2011-08-06 (Sat)✎
名峰次選の山々 第29回 『107 小泉岳』 北海道 大雪山系(大雪山国立公園) 2158m
コース難度 ★★ 体力度 ★★
小泉岳に咲く花 その1
《メインサイトより抜粋》
『表大雪』の裏側にそびえる白雲岳 2230メートル を中心とした山々は、『裏大雪』と呼ばれている。 『裏』と呼ばれるだけに、交通手段・設備などは『表大雪』に遅れをとっているが、高山植物をはじめ、山頂からの眺望、漂う原始の香り・・など、山の魅力にあふれる地域だ。 『裏大雪』の最大の魅力は、何といっても原始の香り漂う大平原と、それを覆い尽くすお花畑である。
さて、この地域のプロフィールだが、赤岳 2078メートル 手前の《コマクサ平》や、咲く花の種類が『日本一』といわれる小泉岳 2158メートル 、主峰・白雲岳の裾野に広がる《高根ヶ原》の大平原とそこに咲く壮大なお花畑の群落、白雲岳山頂より眺める見事な縞模様の雪渓や、冠型の独特の山容を誇るトムラウシ山 2141メートル 、《高根ヶ原》の大平原から望む“遙か遠き山”『東大雪』・石狩岳 1967メートル 、《大雪高原温泉》の“秘境”沼めぐりコース、原始の香り漂う平ヶ岳 1752メートル ・忠別岳 1963メートル 、《五色ヶ原》の入口となる五色岳 1868メートル など、尽きない魅力を秘めている。
裏大雪縦走 行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 層雲峡温泉よりタクシー利用(0:50)→銀泉台(3:00)→赤岳(0:30)→小泉岳
(0:50)→白雲岳(0:30)→白雲岳分岐(0:30)→白雲岳避難小屋
《2日目》 白雲岳避難小屋(0:40)→高根ヶ原・大雪高原温泉分岐(2:30)→忠別岳
《2日目》 白雲岳避難小屋(0:40)→高根ヶ原・大雪高原温泉分岐(2:30)→忠別岳
(1:30)→五色岳(1:10)→化雲岳分岐(0:40)→ヒサゴ沼避難小屋
《3日目》 ヒサゴ沼避難小屋(0:35)→ヒサゴ沼分岐(0:30)→トムラウシ・日本庭園
《3日目》 ヒサゴ沼避難小屋(0:35)→ヒサゴ沼分岐(0:30)→トムラウシ・日本庭園
(1:25)→北沼(0:30)→トムラウシ山(1:30)→トムラウシ・日本庭園
(0:20)→ヒサゴ沼分岐(0:45)→化雲岳(0:50)→小化雲岳(1:30)→第一公園
(1:20)→滝見台(0:45)→天人峡温泉よりバス(1:05)→JR旭川駅
小泉岳に咲く花 その2
コマクサ チシマフウロ
《1日目》 銀泉台から赤岳・白雲岳へ
・・本来なら、登山口を『旭岳温泉』か『層雲峡』に設定するのが有利なのだが、今回は主題が『裏大雪』であるので、あえてこのコース設定とした。 このコースは前述のようにアプローチが困難であるので、登山前日までに必ず『層雲峡』か登山口にある《銀泉台ヒュッテ》に入っておこう。
マイカーという手もあるが、マイカーで《銀泉台》まで向うのは、登山の後で車の回収が困難となるのであまりお薦めできない。 翌朝早くに、『裏大雪』の登山基地・《銀泉台ヒュッテ》を出発できるようにアプローチしたいものである。
登山口を越えると林道が暫く続き、やがて林道の縁から登山道らしい小道に入る。 ダケカンバの林を暫く登ると視界が開けて、その山腹をトラバースしていくと《第一花園》のお花畑に出る。 ここは、まだ小規模ではあるが、キバナシャクナゲやイソツツジなどが咲いている。 《第一花園》からハイマツ帯を乗り越えると、《第二花園》に出る。
・・本来なら、登山口を『旭岳温泉』か『層雲峡』に設定するのが有利なのだが、今回は主題が『裏大雪』であるので、あえてこのコース設定とした。 このコースは前述のようにアプローチが困難であるので、登山前日までに必ず『層雲峡』か登山口にある《銀泉台ヒュッテ》に入っておこう。
マイカーという手もあるが、マイカーで《銀泉台》まで向うのは、登山の後で車の回収が困難となるのであまりお薦めできない。 翌朝早くに、『裏大雪』の登山基地・《銀泉台ヒュッテ》を出発できるようにアプローチしたいものである。
登山口を越えると林道が暫く続き、やがて林道の縁から登山道らしい小道に入る。 ダケカンバの林を暫く登ると視界が開けて、その山腹をトラバースしていくと《第一花園》のお花畑に出る。 ここは、まだ小規模ではあるが、キバナシャクナゲやイソツツジなどが咲いている。 《第一花園》からハイマツ帯を乗り越えると、《第二花園》に出る。
小泉岳に咲く花 その3


ホソバウルップソウ キバナシャクナゲ
ここの花の種は《第一花園》と似通っているが、やや花の群落が大きくなったみたいだ。
《第二花園》の上部は緩やかな雪渓となっていて、これを越えると小さな池塘が登山道を挟んで左右に点在するお花畑に出る。 ここは、“神の田圃”と呼ばれているそうだ。 この池塘の周りには、エゾコザクラが群落を成している。
《第二花園》の上部は緩やかな雪渓となっていて、これを越えると小さな池塘が登山道を挟んで左右に点在するお花畑に出る。 ここは、“神の田圃”と呼ばれているそうだ。 この池塘の周りには、エゾコザクラが群落を成している。
エゾコザクラの群落
これを過ぎて雪渓を斜めに登ると、いよいよお待ちかねの《コマクサ平》だ。 その名の通り、広い砂礫地一帯にコマクサが群落を成して咲いている。 コマクサの群落も素晴らしいが、ちょっと目線を下に向けてみよう。 砂礫地の小石が同じ大きさに振り分けられて、幾何学模様の“土の花”を咲かせている。
これは『構造土』と呼ばれるもので、地表面が長い年月をかけてこの幾何学模様を創造したものである。
この『構造土』に、大自然の力を改めて感じさせられる。
高山植物の女王・コマクサ 幾何学模様を魅せる土の花・構造土
《コマクサ平》を過ぎると、西に向きを変えて雪渓に突入する。 これが、今日の行程で最大の登りである《第三雪渓》だ。 雪渓が小さければその縁のガレ場を難なく登れるが、早い時期は雪渓が全面を埋め尽くすので少々厄介だ。
《コマクサ平》を過ぎると、西に向きを変えて雪渓に突入する。 これが、今日の行程で最大の登りである《第三雪渓》だ。 雪渓が小さければその縁のガレ場を難なく登れるが、早い時期は雪渓が全面を埋め尽くすので少々厄介だ。
この雪渓の縁もお花畑となっていて、エゾコザクラ・チングルマ・ヒメクワガタ・エゾツガザクラ・エゾノハクサンイチゲなどが咲き競っている。 この急登を登りきると、《奥ノ平》の小規模のお花畑を越えて、眼前に大きく広がる《第四雪渓》の上端を登りつめれば赤岳 2078メートル 山頂である。
頂上に着いたなら、山頂に立つ岩の上に登って赤岳からの大展望を味わおう。 黒岳~北海岳~白雲岳の稜線がズラリと並んで見える。 北鎮岳や旭岳もひと際どっしりとした山容を示し、“草木も咲かぬ”《御鉢平》の荒れた地肌が周りの山の緑からひと際浮き立って見える。 この大雪の大展望を満喫したなら、今度は大雪の珍しい花々を楽しもう。
小泉岳に咲く花 その4
赤岳から、ハイマツに覆われた小高い丘を登ると、限りなくのっぺりとした広い砂礫地に出る。
ここは、咲いている高山植物の種が日本一多いと言われている小泉岳 2158メートル である。
ホソバウルップソウ・タカネイワツメクサ・エゾタカネスミレ・チョウノスケソウ・キバナシオガマ、それに白色のコマクサなど、他ではあまりお目にかかれない花が目白押しで咲き乱れている。
ここは、咲いている高山植物の種が日本一多いと言われている小泉岳 2158メートル である。
ホソバウルップソウ・タカネイワツメクサ・エゾタカネスミレ・チョウノスケソウ・キバナシオガマ、それに白色のコマクサなど、他ではあまりお目にかかれない花が目白押しで咲き乱れている。
小泉岳より望む表大雪の山なみ
これより果てに望むあの山まで歩いていくのだ・・
また、展望も遮るものもなく、大雪の山々が360°視界に広がってくる。 このように素晴らしき名峰・小泉岳の唯一の欠点を探すなら、それは山容がノッペリとし過ぎて、道標がなければどこが頂上か判らないことであろうか。 このお花畑の丘を越えていくと、《白雲岳分岐》に着く。 ここに荷物をデポして、白雲岳を往復してこよう。
広大なグラウンドの向こうに白雲岳が・・
続きは、『名峰百選 第29回 白雲岳』をご覧下さい。
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