風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第459回  松見ノ滝

『日本百景』 秋  第459回  松見ノ滝 〔青森県〕

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訪れる時期が遅れて
どす黒い紅葉となった松見ノ滝

  松見ノ滝  まつみのたき   落差 90m  青森県・十和田市(旧 十和田湖町)
松見ノ滝は、青森県十和田市にある滝である。 奥入瀬川の支流である黄瀬川の上流にあり、本流との合流点から約6.5km奥の国有林内に位置する。 国道102号線から徒歩で3時間ほど要し、積雪のため冬期は近づけない。 日本の滝百選の一つ。

滝は上下2段に分かれ、上方は白布、下方はすだれを縦にしたような外観となっている。
両岸に自生する松から滝の名が付いたとされる。



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松見ノ滝・黄瀬川林道ルート 行程図

  滝へのアプローチ       駐車場・トイレ・山小屋情報
JR弘前駅より車(1:50)→十和田市・焼山(0:10)→黄瀬川林道ゲート

    行程表
黄瀬川林道ゲート(0:55)→林道分岐(0:50)→㈱コバヤシ社有地ゲート
(0:45)→松見ノ滝下り口(0:25)→松見ノ滝

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紅葉の時期を外してしまったよ

この滝は、『日本の滝100選』では五指に入る難関滝なのである。 なぜなら、滝を目にする為には、延々9kmもの林道歩きを強いられるからである。 即ち、片道3時間は裕にかかってしまうという事である。 これを逆算したなら、滝で1時間遊ぶとなると所要時間は7~8時間を要するのである。
また、冬は雪に閉ざされて通行不能となる事から、『秘滝』の呼称を欲しいままにしている滝の一つである。

先程記した『所要時間は裕に7~8時間』であるが、夏ならば日が長くさほど心配はないであろう。
だが、夏以外だと日が短く、行動時間にかなり制限を受けるのである。 朝7時に出ても、帰ってこれるのは日が傾きかけた午後3時前後って事になろう。 「午後3時で日が暮れるなんて」と思われるかもしれないが、渓谷内では日が暮れるのは滅法早いのである。 なぜなら日が傾くと、山の陰に日の光が閉ざされてしまうからである。 そして、日が完全に暮れると、真っ暗闇になる事は言うまでもない。

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落差90mもあるので
下の滝にアングルを向ければ
滝の上方が入らない

だが、この滝も『日本の滝100選』に指定された事で、別の林道(蔦沼林道)を車で伝って、その林道終点から十和田発電所の取水ダム巡視路を伝って林道歩きを2/3も短絡するルートが“開発された”との事である。 このルートを使用すると、片道1時間半程に短縮できるらしいのだ。

だが、林道がかなり荒れている事と、林道終点の短絡道が一般の者の通行の為に供された道でない『踏跡』を伝う巡視路であり、かなり道が不明瞭であるという事で、ワテ自身の感覚としては「余程に山野を歩き慣れた人以外は使うべきでない」と踏んだのであるが。

それは、この滝の最初のアタックで安易に「この短絡道を使おう」と思ったのだが、林道の分岐で道を違えて断念となった(間違った道を進んでしまい、その枝林道の終点からダムへの導水管を伝って下っていって行き詰った)苦い経験からの判断である。

この時は、間違った道を下ってしまった事でタイムオーバー(往復時間を考えると、レンタカーの返却時間をオーバーしてしまう)になってしまったのである。 断念の後に『正しい』と思われる林道の終点まで車を進めてみたのだが、雨が降ってきた事もあったが、軽ならばぬかるみにハマって脱出不能にもなりかねないような、大きく掘れた個所が存在する極めつけの悪路であった。 この事から、「この付近の地理をよく知る地元の人間の介添がなければ踏み込むべきではない」と強く感じたのである。

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初回にスケベ心出して
未知の短絡ルートのアプローチで
道に迷って断念したのが
紅葉に遅れた原因だな

これまでの記述でもうお解かりだと思うが、この滝の探勝はこの失敗断念を踏まえて、その10日後に再度アタックして成就したのである。 そして、その再度のアタックは、『2日の通常休暇という限られた時間である』という事、『ワテの居住する関西圏からは“遥かなる地”の青森県である』という事、そして『それを踏まえたタイムリミット(制限時間を越えると、帰宅予定日に帰れなくなる)が存在する事』という、3つの困難な状況を全てクリアした探勝計画の元で実行せねばならないのである

その3つの困難をクリアする手法とは、行程表では記してしまったが『通常では決してお勧めできない方法』なのである。 だが、この手以外に「このタイムリミットをクリアする手法はない」と思ったのも事実である。 従って、『他の人がワテと同じ行動をする事はない』とは思うが、決してマネをしないように。 実行するに当たっては、『強烈な能天気力と天然力』を必要としますので・・、念の為。

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下手すりゃ北海道より遥かに遠い
青森に1泊2日で滝見をすれば
こんな過酷な皇帝となるのは必定

それでは、行動時間を度外視するのを前提として、帰りに見た情景を当てはめながら行程ガイドに移るとしよう。 ワテの場合はAM3:30に16km麓の『道の駅・おいらせ』を出発し、AM4:12に黄瀬川林道ゲートを出発したのだが、通常の『明るくなってからの出発』であったとしても、朝の7時にはゲートをくぐっていなければならないだろう。

ワテの場合は、まだ真っ暗闇の『午前4時過ぎ』という事もあってカンテラは必需品であったが、このルートは長丁場であるという事を踏まえれば、カンテラは携帯品として荷物の一つに加えるべきであろうと思う。 天候の急変で荒天となると、辺りが薄暗くなる事も想定されるし、思わぬ時間のロスで日没時間を越えてしまう事も有り得るのだから。

ゲートを越えて林道を歩いていくと、すぐに黄瀬川が寄り添ってくる。 林道の勾配はほとんどなく、川の蛇行に寄り添って左右にうねりながら進んでいく。 がけ崩れを板で押えただけの崩れ防止柵や、流出した道肩に鉄板を敷いているだけ・・など、整備状況はかなり粗悪な様である。 やはり、民間所有の林道だからであろうか。

やがて、吊橋に差しかかる。 吊橋はゼブラロープと『立入禁止』看板で進入が塞がれていたし、ワテの通過時はまだ真っ暗闇だったのでほぼ無視して進んだが、帰りに見ると上部の導水管への巡視路へとつながっているようだった。

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黄瀬川を挟んで
対岸にある無名滝

この吊橋を過ぎると、対岸に幾つかの無名滝が掛っているのが見えてくる。 落差といい、水量といい、結構な無名滝だ。 もしかすると、荒天の後だけに出現する『雨後滝』なのかもしれないが。

吊橋を過ぎても道は相変わらずの勾配のない沢に沿ったうねり道で、ゲートから吊橋までの所要時間とほぼ同じ位歩くと、《松見ノ滝》を語るサイトさんの全てが『重要地点』と表記する《道標のない分岐》に出る。 この分岐の到着タイムはAM4:59で、ワテ自身のゲートからの所要は47分であったが、通常は1時間前後のようである。

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この滝を紹介するサイトさん全てで
超重要地点に挙げる道標のない分岐
通った時は暗闇だったけど

ここは全ての《松見ノ滝》を語るサイトさんの指示通り、右へ進路を取ろう。 なお、右への道は、「山を甘くみるな!」との警告看板が掲げてあり、また100m程奥に黄瀬川を渡るまともな陸橋がかかっているので、これらは判別目標となろう。

この分岐を右に進んでいくと、陸橋で黄瀬川を渡って対岸の山肌に取り付いていく。 これを2度のつづら折りを交えた結構な急勾配で登っていく。 登っていく最中で、右手の下流側に十和田温泉郷の街の灯が見えてきて心強い。 帰り時も、紅葉に染まった山野の間に麓の街並が見渡せて、山野を歩く喜びを味わえる良い雰囲気の所だ。

このつづら折りの急勾配を登りつめると、枯葉が道を覆う中を緩やかに登りながら真っ直ぐに進んでいく。
ワテの場合、この辺りで薄っすらと夜が明けて空が白み始めてきた。 この落葉に埋もれた道を10分ほど進んでいくと、これまた《松見ノ滝》紹介サイトさんの『重要地点』である《㈱コバヤシ 社有地ゲート》に辿り着く。 到着時刻はAM5:36だった。

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これまた超重要地点の
㈱コバヤシの社有地ゲート
「ここで事故が起きても責任持ちません」
とのお決まりの逃げ口上の看板アリ

このゲートより先は、この会社の社有地となるそうである。 ちなみに、インターネットで『青森県』『㈱ コバヤシ』で調べてみたら、『アフラックの代理店』が出てきたけど。 違うよね。
まぁ、治山工事関係の土建屋か林業関係だと思うが。 脱線はこの位にしておこう。 なお、再びこの記事を書く傍らで『青森県十和田市』『㈱ コバヤシ』で調べたら、地元の林業関係の会社だと判ったよ。

さて、このゲートは、単に錆びた鎖が朽ちた門柱の間をつなげているだけのもので、明らかに他の者の進入を防ぐべく設置されたものではないみたいだ。 ・・というより、林道のこの先は放置状態で、「無断進入して、何かあっても責任を負いませんよ」「一応、侵入防止の処置はしておきましたからね!」というのが本音のゲートのようである。

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ゲートから先は
管理放棄されてバラストが流失し
大量の落ち葉が道床を埋める
歩くには危ない林道となる

現にゲートを越えると、更に大量の落葉が道を埋め尽くしていた。 そして、昔あったであろう轍を消し、砂利バラストを流失させて土面が露出している。 もはや、オフタイヤでもない限り、車では走行不能のようだ。

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大木が倒れて林道を通せんぼ
「社有地くらい整備しろよ~ コバヤシィ~」
との憎まれ口がついつい出てしまう

そして極め付けは、嵐にあったのか雷が落ちたのかは知らないが、大木が根元付近で割けて横たわり、道を完全に塞いでいる所もあった。 これを目にすると「社有地くらい整備しろよ~ コバヤシィ~」と思ったが、どうやら整備も何も完全に放棄した廃林道のようである。 だが、杉などの植林は行なわれているみたいだから、樹林が育つまでの育成ゾーンなのかもしれない。

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倒木放置ゾーンを越えると
育林ゾーンに差しかかる

さて林道は、社有地ゲートを越えると案外終わりが近い。 ゲートからワテの足で30分程歩くと、周囲が杉の植林に変わって程なく滝入口の分岐に着く。 『滝の分岐は判りにくいので注意』と他のウェブサイトさんは記していたが、秋も終わり冬も間近ともなると、夏に鬱蒼としていたクマザサの薮は全て落ちてハッキリと踏跡が確認できる。

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秋も晩秋なので
ヤブが全て落ちて判り易くなっていた
今は見落とす事のないような
カラフルな板道標が設置されてるみたい

それに、道標リボンを結んだ枝木と、朽ちて割れ落ちた道標を交えた『ストーンサークル』が作成されており、すぐに認識できる状態であった。 時刻はAM6:05。 空も、カンテラがなくてもいい位に明けてきた。 これより踏跡を下っていくのだが、朽ちた道標に記された『20min』では到底いけそうにない。 なぜなら、林道歩きの8.5kmを2時間を切るタイム(1:53)できたワテが、この区間だけは29分かかったのだから。

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紅葉がほぼ落ちる程になると
美しく山野を飾った紅葉が
全て天然の滑り材となります

そして、この下り道は急で落葉で埋もれ、そしてその落葉と一緒に道床が流出して“斜めに崩れ細る”という最悪の『育ち方』をしていたのだ。

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落葉が踏跡に乗って
それが雨で土床と共に流されて
更に斜めに細くズル滑り
かなりのデンジャラスゾーンに育ってた

足を滑らせたら、瞬く間に土手を転げ落ちてしまう。 そして、滝へ向かって下っているはずが、周囲にその兆候が全く感じられず、道の正しさにも不安を感じる下りだ。 何度かのつづら折りを経ると、ようやく滝音が耳に入ってきて、ほどなく滝の全容が望める展望所のような台地に出る。 ここで写真を撮ってもいいし、滝下の河原まで下ってみるのもいい。

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滝を御神体とする不動尊と

また、松見ノ滝を御神体として祀る滝不動尊もあり、これを絡めるのもいいかも知れない。 
長い時間歩き続けて漸く辿り着いたのだ。 心ゆくまで滝を愛で、その撮影を楽しむとしよう。

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まずは「お約束」の滝全体像おば・・

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流すならこのアングルがいいみたい

なお、到着はAM6:34。 2:22の好タイムだった。 やはり、真っ暗闇をまっしぐらに歩き抜いたのが好タイムの秘訣であろうか。 滝で1時間半撮影を楽しんで、AM8:13に帰路に着く。

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so long「また来るね」の一枚
この写真を最後にしばしのお別れ

帰りも『写真を撮りながら』で、往路と同じく2:22のタイムで林道ゲートに戻り着く。
時刻はAM10:35であった。 予想外に早く戻れたので、八甲田の秘湯めぐり(谷地温泉)も叶ったなかなかの滝見紀行であった。


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西側諸国の総力を挙げて
シナ共産党を滅ぼす事だと言った訳

それはアメリカ大統領選挙での不正により
シナのコントロール下におけるバイデンを
勝たせた事でも明白だろう

ヤツらはトランプさんの下では
真剣に制裁から戦争に発展して
滅ぼされかねない事を理解してたからだ

そして奴らシナに衛生観念もなく
そして人間としての良心もない
だから収まっているとされているシナの
実態は恐らくアメ以上だろう

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ヤツら自体が世界を冒す
ウイルスそのものだって事
そしてその属国のチョンも同様なのである









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