、《野呂川》を挟んで夫婦のように並び立っている。 そして目指す鳳凰三山や『オリベスク』も、かなり近づいた感がある。 八ヶ岳も清里の街を従えて、気高き姿を示している。 この高嶺は、南アルプスのとっておきの展望台である。
高峰発・・ 絶景かな
甲斐の国の守護神・甲斐駒ヶ岳と
雲海に浮かぶ八ヶ岳
甲斐駒との「夫婦の峰」とされる
カールを広げた優雅な姿の仙丈ヶ岳
その「夫婦の峰」が
並んだ写真おば
北岳・間ノ岳・農鳥岳の
白峰三山揃い踏み
高嶺からは、痩せた稜線を左に周り気味に伝っていく。 取り立てて危険な所はないが、ガラ岩やザラザラの砂礫帯を通過するのでスリップに注意しよう。 素晴らしい眺めに熱中し、くれぐれも足元の注意が疎かにならぬように。
オベリスクが正面に・・
そしてだいぶ近づいてきた
白ザレの鞍部からは、名前の通り白砂の滑りやすいザラ場を登り返すと、常に左に見えていた『オリベスク』の大岩が真正面にどっかりと立ちはばかるようになる。 白砂が固まってできたような岩峰を巻いていくと、いよいよ鳳凰三山の取付点・《赤抜沢ノ頭》の頂上だ。
デーライトの時刻となって
八ヶ岳の裾野を隠していた雲海も
霞んで下界の街が見えてきた
北岳は相変わらず
正面展望を独り占め
まずは、『オリベスク』を擁する地蔵岳を制覇しよう。 《赤抜沢ノ頭》より、《賽ノ河原》と呼ばれる白砂の堆積丘に向かって深く掘れた道を下っていく。 15分程下ると《賽ノ河原》に出て、山の“砂浜”の上を緩やかに登り返していく。 傾斜は緩いのだが、白砂に足を取られて足取りはかなり重い。
やがて、“オベリスク”の基部にある地蔵岳 2764メートル 頂上の祠にたどり着く。
オベリスクの袂にある
地蔵岳の頂上祠
ここから“オベリスク”岩を少し登って、巨大な岩の周りを一周してみよう。 途中に岩を祀る地蔵や祠・結界があり、山岳信仰の深い山である事が解かるであろう。 こうなれば岩の上にも登りたい所だが、これを登るのはザイルと補助者がないと無理のようである。 無理に登っても降りれなくなるだけで、「岩の上で震えて救助を待つ」といった“恥”をさらすだけである。
オベリスクの立つ峰発・・ 絶景かな
八ヶ岳の背後に
秩父連山が薄っすらと
これより登る
鳳凰三山の最高峰・観音岳
白亜の頂を魅せる
甲斐国の守護神・甲斐駒ヶ岳
さて、『オリベスク』をひと周りしたなら、往路を《赤抜沢ノ頭》まで戻り、鳳凰三山縦走を再開しよう。
※ 続きは、次話の『第134話 その4』にて
オリンピック委員会の会長とやらの
森喜朗がペロっと口に出した言葉から
パヨクの言葉狩りの標的とされている
でも森喜朗の発言が女性蔑視なら
福島みずほコト趙春華が
連呼する「オッサン」は
壮年期以降の成人男性蔑視の発言でないの?
それに政治的に何の責任も
地位もないワテならば
同性愛などのいわゆるLGBTは
目を背けて近寄らない奇異の対象となるけど
そんなのを税制的や身分的に優遇するのは
やはりチョンの背乗り・天皇が呼び込んだ
在日チョンによる日本国の既存の破壊行為
そう・・チョンの背乗り天皇由来の
『Kの法則』なんだよね
森喜朗の発言を問う以上に
もはや常識で考えても開催が不能で
やれば外人が雲霞の如く入り込んで
『武漢ウイルス』のパンデミックとなりかねない
オリンピックの即座中止を諮問するべきなのに
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