風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第458回  巻機山 その2(雪の下山)

『日本百景』 秋  第458回  巻機山 その2(雪の下山)〔新潟県〕

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一夜にして50cmの積雪があり
翌朝は冬山下山となってしまった

  巻機山 まきはたやま (越後三山只見国定公園)
巻機山(まきはたやま)は、新潟県南魚沼市と群馬県利根郡みなかみ町の境に鎮座する三国山脈にある標高1,967mの峰である。 谷川岳から北に連なる三国山脈の北部における主脈となる山である。

巻機山の標柱が建てられているのは、標高1962メートル地点の御機屋(おはたや)と呼ばれる場所である。 御機屋を山頂とするのは信仰上の理由によるもので、最高点はそれより更に東に200m程歩いた所にあるが、ケルンが積まれているだけで特に最高点の表記はない。

一般的に、巻機山本峰(御機屋)とニセ巻機と呼ばれる前巻機山に、割引岳(われめき)と牛ヶ岳を含めたその総称として巻機山と呼ばれている。 山頂付近はなだらかな草原に笹が茂り、それがオオシラビソとのコントラストと調和して、優しく優美な山容を魅せている。

豪雪地帯ゆえに池塘が点在し、遅くまで残る雪田の周辺にはお花畑が形成され、夏の花期には高山植物の花々が咲き乱れる。 また、この峰が属する三国山脈は人里から比較的離れた地域にあるので、植林がほとんどなく、人の手が入らぬ純粋な自然美を魅せてくれる。

また、気候的には中央分水嶺に位置する峰である事から、太平洋と日本海から来る大気がぶつかり合って年間の日照時間が少なく、夏季の降水量や冬季の降雪量が非常に多い。 これらの気象条件から雪食などの浸食が激しく、急峻な沢や深い谷を刻んでいる。 また、比較的傾斜が急で、頂上の方は伸びやかな草原となっている三国山脈の山容の特徴を示している。



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巻機山 ヌクビ沢~井戸尾根・周遊ルート 行程図

    行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR六日町駅よりバス(0:45)→清水バス停(0:40)→桜坂駐車場〔登山口〕
     (0:40)→吹上ノ滝(0:40)→ヌクビ沢出合(1:00)→行者ノ滝
     (2:00)→ヌクビ沢源頭(0:30)→巻機山・割引岳鞍部〔割引岳へは所要15分〕
     (0:20)→巻機山〔牛ヶ岳へは所要40分〕(0:30)→巻機山避難小屋
《2日目》 巻機山避難小屋より巻機山稜線への往復と周遊・所要4時間(0:20)→前巻機
     (1:00)→六合目展望所(1:10)→焼松〔五合目〕(1:00)→桜坂駐車場〔登山口〕
     (0:40)→清水バス停よりバス(0:45)→JR六日町駅
  ※ 前回の『第457回 巻機山 その1』の続き

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小屋の扉を開けると
そこは一面の銀世界だった

 《2日目》 井戸尾根ルートを下山
朝目覚めると、“いい天気になれ”との願いは叶うどころか最悪の展開の小吹雪状態であった。 
これでは本日に予定していた巻機山上での周遊はとても無理で、このまま下山するより手はないだろう。 

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一晩で50cmは積もったか
山肌を染めていた紅葉が
全て白銀の下に埋まって

昨日も述べたように、山上周遊は次の宿題に取っておこうと思う。 それでは、現在持ちうる装備で雪に対する備えを万全にしたなら出発しよう。 なお、秋の山はこのように目まぐるしく天気が変わるのである。 秋の山を目指すのであれば、雪に対する備えや心構えなど雪に対する対策を想定する必要があろう。

ちなみに筆者であるワテは、上述の「目まぐるしく天気が変わる」秋の山で、つい先月に『ビッグオチャメ』をカマして骨バキバキの『数え役満』を喰らいましたので、秋の山はくれぐれも気をつけましょう。

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「恐らく先に広がる雪原が下山道だろう」
と見当をつけて下っていく

小屋より出ると、一晩で50cmという積雪で銀世界が広がっていた。 昨日小屋の前にあった木道は完全に積雪下に埋もれ、踏跡一つない白いキャンバスが広がっていた。 安全な所にいれば心ときめく眺めなのだろうが、これより山から下りる者にとっては“困惑”以外の何者でもない情景だ。 なぜなら、木道によって示されていたルートが、全て“消されて”真っ白な雪原となっていたからである。

この事により、この小吹雪の中を下山するという困難と共に、「ルートを見つけながら下っていく」という課せも背負う事になったのである。 初心者ルートの《井戸尾根ルート》といえども、目印や目標となるものを失えば厄介なモノとなるのである。

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あるのは雪原か樹氷となった灌木で
下山の道が判り辛い状況に

この状況でルートを把握する手筈としては、下に埋もれている木道をピッケルで刺して、“位置確認”をしながら行かねばならないのである。 これを怠れば、ルートを外しての遭難も有り得るのだ。
また、雪の乗った木道を踏みつければ、ハデに転ぶ事は必定である。 ルートを外せば大変な事となるし、何度も転ぶとケガや気力の萎え、そして濡れる事による疲れを引き起こすのである。

これは心身に負担をかける下りとなったモノである。 しかし、進み下らねば活路は見出せないので、とにかく出来うる限りの確実さを確保しながら下っていく。 標高1500m位まで下りきると、雪も解けだしてこの最悪の状況から抜け出す事ができるだろうし。

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雪原の中に立つこの道標に
大いに救われた気がした

この小吹雪の中の過酷な下りで、前巻機〔ニセ巻機〕1861メートル の山頂標柱と『九合目』と標された道標を見た時は、大げさなようだが“大いに救われた”と感じたものである。

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『ニセ巻機』から先は
ヌクビ沢側の展望が開けてくる

この前巻機からは斜面に広く取られた丸太の段を下っていくらしく、丸太の段を埋め尽くした雪原も段々状を刻んでいた。 この下りでは所々に丸太に打ち込んだ鉄杭が露出していたのでルートは把握できたものの、この雪に埋もれた丸太や鉄杭に引っ掛かっての転倒が新たな恐怖となり得るのである。

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視界が開けて心に余裕が出てくると
雪山の絶景か撮りたくなってくる

丸太はともかく、鉄杭なら大ケガ必定であるからだ。 この下りをおっかなびっくり下る事で、「自然の力は人間のちっぽけな構造物をいとも簡単に凌駕するのだ」と思い知られたものである。

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雪に隠れた丸太の躓きに
気をつけながら下っていくと
ヌクビ沢が大きく山肌を
刻んでいるのが望めて来る

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遠望すると同じく雪をまとった
谷川連峰が望める

この広い斜面の坂を下りきると、ようやく下の視界が開けてくる。 そして、下るにつれて足元の雪が薄くシャリシャリになってくる。 ここまでくれば解けた雪で濡れて気持ち悪い感触とはなるものの、「ひとまず安全な所まで下りきった」とホッとする事だろう。

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心に余裕が出てくると
今眼前に広がる冬と秋のひしめき合い
が撮りたくなってくる

ホッとして心に余裕が出てくれば、やはりこの銀世界を楽しみたくなるものだ。 ここはカメラを取り出して、またとない冬山に様変わりした情景を収めていこう。

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雪を被った紅葉と初冬の谷川連峰
真に秋と冬の絶景だ

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一夜にして積もった50cmの積雪が
秋をイッキに吹き飛ばした

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一夜にして来襲した冬将軍に
最後まで抵抗する『秋』が一つあった
それがこの『雪紅葉』

さて、下りの道であるが、雪は下る毎に解けだして、《六合目の展望台》を過ぎる頃には雪解けの流水で道が冠水するようになってくる。 雪でスリップしたりすると、途端に濁った雪解け水でビショビショに濡れてしまう。 もう道のロストの心配は完全になくなるが、手袋といい上着といい靴といい、完全に濡れネズミとなってしまう。 

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やがてヌクビ沢の谷が隠れる程まで
下りてくるとそろそろ雪が薄くなり

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徐々に秋が勢いを盛り返してくる

また、この巻機山の地質である粘土質の水はけの悪い土質にも悩まされる事だろう。 踏ん張るとヌルリと滑り、尻モチでも着こうモノなら途端に泥坊主と化するのである。 そして、水の吸収の悪い粘土質は、ルンゼ状に掘られた登山道に雪解け水をそっくりそのまま流し、登山道の全てを“泥水の沢”に変えているのである。

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所々で冬が盛り返したり

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秋の勢力が盛り返してくる
秋と冬のせめぎ合いが楽しめた

雪が解けたら解けたでこのような新たな困難が待ち受けているので、思うように下山ははかどらないのである。 《六合目の展望台》より《五合目の焼松》まで小一時間はかかったであろうか。

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下りていく毎に
灌木に乗る雪がなくなっていき

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そしてコチラ側の灌木に
乗る雪が完全に消えると

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雪の境界より下りてきた事になる

また、頂上稜線で撮れなかった悔いを取り戻すべく立ち止まる毎にカメラを取り出したりしてたので、大いに時間を食ったのである。 従って、今回の自らの所要タイムは、全くアテにならないものとなってしまったのである。

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雪山情景もこの五合目が最後となる

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もちろん雪をまとった
巻機山塊ともお別れだ

下りついた《五合目の焼松》では、今まで遮られていた左手の展望が望めるようになる。
ここでは雪をまとった巻機山の本峰と、巻機山を源とする《米子沢》がゴルジュと連瀑を刻んだ雄大な秋風景を拝む事ができた。

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雪をまとった巻機山と秋の紅葉

この山に登った当初の目的が「秋の紅葉を楽しむ」とあっただけに、最後の最後でその望みが叶えられた訳である。

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ここからは無雪期の展望となる

《五合目の焼松》からは完全に雪も消え、またこれよりルートが直角に折れる事もあって、雪解け水の“にわか沢”より解放される。 後は、所々水溜りとなったぬかるみを避けつつ下っていく。
所要時間で1時間って所であろうか。 

合目道標に示される標記が『二合五尺』となると、程なく登山口より飛び出し簡易舗装の道を歩くようになる。 少し歩くと登り時に使った《ヌクビ沢》ルートの登り口と合わさって、《桜坂駐車場》の登山口に下りつく。 

下りついて見上げる山は、天気も回復してまたとない紅葉真っ盛りの情景であった。 しかし、小吹雪の中を下りてきたワテには、この紅葉をカメラを収める気にはならなかったのである。 それは、「今度来た時に秋の山と紅葉を撮れればそれでいい」と思ったからである。 この宿題を成せる日が来るのを、ワテ自身心待ちにしている次第である。

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この下りは雪の印象が強すぎたので
あまり秋の情景を撮る気にはならなかったよ

後は、舗装道をバス停まで歩いていくだけである。 バスは1日3本しかなく、下山となると13:45発のバス以外は使えそうにないだろうから、麓の《清水》でタクシーを呼ばねばならないかもしれない。
また、せっかく来た“湯の里”の南越後である。 時間が許す限り、登山後の楽しみである山の汗を落とす“温泉めぐり”に繰り出したいものである。 温泉や南越後のお土産についてはそれを扱った専門ガイドに譲るとして、この山旅のガイドを終えようと思う。

  ※ それと『次の宿題』の山上周遊については、メインサイト秋満開の巻機山どうぞ。


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