2020-08-06 (Thu)✎
路線の思い出 第395回 あいの風とやま鉄道、高山本線・富山駅 〔富山県〕
「きっぷうりば」などの
サインボードがなければ
空港ターミナルのような富山駅
《路線データ》
〔あいの風とやま鉄道〕
営業区間と営業キロ 倶利伽羅~市振 100.1km
※ 元は北陸本線の一部で、2015年3月14日の北陸新幹線長野~金沢の開業の際に、
JR西日本から経営分離された区間の一部である
運行本数(’20)
下り 市振 方面 毎時2本、ラッシュ時3本
(列車の行先の大半が泊行、一部黒部行と越後トキメキ鉄道直通の糸魚川行がある)
上り倶利伽羅方面 毎時2~3本、ラッシュ時4本
(列車の行先の大半がIRいしかわ鉄道直通の金沢行、一部高岡止がある)
〔高山本線〕
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’15)
岐阜~富山 225.8km 3296 / 157
運行本数
名古屋~富山 特急【ひだ】4往復
猪谷 ~富山 普通 11往復
越中八尾~富山 普通 9往復
速星 ~富山 普通 1往復
※ 隣接する富山地方鉄道の駅は、また別の機会に記述するべく割愛する
同じく富山地方鉄道の軌道線及び富山ライトレール線は、今回取り上げる駅の性質と
異なるので割愛する。 また、北陸新幹線も同様に、今回の記事の内容と異なるので割愛する
様変わりしてこれほど
旅の魅力を失った駅は
この富山駅より他にないだろう
富山駅(とやまえき)は、富山県富山市明輪町にあるJR西日本・あいの風とやま鉄道の駅である。
JR西日本・あいの風とやま鉄道の富山駅は、JR西日本の北陸新幹線および在来線の高山本線、あいの風とやま鉄道のあいの風とやま鉄道線が乗り入れている。
あいの風とやま鉄道線は、かつては当駅の所属線であった北陸本線の一部であったが、北陸新幹線開業と同時に、あいの風とやま鉄道へ移管された。 これに伴い、在来線構内はJR西日本の在来線である高山本線も含め、あいの風とやま鉄道の管轄となっている。
新しくなった富山駅の
乗り入れ路線配置図
※ ウィキペディア画像を拝借
北陸新幹線関連工事に合わせて連続立体交差事業が行われ、在来線によって南北に分断された富山駅周辺の土地を有効利用すべく、駅及び鉄道線の高架化が行われた。 それに伴って、歩行者用の南北自由通路の整備や富山地方鉄道の軌道線及び富山ライトレール・富山港線の停留所の一本化などが達成されている。
富山地鉄の駅の方が
旅心をくすぐる駅だったよ
※ ウィキペディア画像を拝借
富山地方鉄道の電鉄富山駅は本線の単独駅であるが、隣の稲荷町駅で分岐する不二越線の列車も乗り入れており、事実上2方向の列車が利用できる。 R西日本・あいの風とやま鉄道の高架下には富山地方鉄道の富山駅停留場が設けられており、富山軌道線・富山港線が乗り入れている。 富山軌道線・富山港線には6つの運転系統が存在するが、富山駅停留場にはその全てが発着する。
富山港線に入線していた
元急行型の列車を見るのも
富山駅での鉄道の魅力の一つだった
※ ウィキペディア画像を拝借
富山港線は2006年(平成18年)2月28日まではJR西日本の運営で、同社の富山駅に乗り入れていた。
その後、富山ライトレールへの移管に伴って富山駅付近の線路が道路上に移設され、2006年4月29日から2020年(令和2年)3月20日までは駅北口に設けられた富山駅北停留場に発着していた。
富山ライトレールが富山地方鉄道に経営統合された後、2020年3月21日に線路を高架下に延長、富山駅北停留場は富山駅停留場に統合され廃止となった。
駅構造に関しては上記記載通りに北陸新幹線については割愛し、あいの風とやま鉄道が管轄する在来線のみ取り上げる事にする。 富山駅の在来線ホームは、高山本線発着専用の切欠きホーム1線を加えた島式ホーム2面5線を有する高架駅である。
シンカンセンよって駅が変るまでは
普通列車でさえ「どんな列車がくるか」と
ワクワクできる駅だったのに
※ ウィキペディア画像を拝借
2015年4月20日の一部ホームの高架化以前には、島式ホーム2面4線、片面ホーム1面1線及び切欠きホーム1線の計3面6線を有していた。 また、2006年3月1日以前には4面9線1切欠を有し、富山港線の列車が7番・8番乗り場に発着していた。
前述で述べた通り、あいの風とやま鉄道による直営駅となっているので、高山本線に関しては、あいの風とやま鉄道の窓口・券売機では猪谷までの普通乗車券しか購入できない。 その為、猪谷以遠乗車する場合や特急【ひだ】の特急券やJRの定期券を購入する場合は、みどりの券売機で購入するか、新幹線の窓口で購入するか、下車駅で乗り越し精算を行う必要がある。
ワテの知ってる富山駅は
特急や急行が専用ホームから発着する
旅の夢に溢れたこの駅だった
※ ウィキペディア画像を拝借
2015年3月13日以前のJR北陸本線時代には、特急【サンダーバード】・【しらさぎ】を始め多くの特急列車が発着していたが、北陸新幹線の開業に伴って優等列車の全てが運行廃止及び北陸新幹線の開業区間外まで運行区間が短縮されている。
かつては旅の夢の
出発点だった富山駅
※ ウィキペディア画像を拝借
北陸シンカンセンの開業に伴い、一大事業プロジェクトとして高架工事が行われて、かつての駅とは全くの別物に変ったのが、この富山駅であろう。 でも、その変貌を遂げた富山駅を始めて目にした時には、心底ガッカリと落胆したのを覚えている。
そう・・、それは全くの面白みのない・・、魅力なき駅に退化していたのを感じたからである。
それは、『シンカンセン』と言いながら、関西圏からは乗り換えを要して、直通運転だった【サンダーバード】より反って手間と時間がかかり、なおかつシンカンセン料金を含めると「以前より遅くなるのに料金が高くなる」理不尽も相俟って、「面白みのないつまらない駅に変ってしまった」感が増幅された事が主原因であるけれど。
もう、初めてこの変わり果てた駅を見た時・・、それは剱沢から黒部に抜ける山旅で『黒部・立山アルペンルート』の室堂まで向かう時であったが、この時はシンカンセンが開業する以前に大阪から富山までの「山の足」であった急行【きたぐに】が廃止となり、前夜発で山に行く唯一の手段である大阪発の夜行バスで訪れたのであった。
空港のターミナルのような建物に
元から空港にいい印象のないワテは
拒絶反応を起こしたよ
※ ウィキペディア画像を拝借
狭っ苦しい夜行バスでは案の定よく眠れず、眠気まなこで見たのが建て替えられた富山駅の最初であった。 でも、その時に目にした空港ターミナルのような駅に、「これはシンカンセン用に分離して建設されたシンカンセン駅で、ワテの住む関西圏では北陸シンカンセンは使えないし、(シンカンセンに)乗る気もないので関係ない」と呟いたのを憶えている。 そして、この「変わり果てた駅」から目線を切って、ほぼ独立状態となった富山地鉄の駅に向かったのである。
行先表示看板にも
旅の夢を馳せる事ができた
富山地鉄の富山駅
※ ウィキペディア画像を拝借
それは、富山地鉄の富山駅の方が、よっほど駅として魅力的に映った「ファーストコンタクト」だったのである。 それからの富山駅に訪れた数回は登山目的で、目的地が『立山・室堂』だった事もあり、夜行バス利用→富山地鉄乗り換えのルーチンばかりだったのである。
奇跡の絶景・三ノ窓雪渓
:
こういった絶景を求めて
何度も剱・立山には通ったのだが
長い間富山駅に立ち寄る事はなかった
そして帰りは、富山に戻らずに黒部ダムから扇沢を経て長野県側の信濃大町に抜けていたので、建て替えられた富山駅の在来線及びシンカンセンの富山駅には立ち寄る事がなかったのである。 また、室堂から仙人池・黒部渓谷を経て欅平からトロッコ鉄道で戻った時も、時間の関係(この日の夜から夜勤だった)で黒部・宇奈月温泉からシンカンセンに乗って金沢まで通しで乗ったので、富山駅の変わりようは薄々は勘付いていたけれど立ち寄る事はなかったのである。
シンカンセンができてからは
訪れる『富山駅』はいつも
富山地鉄の富山駅ばかりだった
※ ウィキペディア画像を拝借
だが、ついに建て替えられた富山駅の『正体』を目にする時・・、富山駅から第三セクターに移管された在来線の旧北陸本線に乗る機会がやってきたのである。 それは、今年の春の『のと鉄道めぐり』の小さな旅での事である。
この時に立てた旅行程では、氷見線の雨晴で撮り鉄できる列車本数を稼ぐ為に氷見線の始発列車に乗らねばならず、そうなると大阪からの夜行バスでは富山到着が間に合わず、もちろん始発が朝6時台のシンカンセンは論外なのである。 なので、朝の5時前に富山に着く名古屋からの夜行高速バスに乗る「裏ワザ」を使ったのである。 これで、あいの風富山鉄道の始発に乗って、氷見線の始発に乗り継ぐ事ができるのである。
のと鉄道をめぐる小さな旅で
魅力をすべて失った駅の『正体』を
目にするハメとなる
でも、この「裏技」を使った事でついに変わり果てた富山駅・・、魅力をすべて失った駅の『正体』を目にするハメともなったのである。 それは、かつての富山駅でいつも目にして利用していた【サンダーバード】などの優等列車が皆無(高山本線発着の特急【ひだ】はあるけど)となり、行き交う列車も大阪近郊で快速列車として使われているクロスシートの一般車両のみで、駅ホームも県庁所在地駅としては貧相過ぎる「優等列車ホームの運転もなく、島式ホームが並んだ2面4線の面白みのない駅」という『正体』だった。
新しくなった富山駅は
いつも自分の住む街で見かける
ありふれた心ときめかない駅となっていた
※ ウィキペディア画像を拝借
それは、大阪近郊で例えると、同じく優等列車皆無の関西本線の緩行しか止まらない平野駅の如く・・である。 恐らく、かつてはカメラ片手に詰めかけた『撮り鉄小僧』も、この新しい駅には目もくれないだろうね。 そして、その横に並ぶように、この駅を「魅力のない駅」に貶めたシンカンセンのホームが並んでいるのだ。
もう、「近郊移動の為の構造に特化した駅」に代わり果てた駅に、利用するワテも高岡という隣の都市に向かう単なる移動手段の心持ちとなったよ。 そう・・、それは地元の駅から、普通電車だけがグルグル周る環状線に乗るが如く。 でも、この駅のすぐ近くには、「山の民」憧れの剱・立山といった北アルプスの名峰がそびえ立っているのだ。 これが、ワテの地元である街の各停しか走らない駅と違う所なのだけれど。
かつての富山駅はいろんな列車が
ホームに入ってきて
跨線橋から眺めるだけでも楽しかったのに・・
※ ウィキペディア画像を拝借
しかし、在来線と共存できる程の需要がなくそれを必要としない所に、今まで正常に働いていた在来線を喰って増殖するガン細胞の如くのシンカンセンによって、鉄道路線の多くが旅の魅力いっぱいの「旅人の水先案内」という地位を失ったのだ。
「駅らしさ」を無くすと
駅が誘う旅の魅力も消えてしまう
※ ウィキペディア画像を拝借
ワテが今回の旅の最中に、新しくなった富山駅で採った行動の「紛いなりにも旅先では有り得ない、地元で電車に乗るが如くの乗車スタイル」も、これが原因なのだと思う。 でも、寂しいね。 鉄道旅を生業としてきたワテにこういう結末は・・。
今回のカテゴリ変換で判った事
野生動物を迫害し殺す行為を
笑って行う犬連れ登山のような
人間の出来損ないが展開するブログが
乱・禁・愚上位につけているカテゴリはダメって事
乱・禁・愚上位のブログが家族日記など
つまらない内容のモノで
固まってるカテゴリもダメだって事
更新もしないのに常に乱・禁・愚
上位につけているのが
見受けられるカテゴリもダメだって事
自身で当てはめた言葉だけど
『乱・禁・愚』とは
ホント的を得ているね
のめり込むと心を乱し
禁じ手を使ってでも上位を狙う
傍から見て愚かな感情
:
ワテも一瞬はこの『愚』に
ハマりかけたよ
- 関連記事
スポンサーサイト