風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第454回  鹿島槍・秋 その3(鹿島槍ヶ岳へ)

『日本百景』 秋  第454回  鹿島槍・秋 その3(鹿島槍ヶ岳へ) 〔長野県・富山県〕

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美しい双耳峰を今極める

  鹿島槍ヶ岳 かしまやりがたけ (中部山岳国立公園)
鹿島槍ヶ岳は、富山県と長野県との国境稜線をおりなす後立山連峰(飛騨山脈)の標高2,889 mの峰で、後立山連峰と共に中部山岳国立公園内に属する。 後立山連峰の中央部に位置し、名実ともに後立山の盟主という存在である。

山頂は南峰(標高2,889 m)と北峰(標高2,842 m)からなる双耳峰で、吊尾根と呼ばれるなだらかな稜線で繋がっている。 山頂部は森林限界を越える高山帯で、1922年10月12日に多くの高山植物が自生する白馬岳や五竜岳を含む周辺の西面は『白馬連山高山植物帯』の特別天然記念物に指定されている。

また、旧北安曇郡にあった旧美麻村を代表する山として、鹿島槍ヶ岳の眺望が『信州ふるさと120山』の一つに選定されている。 剱岳・立山・唐松岳と並び、日本では数少ない氷河の現存する山である。

その山容は、端麗と表現される南北2つの峰とそれを結ぶ吊尾根で形成され、雲海上に現れる双耳峰を吊尾根で結ぶその姿は、どこから眺めても美しい。



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鹿島槍・秋 稜線上の行程図

   行程記録           駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR信濃大町駅よりバス(0:40)→扇沢(0:10)→扇沢出合(3:40)→種池山荘
《2日目》 種池山荘(0:50)→爺ヶ岳・南峰(1:00)→冷池山荘(2:00)→鹿島槍ヶ岳・南峰
      ※ 下りは種池山荘まで往路を往復
《3日目》 種池山荘(3:30)→扇沢出合(0:10)→扇沢よりバス(0:35)JR信濃大町駅
  ※ 前回の『第453回 鹿島槍・秋 その2』の続き

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初日の暴風雨でまたもや次回回しとなった
鹿島槍~八峰キレット~五竜の縦走山行

先日に我が人生最大級の『ビック・オチャメ』をやらかして△院してたので、間延びに成っちまったけど、何とか再開に漕ぎ着けました。 でも、このビック・オチャメ』で、この秋掲載予定の山行記が一つ減ったよ。

冷池山荘からは、見上げてそびえ立つ布引山と鹿島槍へほぼ真っ直ぐに登っていく。 でも、猛烈な直登と言った訳ではない。 なぜなら、鹿島槍ヶ岳は容姿穏やかで優しいまろやかな山だからだ。

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テント場よりひと登りすると
剱の岩塔が雲海に浮かぶ姿が望める

ルートは冷池山荘の脇から続く登路を少し登ると、冷池山荘指定のテント場に出る。 このテント場はトイレ(もちろん山荘の外)が山荘から登る登路にあり、テント場より5~6分下りていかねばならず、ワテの判定では「使えないテント場」だ。 真っ暗闇にトイレに行くなら、カンテラかざして下って行かねばならんので、サンダル履きでの対応は不可だからである。 

今回もまた五竜への縦走が断念となった事から、来年の夏も鹿島槍~五竜の縦走をせねばならないが、今回のビック・オチャメ』もあって、来年はおとなしく山荘利用で計画を立てようと考えてるワテ。

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布引山の頂上から望む鹿島槍ヶ岳は
双耳峰が最もいい位置にそびえて美しい

テント場の台地から信州側の草地を横絡みしながら登っていくと潅木帯にぶつかり、これも絡みながら乗り越えると、いつの間にか道は越中側に移ってハイマツの中をジグザグに登っていく。 これを乗りきると、布引山 2683メートル 山頂だ。 この山は信州側が大きく切れ落ちているので、道は越中側のハイマツ帯の中につけられている。 

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鹿島槍の尾根を彩る紅葉と
雲海をまとう剱の岩塔

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更に上に登ると
夏の残り香の黄色い花も見られた

この布引山からは眼前に迫り来る鹿島槍ヶ岳と、降り返ると今まで通ってきた縦走路とその山なみやその奥の針ノ木から裏銀座に連なる山なみが見渡せる。 また紅葉に色着く鹿島槍の尾根筋と雲海に浮かぶ剱の雄姿が見渡せる素晴らしき情景だ。 でも、感動で足が止ると鹿島槍の頂になかなかたどり着けないので、振りきっていく事にしよう。

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なだらかで優しい山容の鹿島槍なるも
実際に直登となるとかなりキツイよ

小さなハイマツ帯の中を漕いでいくと、二重山陵となった窪地を抜けて鹿島槍・南峰に向かっての直登へと続いていく。 穏やかで優しい山容の鹿島槍といえどもこの登りは結構キツく、ペース配分を考慮せねば、頂上でバテてしまうかも・・。 五竜までの縦走なら、この登りでバテてしまうと、この先の長い行程を乗りきるのが困難となるだろうからペース配分は慎重に。 

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直登を登っていくと
頂上に立つケルンの剣先が見えてくる

越中側につけられた直登路を喘ぎながら登っていくと、山頂に積んである大きなケルンの剣先が見えてくる。 ケルンがだんだん大きくなってきて、やがて南峰の頂上台地の左端に飛び出る。 

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着いた頂上標の先には
今すぐ飛んで行きたい
鹿島槍~五竜の山なみが続いていた

鹿島槍ヶ岳・南峰 2890メートル からの眺めは正に雄大で、残雪眩しい剱・立山連峰、そして恐竜の背びれのような稜線の突き出しを魅せる《八峰キレット》と五竜岳岩峰群と、素晴らしい山岳風景が目白押しだ。

次は必ず・・との思いで望んだ情景
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恐竜の背ビレのような
八峰キレットのギザギサを越えて
五竜・そして白馬三山へ

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飛んで行きたい情感に駆られて
八峰キレットを手持ちレンズ最大に引っ張って

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かつてはあの白く輝く白馬三山から
五竜まで歩いてきた事もあったんだよなぁ

でも、こんないい天気では、初日の台風崩れの荒天によって五竜への縦走が断念となった事が実に口惜しい。 雲海から突き出る鹿島槍から八峰キレットを通して五竜まで続く竜の背びれのような山なみを望むと、今にでも五竜への縦走に繰り出したい気持ちが昂るよ。

振り返りみる岩の殿堂
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頂上の西の際にあるケルンをアテに
西側の絶景・剱の八ッ峰を撮る

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その位置から徐々に
望遠レンズを引っ張っていく

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更に引っ張ると雲海が頃よく
岩の殿堂をドレスアップした姿が
ファインダーに現れた

でも荷を下の種池にデポした空身のピストン行程ではそれも適わず、次の縦走成就の思いをかめらでフイルムに刻み込む事にしようか。 そして、雲海に浮かぶ岩の殿堂・剱の絶景も併せてフイルムに刻む。
この時がヤマをやってて、最も至福の時だ。

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あまりもの絶景に息継ぎも兼ねて
横にそびえる立山連峰を望む

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振り返ると今まで通ってきた山々が
青空の下に逆光で黒光りしていた

そこに、三脚などの撮影グッズも写真学も要らない。 そして「ニセモノ」のデジタルも要らない。
本物の情景は本物の銀塩写真でのみ表現が可能だと、今もこれからもずっとワテは思い続けている。

他のブログで「マウントを取りたがる奴は、何が何でも白黒をつけるべく己の主張を押し出す」とあったが、ワテは全ての事において、何が何でも己の主張を通そうとは思わない。 でも、「信念において絶対に曲げれない・・、白黒つけるべき事を避けてはならない」事も持って然るべき・・と思うのだ。
それが他人にとってはどうでもいい、我が趣味でしかない『写真』の事だったとしても。

まぁ、このブログさんの「ゴタクを並べる内容」はワテは結構好きなので、更新毎に欠かさず見てるけど。 でも、同じく鉄道写真や鳥の写真でも、写真の撮り方や道具、そして目指す方向は全く違うね。
ワテをして「そんなのどうでもいいじゃない・・」っていう事に、結構粘着質だったりして面白い。
まぁ、このブログさんも、ワテとワテのブログを冷めた目で見てるだろうけど。

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『表』の八峰キレットや剱の岩塔だけでなく
ゴチャゴチャ感がある『裏』の
今まで辿ってきた山なみの情景
言える事は撮影条件を四の五のと嘆かずに
今の手持ちの武器(レンズ)で
撮ってみる事だね

話は脱線したけど、素晴らしき情景を思う存分本物のフイルムカメラに収めて、心身ともその充実に満足したなら、そろそろ引き上げよう。 帰りは登ってきた道を忠実に戻る。 もちろん、途中に絶景があれば、登り時と違うと視線でアングルを採って撮っていこうか。

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下りは美しい筋雲があったので
それをアテに撮ってみる

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穏やかな山容の鹿島槍なれど
越中側は転げ落ちるような砂利ガレが
黒部渓谷まで落ち込んでいる

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布引山まで下り着いて
鹿島槍を振り返る

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鹿島槍の最後は山裾を彩る紅葉と
鶴翼の如く広がる剱の岩峰の絶景で締めようか

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さぁ・・来た道を帰ろう
明日は雲海の下まで降りようか

でも、空身はいいね。 剱沢~真砂沢で『下り三倍満』のヘタレでも、空身なら種池山荘~鹿島槍のピストンを登り20分、下り10分アンダーのまずまずの結果だったしィ。

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冷池山荘に戻り着いた午後には
明日の天気の下り坂を示す
ガスが湧きだしてきた

写真撮りながら・・だから、実質はもう10分づつアンダーだったかも」と、またもや己を褒め称えるクソ性根がもたげるこのタワケ。

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冷乗越から望む
冷池山荘と鹿島槍

この日は絶好の晴天だったので今夜の種池山荘での宿泊は、せっかく担いできたテントを張ろう。
種池山荘のテント場は平坦で、トイレも山荘のトイレ使用可で、しかも山荘まで平坦な道を約1分と、絶好のテント場だ。

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鹿島槍への空身往復を
コースタイム30分のアンダーの
まずまずの結果だった

・で、翌日は昨日の好天が嘘のようなドン曇りであったが、後は整備された柏原新道を下るだけ。
幕営装備一式の荷を担いだ下りでも、さほど遅れずに下りれたよ。 でも、下りの標準コースタイムを30分ばかりオーバーして、タッチの差(ワテが扇沢のバス乗場に着く数歩前にバスは発車しやがったよ・・、それはないぞ! アルピコォ~)で、10時前のバスに乗れなかったよ。

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あぁ・・去年は
ヤマ豊作の年だったなぁ
今年は全て雨で晴れたと思ったら
ソー○ンで骨バキバキだしィ

・・で、11時発の白馬行のバスに乗って、白馬から糸魚川経由で大阪へ帰る。 もうちょっと時間があれば、大糸線の非電化区間の『撮り鉄』とのコラボができたかも。


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今日ヘリ&救急車で担ぎ込まれた
富山の病院の紹介状を手に
大阪の病院に行ったけど

舞っていたのは「紹介状」だけではダメ
第一病院と第二病院で診察科目が違う
と骨バキバキの患者を
たらい回しにしようとする始末

で・・今日は病院にいっても
診察さえしてもらえず
切れた痛み止めの薬さえ
処方してもらえずの

骨折&胃潰瘍間者にとっては
無駄過ぎる一日となりますた
でも富山の病院の対応に比べ
大阪の病院の対応はクソ過ぎるよ

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やはりヘリ&救急搬送の
重症患者としての扱いと
パッと見は足をびっこ退いてるだけの
外来患者との違いなんだね










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