2020-07-25 (Sat)✎
『日本百景』 夏 第442回 カムイミンタラ 1-1 (黒岳・北海岳・白雲岳)〔北海道〕
広大な御鉢平と
北鎮岳の白鳥・千鳥の雪形
カムイミンタラ かむいみんたら (大雪山国立公園)
カムイミンタラは、アイヌ語で"カムイ・ミンタラ=神・庭"の意を持つ地で、アイヌの人々の間ではヒグマは神の化身と考えられており、カムイミンタラはヒグマの生息地の事を示す。 そして、多くのヒグマたちが暮らす大雪山には、に神々の遊ぶ庭の言葉そのままの大自然の絶景が広がっている。
360度広がる大パノラマ、万年消える事のない大雪渓、断崖絶壁から落ちる優雅な滝、天上の大地に散らばる池塘群、百花絢爛と咲きほこる高山植物、ここにしか生息しない美しい高山蝶、秋になると燃えるような紅葉で染められ、その地に神が舞い踊りる。 アイヌの人々は、その美しい大雪山をカムイミンタラ(神々が遊ぶ庭)と呼び、崇敬と畏敬の念を抱いたのだ。
大雪・カムイミンタラ山游ルート 行程図
行程記録 ※ 今回実際にかかった時間ですけど・・、何か?
《1日目》 JR上川駅よりバス(0:30)→層雲峡バス停よりロープウェイとリフト
(0:25)→黒岳7合目(1:10)→黒岳(0:15)→黒岳石室
《2日目》 黒岳石室(2:00)→北海岳(1:25)→白雲岳(0:40)白雲岳避難小屋
《3日目》 白雲岳避難小屋より往路を戻る ※ 黒岳7合目まで所要時間 5:30
黒岳7合目よりロープウェイとリフト(0:25)→層雲峡バス停よりバス
(0:30)→JR上川駅
夕陽で染まる山肌に浮かび上がる
仲睦ましい白鳥・千鳥の雪形
《1日目》 北海道上陸のその日に大雪の山域へ
昔の放浪期は否定の対象でしかなかった飛行機は、朝8時に関西空港を飛び立つ便に乗ると午前中の10時過ぎに千歳空港に着く。 《1日目》の表題では「北海道上陸のその日に大雪の山域へ」とあるが、事実は「大阪を発ったその日に大雪の山域へ」というのが正しいだろう。
飛行機に乗れば大阪からその日の内に
大雪の山小屋の前に立てる
※ 北海道新聞社のウェブ記事より
でも、一応勤め人になって金銭的な不自由がなくなった今(その代わりに『奇跡の体力』を失ってヘタれた)も、飛行機はどうも好きにはなれない。 なぜなら、考え方が変でウザいからである。
それは愚痴になるが、「爆発の危険があるとしてキャンプ用のガスボンベは没収となるのに、何故に旅客に常時迷惑をかけるペット犬はOKなの?」って事だ。 また、ハサミは人に危害を加える事ができるからダメらしい。
でも、キャンプ用のガスボンベが爆発するような衝撃って。言っちゃあ悪いが墜落しか有り得ないし、コンビニで売っていたハサミが危険と言うなら、もはや人種で判断するしかないだろう?って事だ。
要するに、日本国に忠誠を誓わない外国人はダメにすべきでしょ?って事だ。 逆にペット犬を機内に持ち込んでの粗相や臭い、鳴き声といった迷惑は飛行中の延々と続くのだ。 そして、「もしか」の時のペット犬の存在は、大いに混乱を招く存在となるのだ。
我が意が通らぬと、「モンスター」化するペット連れ乗客との応対を嫌がって『ゴネ得』を認めた事が、ペットの機内持ち込みの扱いだろう。 ガスボンベを危険と定義するなら、その何倍も迷惑をかけ、緊急時には被害を大きくしかねないペット犬こそ機内持ち込みを制限すべきだろう。 キツい言い方かもしれないが、ペットと共に暮らす事を選択したなら旅行趣味は諦めるべきなのである。
アララ・・、話がそれちまったね。 さて、大阪を朝早くに出て飛行機に乗ると、13時には旭川に着き、そこから大雪への交通の玄関口である上川までは列車で1時間程・・。 上川で列車に接続しているバスに乗り換えて、大雪山ロープウェイ駅のある層雲峡まで30分。 順調に行けば15時発のロープウェイに乗れるのである。
・・で、大雪7合目到着は15:30頃。 ここから、今日の宿泊地である黒岳石室のキャンプ場まで1時間半ほど、ハイキング道として整備された登山コースを登って行けばいい。 『奇跡の体力』を失ったワテでも、日が暮れぬ内に黒岳石室裏側のキャンプ場に着いたよ。
15時半登山開始だと
1時間半の行程とはいえ
着くのは暮れの間際となる
なお、この黒岳石室は、新しくバイオトイレも設けられて、以前の大雪では有り得なかった食事提供もある山小屋となっていた。 まぁ、提供される食事はレトルト食品との事であるが。
素泊まりで用具一式持参だったのが
今や山上ビールまである
※ 黒岳石室のウェブサイトより
だが大雪山域で、この黒岳石室以外には食事提供のある山小屋は皆無なので、最低でも山に入る日数分の食糧と、できるなら幕営装備一式を担いでくるべきだろうね。 それでは、明日の絶景に一夜の夢を馳せよう。
明日は【名峰百選】に選びし
白雲岳の絶景に魅せられよう
ヤマが影絵となる
夜明け直前に出発しよう
《2日目》 カムイミンタラの絶景に魅せられて
さて、本来に行った山行は高根ヶ原からトムラウシへの縦走山行だったので、朝早く出発して白雲岳避難小屋を飛ばして忠別岳の避難小屋まで行ったが、このルートは近々『よも”ヤマ”話』で同じルートの記事を書く予定なので、今回は敢えて白雲岳避難小屋泊りのピストン山行としたい。
イワブクロ
砂礫帯によく咲いていて
小屋周囲の砂礫地は
この花が満開だった
さて、今回の設定では距離が短いとはいえ、朝早く出発するのは山行のセオリーだ。 なぜなら、午前より午後の方が雨に降られる確率が高くなるし、日が上ると夏山では蒸し焼きな目に遭いかねないからである。 そして山が最も魅せてくれる時も、朝の日の出時なのだから。
さて、黒岳石室を出ると、掘られたような道が沢の方へと続く。 沢とは、御鉢平より流れ出る赤石川である。 ルートはこの川を渡るのだが、本州の山と違う所は丸太などの桟橋は全くなく、飛び石伝いに徒渉せねばならぬ事だ。
黒岳石室を出て程なく
赤石川を渡渉する
:
流れや水量は大した事は
ないが川幅はある
沢の流れや水量は大した事はなく、普通なら簡単に乗り越えられる事ができるが、コチとら昨日の夜飯で1食減ったとはいえ、白雲岳避難小屋の水場までの行程水1.5リットルを加えて24㎏近くとなった荷を担ぐ身だ。 それに付け加えて、ワテの跳躍能力は金字塔モノ(最も身体の動く高校時でも垂直跳び33cmで、未だかつて走り幅跳びで3mを越えた事がない)なのだ。
キバナシャクナゲ
:
白いツツジのような花で
蜜をたっぷり含んでいる
沢で転びでもしたら、その時点でやる気が萎んでゲームオーバーは必至である。 また、これより9時間歩くのだから、できれば靴中を濡らしたくない。 でも、素足になるのはちょっと・・って事で、妥協案として靴下を脱いで『素足に登山靴』で渡る。 徒渉自体は簡単に済んだものの、仕掛りと事の収め(靴下履いたり、靴紐結んだり)で併せて10分くらい費やす。 そういえば、この時も徒渉だけで30分近くかかったっけ。
無造作に散りばめられたお花畑が
山肌を斑点で染める
これを越えると、御鉢平を挟んで『白鳥・千鳥』の雪紋で有名な北鎮岳と対峙しながら進む。
途中に、『白鳥・千鳥』の雪紋とチングルマの花を添える名景があったので、荷物を下ろして撮影に勤しむ。
白鳥・千鳥の雪渓を借景に
チングルマの花が草原の風にそよぐ
真にカムイミンタラたる情景
『勤しむ』といえば聞こえはいいが、とどのつまり『高山植物撮影休憩』である。 だが、この休憩手法は、出発の度に24㎏を担ぎ上げないといけない『負の面』もあるのだ。
こういった場面に出くわすと
バテていようがいまいが
『高山植物撮影タイム』を取っちゃうよね
それで、それなりにヘバって北海岳到着は7時過ぎ。 沢を渡るのに時間を食い、『高山植物撮影タイム』を連発した割にはいいタイムだ。 北海岳は、白雲岳避難小屋から来た人や、銀泉台からの人、旭岳方面からの人など、いろいろな方向から登山者がやってくるオアシスのような所だ。 そして、『白鳥・千鳥』の雪紋や旭岳の勇姿が望まれる。
有毒ガスを噴き出す
御鉢平の巨大クレーターを挟んで
白鳥・千鳥の雪形が対峙する
また、これより挑むトムラウシへの道がグリーンベルトのように連なる。 あの平な丘が高根ヶ原、非対称になだらかな丘がストンと切れ落ちる忠別岳、王冠のような頂を魅せるトムラウシ・・と、夢の眺めが広がる。
北海岳と白雲岳の間にある巨大クレータには
石に隠れてコマクサが咲いていた
しばし、この贅沢な眺めと涼風を受けて休憩(何度とっても休憩は心地良い)をした後、白雲岳方向へと進む。 北海岳など御鉢平の火口壁上の峰から、月のクレーターのような窪地を越えて白雲岳からの稜線上に上って、銀泉台・赤岳からの道と交わる十字路の《白雲岳分岐》に着く。 ここに荷物をデポして、白雲岳を往復してこよう。 なお、この十字路を直進すると、今夜の宿泊場所の白雲岳避難小屋である。
この分岐から望む
高根ヶ原の大平原とトムラウシ
白雲岳へは、山容の通りゴツゴツした岩場を登っていく。 岩場を尾根筋まで登りつめると、巨大な野球場がスッポリと入る位の大きな“クレーター”がある。
花の器・白雲岳の
クレーターに咲く花々 その1
タカネツメクサ
:
岩陰に小さな花がびっしり詰まって
エゾノツガザクラ
:
赤く光る提灯が草原に
無造作に散りばめられて
キジムシロ
ハート型の黄色い花びらは恋の花
もちろん、この大きな“クレーター”はお花畑の宝庫となっており、チングルマ・キジムシロ・アオノツガザクラ・キバナシャクナゲ・エゾコザクラなどが、彩り鮮やかな“花のじゅうたん”を“クレーター”のあちらこちらに敷きつめている。
花の器・白雲岳の
クレーターに咲く花々 その2
ウコンウツギ
:
黄色いメガホンのような花が
疲れた身体を応援してくれているような
ホソバウルップソウ
:
魅惑の紫色にまだ見ぬ最果ての島
ウルップ島に思いを馳せる
エゾコザクラ
:
このピンクの小さな花で
草原がピンクのじゅうたんとなる
この花の器の主はやはり
クレーターを白く
染め上げるチングルマの花
この大きなグラウンドの縁を巻いて進み、壁のように積み重ねられた岩場をよじ登っていくと白雲岳 2230メートル 頂上だ。 頂上に立つと、思わず声を上げたくなるような“絶景”が見渡せる。
白雲岳の山頂から望む
感動極まるストライブの絶景
それは、旭岳から後旭、そして北海岳の山腹にかけての白銀と緑の見事なストライブである。
雪渓の“白銀”とグラウンドの“緑”との、これほどに見事な調和が惜しげもなく投げ出されているのだ。
これを魅せられると、大雪山の懐の深さを身にしみて感じるのである。
クレーターを埋めるお花畑と
トムラウシの遠望
:
白雲岳は絶景の目白押しだ
この山上の“楽園”を充分に満喫したなら、デポした荷物を回収して今日の宿泊地・《白雲岳避難小屋》に向おう。
白雲岳避難小屋
高台にドイツのお菓子箱のような
山小屋がチョコンと建っている
《白雲岳避難小屋》へは、《白雲岳分岐》から約200mの標高差を下っていく。 お花畑の急坂を下っていくと、やがて小高い丘の上にチョコンと“ドイツのお菓子箱”のような《白雲岳避難小屋》が建っているのが見える。 なお、この避難小屋の水は白雲岳の雪解け水で、そこら辺の名水顔負けの清冷水である。
これでカルピス作ったら、真剣美味いでぇ。
小屋の建つ高台から
『王冠のヤマ』トムラウシを望む
朝日に染まる高根ヶ原から
トムラウシへの道筋に山の夢を馳せて
《3日目》 往路を下山
テント装備一式をかついでここまで来たら、絶対と言っていい程にトムラウシまでの縦走山行となるだろう。 《2日目》の冒頭でも記したが如く実際にワテも、この後にトムラウシまで縦走しているしィ。
だが、ブログ記事アップ予定の都合で、この記事ではここで折り返して往路を戻っていこうと思う。
浮き立つエゾノハクサンイチゲ
:
出発前の時間が許す限りの
ほんのちょっとだけ
高根ヶ原に出向くのもいいだろう
復路も、絶景に魅せながら歩いて行く事にしよう。 また、趣向を変えて旭岳方面に出たり、御鉢平を北鎮岳周りで黒岳石室に戻るのもいいかもしれない。
御鉢平を逆周りで歩いて
一周を完成させるのもいいだろう
先に上げた2つのルートは、往路を戻るのとさほど所要時間が変わらないので、行ってみるのもいいだろう。 なお、それらのコースに関しては、該当ルート歩いた記事を書く時に改めて紹介したいと思う。
歴代政権では割とマシだった安倍政権も
今は壊れてシナやチョンに憚って
日本に害を成す施策を出している
その一つが消費税の増税であり
政権維持目線で国民そっちのけの
『武漢ウイルス』対策放置状態での
『Go to キャンペーン』の実施だ
そして国防も在日チョン・シナの反日勢力・・
いわゆる日本人成り済ましパヨクの
妨害で憲法改正は疎かスパイ防止法も成立できない
:
日本はスパイ天国で
機密筒抜けの危険な状態なのだ
もうこれは『憲法改正』の掛け声や
ネット拡散でどうにかなる状況ではなく
決定的な手法をもって
成立させるしか手がないのである
:
それがチョンの背乗りである天皇・皇室を
チョンと看破してのチョンへの追放なのである
以降は次の記事に続く
- 関連記事
スポンサーサイト
No Subject * by 根室大喜
山は温泉に浸かるときだけ車で行きます^^)v
Re: No Subject * by 風来梨
根室大喜さん、こんばんは。
山の温泉も、いろいろありますからね。
一番キツいのは、どんなに足掻いても、温泉に入るまで1泊2日かかる北アルプスの高天原(たかまがはら)温泉ですね。 若い頃にいった事あります。
高天原温泉の『よもヤマ話』です。
https://furai58.blog.fc2.com/blog-entry-1782.html
山の温泉も、いろいろありますからね。
一番キツいのは、どんなに足掻いても、温泉に入るまで1泊2日かかる北アルプスの高天原(たかまがはら)温泉ですね。 若い頃にいった事あります。
高天原温泉の『よもヤマ話』です。
https://furai58.blog.fc2.com/blog-entry-1782.html