2020-11-15 (Sun)✎
よも”ヤマ”話 第124話 雲ノ平外輪山の名峰めぐり その2 (黒部五郎カール)
〔富山県・岐阜県・長野県〕 '95・8
黒部五郎岳 2840m(前回に引き続き登頂)
雲ノ平・アラスカ庭園より
望む黒部五郎岳
:
この峰が抱くカールを
誇らしげに魅せていた
※ 雲ノ平よりの撮影
黒部五郎岳 くろべごろうたけ (中部山岳国立公園)
この峰は、富山県富山市・岐阜県飛騨市及び高山市にまたがる飛騨山脈の標高2,840mの峰である。
別名、中ノ俣岳(なかのまただけ)や鍋岳と呼ばれているが、いずれも一般的ではない。
なお、黒部五郎岳は富山県側、中ノ俣岳は岐阜県側の古来の名称とされている。 我が【名峰百選】に選びし峰で、花の百名山にも選定されている。 山域は中部山岳国立公園に指定されている。
立山連峰が薬師岳より南下して、太郎兵衛平から北ノ俣岳を経て続くなだらかで広々とした稜線の先に、大きななカール(圏谷)を抱く特異な山容を魅せている。 花崗閃緑岩で構成され、山頂付近は岩が積み重なった砂礫地である。 飛騨山脈の奥深い位置にある為に日帰りの登山が困難で、山小屋やキャンプ指定地を利用し山中で数泊して登られる事が多い。
山名の由来であるが、人名のような山名の「五郎」は、山の用語であるゴーロ(大きな岩がゴロゴロした場所)が山名の語源で、それに五郎という当て字をあてているのである。 また、苗字のような「黒部」も、村名が由来であるという。
これは近隣の野口五郎岳についても同様で、黒部村の五郎岳と野口村の五郎岳という言い方で、比較的近接している二つの山を区別したものである。 歌手の野口五郎の芸名は野口五郎岳にちなんだものであり、デビュー前には「黒部五郎」も芸名の候補に挙げられていたという。 また、東側が欠けた鍋のように見えていた事から、「鍋岳」とも呼ばれていた事があった。
この山の景観は、何といっても頂上の東側にあるカール地形だろう。 夏の花期ならばカールの中は花の器となり、コバイケイソウがカールの器に白い花の彩りを添えるのである。
雲ノ平外輪山の名峰めぐり《2日目》 行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR富山駅より鉄道(0:50)→有峰口駅よりバス(1:15)→折立
(4:20)→太郎平小屋(0:20)→薬師峠キャンプ場
《2日目》 薬師峠キャンプ場(0:20)→太郎平小屋(1:40)→北ノ俣岳(3:20)→黒部五朗岳
(2:00)→黒部五朗小舎
《3日目》 黒部五朗小舎(2:20)→三俣蓮華岳(1:30)→双六岳(0:50)→双六
《4日目》 双六(1:00)→弓折岳分岐(2:20)→抜戸岳(1:10)→笠ヶ岳(3:10)→弓折岳分岐
(1:00)→双六
《5日目》 双六(1:00)→弓折岳分岐(0:40)→鏡平(1:20)→秩父沢(1:10)→ワサビ平
(1:00)→新穂高温泉よりバス(1:40)→JR高山駅
※ 前話『第123回 雲ノ平外輪山の名峰めぐり その1』の続き
頂上での展望を楽しんだら
下りにかかろう
黒部五朗岳 2840メートル の頂上からは、槍の穂先や水晶岳が逆光のバックライトに照らされてシャドー気味に見渡せる。 ワテの眼で見た感想ではあるが、槍の穂先は順光線の中で望むより逆光のバックライトに照らされてシャドー気味に望む方がいい感じである。 山なみを見るのもいいし、今まで歩いてきた稜線を望むのも感慨深いであろう。
景色がいいと、山頂での滞在時間がついつい長くなるものだ。 だが、あれだけ快晴だった空が、午後に湧き立つ雲で陰り出してきたよ。 この空模様だと、カール壁を下っている最中に雨に降られるかもしれないな。
カール壁を下り始める頃には
あれほど晴れていた空が
雲に覆われ出したよ
取り敢えず、雨に当てられるかもしれないという負の感情は封印して、黒部五郎岳の頂からの絶景を思う存分味わった事だし、今度はカールの花の器に向けて下っていこう。 でも、今日の行程で最も辛いのは、これからの下りがやけに長い事なのである。 しかも、黒部五朗岳の頂上から《黒部五朗小舎》が、こんなに近くに見えて・・であるのでなおさらだ。
上から望むとカール底が
すぐ近くだという事は
カール壁が急だという事ですね
まず、《肩》でデポった荷物を回収してからすぐに右手に折れて、カール底に向かって岩ガレの崩れたような道を急下降していく。 このカールバンドの傾斜地は、一面のお花畑となっている。 特にコバイケイソウの群落越しに見える薬師岳の姿は、立ち止まってカメラを据えたくなる名景だ。
カール壁の草付斜面を埋める
満開のコバイケイソウと薬師岳の絶景
亜種のハクサンイチゲ
カール壁の草付は白い花が多かった
コバイケイソウからキンバイソウ・アズマギクと咲き乱れる急斜面を下りきると、《黒部五朗カール》底の雪渓広場に出る。 庭園状の岩の配置とお花畑が、素晴らしい景色を魅せる。
天然の湧き水で喉を潤してから
花の器・カール底のお花畑の探索だ
カール底から雲ノ平の草原と
鷲羽・水晶の名峰群を望む
アオノツガザクラとイワカガミの
紅白の花の饗宴
そして、黒部川源流の《右俣沢》の源泉が、カールバンドの万年雪渓の中からこんこんと湧き出している。 ひと息着くには絶好の場所だ。 天然の湧水で喉を潤したなら出発しよう。
ミヤマキンバイと
亜種のハクサンイチゲの
黄色と白の饗宴
カール底からカール壁と
黒部五郎岳の頂上を見上げる
カール底からは、この源泉沢に沿って石畳状のなだらかな傾斜を歩いていく。 時折、奥の樹林帯の合間から、《黒部五朗小舎》の赤い屋根が見える。 所要時間からするともう着いてもいいのだが、これがなかなか着かない。 苛立ちと疲れが合い重なって、余計に辛く感じる事だろう。
岩峰を削って壮大な花の器を創造したのは
岩峰にまとわりつく雪の力だった
夏の花が咲いている内に
生涯の全ての事を終わらせないと
ならない定めを持つ山の虫たち
「いつか着くさ」と気持ちを切り替えると
程なく小屋が見えてくるから不思議だ
※ 北アルプス小屋ガイドより
こうなったら、「いつか着くさ」と気持ちを切り替えた者の勝ちだ。 今までなかなか着かなかったものが、気持ちを切り替えた途端に到着するのだから不思議なものである。
稜線上からも目立って見えた
黒部五郎小舎・冬小屋の赤い三角屋根
着いた黒部五郎小舎のテント場で
暮れ始めたカール壁を望みながら
テント設営と炊事に勤しむ
まぁ、何はともあれ、雲が広がってきて心配の種だった雨は、ほんのいっときのポツ降り程度でほとんど濡れる事もなく、黒部五郎小舎のテント場に着く事ができたよ。 そしてラッキーな事に、雲付きの夕空は極上の情景を魅せてくれたよ。
焚いたメシを喰い終わった頃
1日の終わりを魅せる
ショータイムが始まった
・・今日は赤い三角屋根の《黒部五朗小舎》前のキャンプ場で、薬師岳が暮紅に染まるのを見届けてから休息しよう。 それでは、「1日の終わりのショータイム」をごろうじろ。
1日の終わりのショータイム
かぎろい色に染まっていく薬師岳と
僅かに残った青空とのハーモニー
陽が沈む黒部五郎のカール壁側は
沈む陽の光のバックライトで空が黄金色に
陽が沈む瞬間
薬師岳がちょっぴり夕日で焼けた
※ 続く《3日目》の行程は、次話の『第125話 その3』にて
だが自由主義陣営は呑気なのか
「あるある詐欺」に騙されて金を毟り取られる
金持ち老人のように簡単に騙される
騙される間抜けが個人ならどうなろうが
知ったこっちゃないが
自由主義陣営のリーダー格の
アメリカが騙されるという事は
自由主義陣営の敗北を意味するのだ
それは日本でも同じ
竹島に侵略してきたチョンの酋長・李明博に
謝罪書簡を認めて竹島を売った
明らかにチョン面の反日売国奴の
前天皇アキヒトが日本人な訳ないだろう
日本の英霊に対してチョンそのままに悪態を着き
「侵略を犯した悪の軍隊」と日本軍を貶めて
チョンやシナを始めとした国々に
「日本軍の犯した侵略行為」の謝罪と
果てなく金を毟り取られる『謝罪ATM国家』たらしめて
日本の国を貶めたチョン背乗りの天皇・ヒロヒト
こんな反日チョンを崇める事自体が
自分の国を貶める事だと気づかないから
延々とチョンによる我が国の侮蔑と
売春婦騒動や詐欺徴用工でタカられ続けるのだ
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Re: No Subject * by 風来梨
SENSEさん、こんばんは。
おかげ様で、階段を下る以外は問題ない位に回復しました。
私も今年はハデにやらかしましたので、来年の初夏まで山は自重ですね。
冬も例年なら北海道で『撮り鉄』に繰り出すのですが、今年は近場(四国カルストか島根の匹見峡辺り)でこなそうかと。
となれば、十数年ぶりに紅白を見てるかも。
来年の夏は、四半世紀ぶりにゴールデンコースの方に行って、高天原で温泉に浸かって雲ノ平か、ジャンダルムを考えてますね。
あぁ・・、鹿島槍~五竜も行かねば。
黒部五郎のダイヤモンドコースは、カールに下りる途中のコバイケイソウ越しの薬師岳が印象に残ってます。
おかげ様で、階段を下る以外は問題ない位に回復しました。
私も今年はハデにやらかしましたので、来年の初夏まで山は自重ですね。
冬も例年なら北海道で『撮り鉄』に繰り出すのですが、今年は近場(四国カルストか島根の匹見峡辺り)でこなそうかと。
となれば、十数年ぶりに紅白を見てるかも。
来年の夏は、四半世紀ぶりにゴールデンコースの方に行って、高天原で温泉に浸かって雲ノ平か、ジャンダルムを考えてますね。
あぁ・・、鹿島槍~五竜も行かねば。
黒部五郎のダイヤモンドコースは、カールに下りる途中のコバイケイソウ越しの薬師岳が印象に残ってます。
お体の具合はもうすっかり良いのですか。
「黒部五郎」の文字が見えたので、よもやま話を読ませていただきました。
丁寧な記述が素晴らしいと思いました。
ダイヤモンドコースが好きで、何回か歩きました。
今年は、写真を見たり人様のブログを拝見したりして楽しんでいます。
自由に歩けるようになるといいですね。