風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第122話  焼石岳

よも”ヤマ”話  第122話  焼石岳 〔岩手県〕  '95・8
焼石岳 1548m【名峰百選 48峰目】

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夏の焼石岳
雨で展望が全くなかったので
ウィキペディア画像を拝借しますた

  焼石岳 やけいしたけ (栗駒国定公園)
主峰に焼石岳を据える焼石連峰は、奥羽山脈上に噴出した火山群で、焼石岳 1548メートル を中心に、経塚山 1373メートル ・牛形山 1340メートル など数峰を連ねている。 これらの山は、いずれも火山活動が古く侵食が進んでいる為、火山特有の荒々しい地形は見られず、なだらかな山容を魅せている。

・・焼石連峰の魅力は、いくつもの美しい沼々と湿性高山植物の花々であろう。 雪解けの後の湿原を彩るミズバショウをはじめ、山頂付近のお花畑を彩るハクサンイチゲ・ユキワリコザクラなどの群落はとりわけ美しい。



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中沼登山ルート~焼石岳 行程図

   行程表            駐車場・トイレ・山小屋情報
水沢市街より車(1:10)→中沼登山口(0:40)→中沼(1:30)→銀明水(1:10)→焼石岳
(1:00)→銀明水(1:00)→中沼(0:30)→中沼登山口より車(1:10)→水沢市街

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花びらが尖った亜種の
ハクサンイチゲが満開だった

焼石連峰山域は、美しい沼や様々な花が咲き乱れる湿原を抱く魅力いっぱいの山なのに、どういう訳かあまり注目を浴びず、いつも閑散としている。 また、あまり人の訪れる事のない地域なので、登山基地となる《石渕ダム》までのバス便がなく、アプローチは大変である。 だが裏を返せば、この美しい景観の山域を静かに心ゆくまで味わえるのである。 

前述の通り、アプローチが厄介であるので、ここはレンタカーかマイカーで前日までに《石渕ダム》まで入っておこう。 《石渕ダム》より2km先の《ツブ沼》は無料のキャンプ場となっているので、利用するといいだろう。 なお、《ツブ沼》からも、焼石岳への登山ルートがある。

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雨粒を乗せる
亜種のハクサンイチゲ
花びらの先端が尖ったモノは
焼石岳に咲くハクサンイチゲの特徴のようだ

・・さて、魅力いっぱいの焼石岳に登ってみよう。 《中沼登山口》までは車で入る事ができるが、登山口まで延びる『尿前林道』がかなりの悪路なので、車の床下を大いに擦る事は覚悟せねばなるまい(ちなみに、尿前林道は四半世紀経った今も未舗装の悪路の事)。 登山する前に、林道の運転で冷や汗をいっぱいかいて登山口に着く。 《中沼登山口》を示す標柱をくぐり、登山開始だ。

始めは木道だが、徐々に岩コロの転がる急登となっていく。 この日は掲載写真でも判るように一日中本降りの雨で、この木道の上を雨が『急流すべり』のように紋様をつけて流れ落ちていた。 案の定、この急流滑りの水に乗ってハデに転倒して、1週間以上残る青アザができたよ。 実をいうと、この青タンが気になって、この岩コロの急登はそんなに印象なかったりして。

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割と大きな沼の中沼
この中沼までは駐車場から40分で
ハイカーもやってくる

でも、山ガイド形式の「お約束」として、以下を続けようか。 この急登にひと汗かいた頃、ブナ林に囲まれた静かな沼・《中沼》が現れる。 ここから《中沼》を半周まわるように木道が敷かれている。

中沼に咲く花
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ヒオウギアヤメ

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ミズギボシ

この木道が途切れるあたりから、いよいよ待望のお花畑の湿原が広がりだす。 ヒオウギアヤメ・ニッコウキスゲ・コバイケイソウ・チョウノスケソウなどが花開く中を歩いていく。 

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焼石岳の名花・ユキワリコザクラは
初夏の6月下旬頃が見頃だ
※ ウィキペディア画像を拝借

もし、この山の名花・ユキワリコザクラを愛でるなら、6月下旬から7月上旬がいいだろう。 
可憐なピンク色の花々が、この湿原を染め尽くすのである。 この湿原を足元を気にしながら歩いていくと、《上沼》に出る。

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より静かなる湿原と
なっている上沼湿原

ここは背景に焼石連峰の山々を従え、周りは湿性のお花畑の宝庫となっている。 ただ残念な事に、ワテが登った時は荒天で景観は全くなかったのだけれど。 

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中沼よりも高層湿原系の花が
沼を囲んでいた

この《上沼》を越えると樹林帯に入り、《上沼》に注ぐ小沢に沿って再び急登となる。
足元を水が流れて、ぬかるみ状となっていて歩き辛い。 この樹林帯を抜けると、再び湿原に飛び出る。
この湿原からは木道が敷かれているのだが、この木道が“クセ者”である。 

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イワイチョウ
上沼やその上部の湿原帯は
高層湿原で咲く小さな花が魅られた

なぜなら、この湿原はかなりの傾斜地にあって、この木道は上部の沢からの流水でいつも濡れているのである。 そういう訳で、ツルツルと滑るのだ。 先程に木道で派手な転倒をカマして、両肘にバイオレット・ハザード(青タン)の紋章をつけてしまったので、この木道も戦慄が走ったよ。

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この辺りより
亜種のハクサンイチゲが現れる

この厄介な木道の坂を今度は転ぶ事なく登りきると、湿原上部の沢を渡って、なおも続くぬかるみの道を登っていく。 しばらく続くぬかるみの登りを乗りきると、銘水・『銀明水』の湧出する《銀明水避難小屋》に着く。 

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山域きっての銘水・銀明水
冷たくて美味いよ
※ 東北の山小屋一覧より

『銀明水』は銘水の称号を得ているだけあって、清らかな泉が湧出している。 疲れた体を・・、乾いた喉を潤す名水だ。 この泉の少し上にある石垣の上に、避難小屋が建っている。

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建て替えられてバイオトイレも付いた
新・銀明水避難小屋
※ 東北の山小屋一覧より

この避難小屋は建付けが良く、キャンピングガスの器具や砂糖・塩といった調味料、ランプの油などが備えてあった。

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無料でこの設備は
次は泊らねばなるまいな
※ 東北の山小屋一覧より

ただ、どういう訳か、トイレは見当たらなかったが・・。 この小屋でしばし休憩(というより雨宿り)して、再び頂上を目指して登山開始しよう。

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避難小屋から上は花の宝庫だ
キンバイソウの眩いばかりの黄色が
雨に濡れてより輝いていた

《銀明水避難小屋》からは、眼前にそびえる急斜面の山肌をジグザグに登っていく。 この斜面一帯はキンバイソウの大群落となっていて、眩いばかりの黄色が斜面を覆っている。 このジグザグの斜面を登りきるとハイマツ帯に入って、花もハクサンフウロ・イワイチョウ・ハクサンイチゲなどの高山性の花々が姿を魅せるようになってくる。 花を見ながらハイマツ帯の中につけられた小道を歩いていくと、周囲が開けた岩礫地の広場に出る。 

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山上の秘沼・泉水沼
花期は周囲は山域屈指のお花畑となる
※ ウィキペディア画像を拝借

ここは《姥石平》といい、この山域でも屈指のお花畑で、《泉水沼》と呼ばれる池塘の辺りはちょっとした庭園状となり、もし晴天ならば素晴らしい情景が広がる事だろう。

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花びらに乗った雨露が滲んで
浮き上がってより魅惑的に

《姥石平》から砂利道を緩やかに登っていき、亜種のハクサンイチゲが咲き乱れる斜面をつめると、剣や鉾が立ち並ぶ焼石岳 1548メートル の頂上に着く。

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雨と霧で曇って
頂上標の文字さえ滲む荒天だったよ

晴天ならば、飯豊・朝日・鳥海・早池峰といった東北の名峰の眺めを欲しいままだが、あいにくワテが登った日は一日天気が荒れ狂う白霧の世界で眺望は全くなかった。

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頂上直下に咲いていた
エーデルワイス(ウスユキソウ)

このような訳で、この山の魅力を十分伝えられなかったのが残念である。 帰りは往路を戻るが、帰りの足がフリーなら、このまま《夏油温泉》に向かって焼石連峰を縦走するのもいいだろう。 その場合は、途中の《金明水》にある避難小屋を使っての1泊2日の行程となろう。 なお、《夏油温泉》は東北屈指の名湯である。 縦走の疲れを癒すにはうってつけであろう。

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花名不詳
ランの一種かな?
カルビランとでも名付けようか
アホだろう! このタワケ

ちなみに、下山口でワテの車の前で明らかにヒッチハイクを目論むオバちゃんハイカーがいて、ご要望通り乗せてあげる。 このオバちゃんは中沼辺りの散策だったようだが、ずぶ濡れのままで予約の時間までタクシーを待つより、ワテの車をヒッチハイクする方がいいと踏んだようだ。 でも、このオバちゃんを乗せてあげたおかげで、石淵ダム下にある焼肉屋で昼飯を奢ってくれたよ。 放浪山旅のブーにとっては、この上ない『締め』となったのである。


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大阪都構想にまつわる住民投票は
大阪に住むワテにとっては重大事であるが
世界情勢から見れば所詮ローカルネタだ

だが米大統領選挙は違う
これに間違った候補が勝つと
アメリカのみならず全世界が
混沌とした暗黒時代となる

そして間違った候補には
米マスコミが選挙不正の手助けをして
正しき候補・トランプさんが苦戦してるようだ

でもこのまま間違った候補のバイデンが勝つと
アメリカの歯止めがなくなってしまう
そうなるとシナが覇権主義を推進し始めて
世界経済はシナ共産党主軸の
支配経済となり世界経済の秩序が失われるだろう

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日本の生命線であるシーレーンも
シナによって占拠されて
日本経済が傾きかねない
また在韓米軍の撤退話も白紙となり
チョンはさらに増長してくるだろう
そう・・世界が秩序・経済が崩壊に向かう
『終わりの始まり』となりえるのだ








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