風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

TOP >  路線の思い出 >  路線の思い出 401~450 >  路線の思い出  第408回  木次線・昔の出雲坂根駅

路線の思い出  第408回  木次線・昔の出雲坂根駅

『路線の思い出』   第408回  木次線・昔の出雲坂根駅 〔島根県〕

r408 (3)
旧き良き時代の木造駅舎だった
かつての出雲坂根駅舎
※ ウィキペディア画像を拝借

《路線データ》
     営業区間と営業キロ               輸送密度 / 営業係数(’15)
   宍道~備後落合 81.9km                   245  /  828
運行本数(’17)
      宍道~備後落合 下り1本・上り2本
      宍道~出雲横田 下り4本(内 1本土曜運休)、上り5本(内 1本日曜運休)
      宍道~木次   下り5本・上り4本
      木次~備後落合 下り3本・上り2本(内 1往復臨時トロッコ列車)
      出雲横田~木次 上り2本

r408 (6)
出雲坂根駅の構内
木造の旧駅舎が駅の魅力を醸し出している
※ ウィキペディア画像を拝借

出雲坂根駅(いずもさかねえき)は、島根県仁多郡奥出雲町八川にあるJR西日本・木次線の駅である。 愛称は「天真名井」(あめのまない)。 JR西日本では唯一の2段スイッチバックが存在しており、ホームの片隅に「延命水」と呼ばれる湧き水がある。 2017年度の1日平均の乗車人員は1人との事。

r408 (1)
駅を出てすぐにある
三段スイッチバックの一段目
※ ウィキペディア画像を拝借

相対式2面2線のホームと側線を持つ行き違い可能な駅で、木次鉄道部管理の無人駅である。 自動券売機等の設置はない。 下りホーム側に入口があり、反対側の上りホームへは車止めの反対側に位置している構内踏切で連絡している。

r408 (4)
建て替えられて
全くの観光用となった現駅舎
※ ウィキペディア画像を拝借

長らく使われていた駅舎は2009年に解体され、2010年4月に新しい駅舎が竣工した。



r408-2 (5)
スイチッチバックを
単行気動車がトコトコと
まるで模型のレイアウトのような・・

かつて、急行列車が運行されていた木次線も、今や“路線廃止”の風評もチラホラと聞えてくる程の閑散線となってしまった。 そして、目的地の出雲坂根駅を挟む備後落合~出雲横田 間では、運行本数が1日僅か3往復となってしまった。 これによって、出雲坂根駅での撮影活動は真にキツいものになってしまったのだ。 まともに撮るなら車は必須だろう。

r408-2 (8)
今は車があっても
撮れなさそうですな

だが、今のレールバス型の気動車は撮影意欲をそそるものでなく、もっぱら木次線における『撮り鉄』は、シーズン運行のトロッコ列車〔奥出雲おろち〕号狙いのみとなっているようだ。 でもワテは、こういった「イベントモノ」にはさして興味をそそらないので、かつて木次線が路線として魅力を放っていた国鉄型気動車が行き交っていた30年以上前の『いずも坂根のスイッチバック』と木造駅舎の出雲坂根駅を訪ねてみよう。

あの時のワテは、学校をサボってローカル路線を追いかける不埒な高校生の歳で、車なんて所有している訳もなく、当時1日4往復(現在より1往復多かった)の列車を狙うなら、前夜からこの出雲坂根に出張って駅寝するか、備後落合で駅寝するかして、ローカル線『撮り鉄』の必須条件である始発列車での来訪を果たさねばならないのである。 ワテは、この時に備後落合で駅寝したという記録が残っている。

r408-2 (4)
一つ言える事は
この当時は駅寝してまでローカル線の
撮り鉄をする奴はいなかった

これらの方法以外なら、この当時の4往復でも備後落合始発の列車に乗る事は適わず、車以外では木次線の『出雲坂根のスイッチバック』での撮影は不能となるのである。

r408-2 (1)
かつては夜行列車もあった
陰陽連絡急行【ちどり】

だが、これに乗ってしまえば、この頃は急行【ちどり】が運行していた事もあり、撮影機会はその2本が増えて6往復となって、それなりに撮れたのである。 なお、今なら季節運航のトロッコ列車〔奥出雲おろち〕号を除くと、この区間を行き交う普通列車は更に減って3往復で、しかも始発が9:20(2020年度)と、車がないと全くもって撮影不能の状況となっている。

備後落合で始発に乗って出雲坂根に着くと、カメラを持って線路と対峙して山をジグザクに上っていく国道314号(現在は『おろちループ』ができて旧道となり、県道に格下げされている)を登っていく。
それで、スイッチバックをおもちゃ箱のような気動車が行ったり来たりするのを、この道を全速力で駆けて追っかけるのである。

r408 (5)
列車が二段目のスイッチバックの
覆いに入っる間までに
坂を駆け上ってホジションを取らねば
※ ウィキペディア画像を拝借

r408-2 (10)
この写真は撮れなかった
でも急行と言えども遅かったので
若かった&現役ワンゲロのワテは
これを乗り切った

だが、これはかなりキツイ。 高校の現役だったからできた事で、今なら到底ムリっていうか、列車本数なと撮影条件を踏まえると現在は『撮り鉄』自体が無理なのである。 この時は撮影自体は可能だったけれど、列車を追っかけて坂をダッシュする体力がなければムリだったけど。

r408-2 (11)
獲物(備後落合行の列車)が
三段スイッチバックにやってきた

r408-2 (6)
獲物が駅入線前のカーブを周った時が
坂を駆け上がるスタートの合図だ

r408-2 (9)
そして二段目は列車が駅に停車中に
二段目ポジションまで出し抜く!

r408-2 (3)
坂を駆け上がって
ポールポジションが獲れたなら
後は紅葉を最大に活かす
『日の丸構図』を下に見る奴には
この美しきシーンは想像できまい

これは、特に坂を駆け上がる時に、日頃どれだけ鍛えているかが判る。 写真撮影といえどもスポーツに成り得るのだ。 教訓として、撮影旅を志す者は普段から体を鍛えておくべきだろうね。 時折、駅に戻って“延命の水”で疲れを癒すとしようか。 

r408 (2)
スイッチバックを行き交う
列車の追っかけに疲れたら
延命の水で喉を癒して水分補給

15時台の列車で出雲坂根駅を後にするまで、急行【ちどり】を含めて6~7回の撮影破壊があったとおもう。 撮影が済んだらなら手打ち蕎麦屋の駅・《亀嵩》に立ち寄って、素朴な手打ちそばで空腹感を満たして、店長兼駅長の親方の発車合図を見て木次線の『撮り鉄』を締めて、当時運行していた夜行普通列車〔山陰〕で京都・大阪に帰ったのを憶えている。

r408-2 (7)
帰りに乗った夜行鈍行〔山陰〕は
急行【ちどり】ととも
撮り鉄』の旅に必須の列車だった

なお、国道314号線の《奥出雲おろちループ》の開通で道路が付替えられた事により、スイッチバックを行く列車の撮影はほぼ不可能となったようだ。 それはこの時から20年後の’07年に再訪して判ったのだが、撮影の足場となる所がなくなったようだ。 また、《奥出雲おろちループ》の無粋なコンクリート橋の橋台が入ったりして、満足のいくアングルが撮れなくなっているようである。

r408-2 (2)
現存している路線なのに
もう今は撮る事が叶わない風景鉄道の絶景

従って上記の記事は、筆者が鉄道を追い回していた頃の“回想記”と捉えて頂くと有難いのである
まぁ、ワテの駅ネタの半数以上が、もう存在しない廃止線の駅とか・・だから、ワテのブログではさして違和感はないと思うしィ。


にほんブログ村 鉄道ブログ 駅・駅舎へ
大阪都構想を推進すると
行政サービスが向上するという主張
完全に理論崩壊してますな

これに引っ掛かる奴は
そこらへんを徘徊する
犬猫に劣る頭のデキだね

にほんブログ村 鉄道ブログへ
なぜなら大阪市の現在の税収8500億の内
6000憶を大阪府にブン取られて
市財政悪化の原因を現場職員のせいにして
職員の士気を最大限まで削いで
市政サービスの向上もクソもないだろう

事実は『特別区』は税収不足で市政サービスが破綻し
財源を握る大阪府知事・吉村の顔色を伺って
予算を乞う隷属化そのものの『行政乞食』と
市政サービス&自治権限を失う村以下となる

PVアクセスランキング にほんブログ村
でも共産党などのパヨクが群がるから
「大阪都構想に反対」という
正しき事のイメージが「悪しきイメージ」となる
ほんとパヨクは迷惑際まる存在だよ
コレを引き込んだチョンの背乗り天皇と共に
日本から消えてくれ!







関連記事
スポンサーサイト



No Subject * by 根室大喜
夜行列車は乗ったことないですね><;残念
確かに体を鍛えとかないと良い写真は撮れないでしょうよ(;--)そこまでしてええ写真撮りたくない

Re: No Subject * by  風来梨
根室大喜さん、こんばんは。

> 確かに体を鍛えとかないと良い写真は撮れないでしょうよ(;--)そこまでしてええ写真撮りたくない

その説・・、ごもっともです、ハイ。
マンガを見ながら、家で食っちゃ寝も魅惑的です。

但し、コレが度を過ぎると、血と闘う病気(糖尿病)に・・

No Subject * by hanagon60
道路状況が良くなった今となっては、木次線はいつ廃止になってもおかしくない路線になってしまいましたねぇ。
この路線は若い頃から大好きで、鈍行、ちどり、夜行のちどり(もったいない)で何度も乗っています。しかし残念ながら当時の写真が全くありません…
直近では(といっても14年も前)、おろち号で三段式スイッチバックを堪能しています。当時はまだ出雲坂根駅も旧駅舎でしたね。
そのイメージが鮮烈なので、この新しい駅舎は自分にとっては大いに違和感があります。。

No Subject * by hanagon60
ちなみにその時の記事はこちらです。亀嵩、備後落合、出雲横田等、見返してみると郷愁を感じてしまいました。
https://hanagon60.blog.fc2.com/blog-entry-27.html

Re: No Subject * by  風来梨
hanagonさん、こんばんは。

>木次線はいつ廃止になってもおかしくない路線になってしまいましたねぇ。


なんでも、「備後落合~出雲横田の区間は、運行費用は旅行ツアー会社が持ってくれて、なおかつ収益が取れているトロッコ列車の為だけに残している」という噂を耳にした事があります。

また、この区間の冬は雪が積もれば除雪せずに、ジャンボタクシーの代替輸送となるみたいです。 なので、この区間の冬の姿はもう撮る事も乗る事も叶いませんね。

それと駅舎は、観光バスでの立ち寄り客のトイレ休憩の為だけに建てられた感が・・。 『延命の水』も駅舎の外のバス駐車スペースまで引かれて、駅舎の中にはいらずとも延命の水を飲む事ができる観光スポットとなっているようです。

No Subject * by hanagon60
当初は大雪でラッセル車が動かなくて運休になってしまったとの事だったらしいのですが、それをいいことに、そのまま冬期運休を続けているのでしょうか?
おろち号と延命水のために存続させているというのもおかしな話ですねぇ。。
https://hanagon60.blog.fc2.com/blog-entry-29.html

Re: No Subject * by  風来梨
hanagonさん、こんばんは。

私が訪ねた6年位前の正月は、雪がそれほどないにも関わらず、雪が少しでも積もれば、雪解けする翌年の春までジャンボタクシーによる代替輸送となってましたね。 最も備後落合~出雲横田は、ジャンボタクシーとして使われるセレナで十分に運べる輸送量しかなく、除雪の経費など一切不要なので、残念ですけとJR西の処置は理に適ってますね。

>おろち号と延命水のために存続させているというのもおかしな話ですねぇ

逆に、おろち号が採算の取れている間は、木次線の同区間が存続する・・とも取れますね。 あくまでも前向き思考で・・ですが。

裏事情 * by 田舎の猫・みけ
旅行業者が・・なるほど!ツアー募集が毎年出ていますからねえ。
『延命の水』が外にまでひかれた・・本末転倒ですねえ・・
寂しいかぎりです。

Re: 裏事情 * by  風来梨
田舎の猫・みけさん、こんばんは。


もう、観光バスで国道の『おろちループ』を通ってトロッコ列車の始発駅・備後落合に出て、トロッコ列車に乗って出雲坂根駅まで出て、延命の水を飲んで迎えに来た観光バスに乗って帰るのがツの基本旅程になってるようですね。

『撮り鉄』の観点からすると、国道の『おろちループ』の無粋なコンクリートで、心底ガッカリする眺めとなりましたね。

コメント






管理者にだけ表示を許可

No Subject

夜行列車は乗ったことないですね><;残念
確かに体を鍛えとかないと良い写真は撮れないでしょうよ(;--)そこまでしてええ写真撮りたくない
2020-10-30 * 根室大喜 [ 編集 ]

Re: No Subject

根室大喜さん、こんばんは。

> 確かに体を鍛えとかないと良い写真は撮れないでしょうよ(;--)そこまでしてええ写真撮りたくない

その説・・、ごもっともです、ハイ。
マンガを見ながら、家で食っちゃ寝も魅惑的です。

但し、コレが度を過ぎると、血と闘う病気(糖尿病)に・・
2020-10-30 *  風来梨 [ 編集 ]

No Subject

道路状況が良くなった今となっては、木次線はいつ廃止になってもおかしくない路線になってしまいましたねぇ。
この路線は若い頃から大好きで、鈍行、ちどり、夜行のちどり(もったいない)で何度も乗っています。しかし残念ながら当時の写真が全くありません…
直近では(といっても14年も前)、おろち号で三段式スイッチバックを堪能しています。当時はまだ出雲坂根駅も旧駅舎でしたね。
そのイメージが鮮烈なので、この新しい駅舎は自分にとっては大いに違和感があります。。
2020-10-30 * hanagon60 [ 編集 ]

No Subject

ちなみにその時の記事はこちらです。亀嵩、備後落合、出雲横田等、見返してみると郷愁を感じてしまいました。
https://hanagon60.blog.fc2.com/blog-entry-27.html
2020-10-30 * hanagon60 [ 編集 ]

Re: No Subject

hanagonさん、こんばんは。

>木次線はいつ廃止になってもおかしくない路線になってしまいましたねぇ。


なんでも、「備後落合~出雲横田の区間は、運行費用は旅行ツアー会社が持ってくれて、なおかつ収益が取れているトロッコ列車の為だけに残している」という噂を耳にした事があります。

また、この区間の冬は雪が積もれば除雪せずに、ジャンボタクシーの代替輸送となるみたいです。 なので、この区間の冬の姿はもう撮る事も乗る事も叶いませんね。

それと駅舎は、観光バスでの立ち寄り客のトイレ休憩の為だけに建てられた感が・・。 『延命の水』も駅舎の外のバス駐車スペースまで引かれて、駅舎の中にはいらずとも延命の水を飲む事ができる観光スポットとなっているようです。
2020-10-30 *  風来梨 [ 編集 ]

No Subject

当初は大雪でラッセル車が動かなくて運休になってしまったとの事だったらしいのですが、それをいいことに、そのまま冬期運休を続けているのでしょうか?
おろち号と延命水のために存続させているというのもおかしな話ですねぇ。。
https://hanagon60.blog.fc2.com/blog-entry-29.html
2020-10-31 * hanagon60 [ 編集 ]

Re: No Subject

hanagonさん、こんばんは。

私が訪ねた6年位前の正月は、雪がそれほどないにも関わらず、雪が少しでも積もれば、雪解けする翌年の春までジャンボタクシーによる代替輸送となってましたね。 最も備後落合~出雲横田は、ジャンボタクシーとして使われるセレナで十分に運べる輸送量しかなく、除雪の経費など一切不要なので、残念ですけとJR西の処置は理に適ってますね。

>おろち号と延命水のために存続させているというのもおかしな話ですねぇ

逆に、おろち号が採算の取れている間は、木次線の同区間が存続する・・とも取れますね。 あくまでも前向き思考で・・ですが。
2020-10-31 *  風来梨 [ 編集 ]

裏事情

旅行業者が・・なるほど!ツアー募集が毎年出ていますからねえ。
『延命の水』が外にまでひかれた・・本末転倒ですねえ・・
寂しいかぎりです。
2020-11-01 * 田舎の猫・みけ [ 編集 ]

Re: 裏事情

田舎の猫・みけさん、こんばんは。


もう、観光バスで国道の『おろちループ』を通ってトロッコ列車の始発駅・備後落合に出て、トロッコ列車に乗って出雲坂根駅まで出て、延命の水を飲んで迎えに来た観光バスに乗って帰るのがツの基本旅程になってるようですね。

『撮り鉄』の観点からすると、国道の『おろちループ』の無粋なコンクリートで、心底ガッカリする眺めとなりましたね。
2020-11-02 *  風来梨 [ 編集 ]