風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第108話  狩場山

よも”ヤマ”話  第108話  狩場山 〔北海道〕 '95・7
狩場山 1520m【名峰百選 45峰目】、東狩場山 1319m

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夜明け空に浮かぶ狩場山

  狩場山 かりばさん (狩場茂津多道立自然公園)
北海道でも、比較的無視されがちな道南の日本海側。 でも、この地域にも“花の山”があるのだ。
それが、この狩場山 1520メートル である。 この山系は夏になると、エゾノハクサンイチゲ・アオノツガザクラなど白色系の花が辺り一面に咲き乱れるのである。 また、登山道までのアプローチも、近年注目を浴びている“北海道のナイヤガラ”『賀老ヶ滝』のおかげで賀老高原まで舗装が成され、車さえあれば簡単に登れるようになった。

・・知床など、人気のある所だけが北海道ではない。 北海道を旅するなら、こういう所をコースに入れてみてはどうだろう。 きっと、ひと味違う『北海道の旅』となろう。



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狩場山・新道~旧道周遊ルート 行程図

  行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報
島牧村・千走より車(0:40)→狩場山・新道登山口(1:20)→第一雪渓
(1:00)→真駒内コース分岐(0:40)→狩場山(3:20)→賀老高原・旧登山口
(1:00)→狩場山・新道登山口より車(0:40)→島牧村・千走

日帰り登山とする為にも、前日までに賀老高原まで入っておく。 賀老高原は、駐車場あり・トイレあり・キャンプ場あり・・と、登山口としては最高のロケーションである。 また、“北海道のナイヤガラ”『賀老ヶ滝』へも700mの距離だ。 それでは、狩場山へ登ってみよう。

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『百名滝』に指定された賀老ヶ滝
までは道も整備されていたが・・

だが、この『賀老ヶ滝』が2002年に公表された『百名滝』に選定されて以来、滝入口まで完全舗装の上に滝入口前には観光バスが転回できるロータリーが設けられるなど完全に観光地化されている。
だが、その先の狩場山の新道登山口まではダートの残る林道である。

その上に、25年前のこの頃は『賀老ノ滝』までの道共々未舗装のダート道で、『賀老ノ滝』以遠は『カモイ千走林道』と名を変える放置林道で、夏であっても倒木や落石、残雪の塊が放置されて通行止となる事が多々ある林道であった。

・・新道登山口まで5kmの林道を車で進む。 林道脇の広い所に車を置いて(放置林道なので、当然に駐車場など存在しない)登山開始。 登り始めは木段の登り易い道であるが、徐々にぬかるみ状の歩き辛い道となってゆく。 しばらく、この粘土状の道を登っていくと、樹林帯を抜けて視界が広がる。
ここが《第一雪渓》である。 さて、難関はここからだ。

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雨に濡れたシャクナゲの花
本文に関係ないけど雨の中の登山で
あまり写真を撮れなかったので

この雪渓はアイゼンかピッケルがあれば何でもないのだが、これらの装備がなけれぱ、なかなかに傾斜がキツく、しかも長い雪渓歩きと多くの雪渓斜面のトラバースがあり、かなり危険である。 また、雪渓がルートを覆い隠すルート不明瞭部分もいくつかある。 《第一雪渓》を何とか越えると、更に傾斜を増した《第二雪渓》が待っている。 夏の早い時期に登ると、稜線に出るまでのほとんどが雪渓登りである事を覚悟せねばならない。

この前年の『燕・常念 春山登山』で70mの「K点越え」の『オチャメ』をカマシて以来、雪渓の上を歩く事に苦手意識が芽生えたようで、この時は『奇跡の体力』の圧倒的パワーでこの苦手意識をやり込めていたが、今はその圧倒的パワーをもってやり込めるモノがなくなって、「下り三倍満」を叩き出すヘタレ満開の身となっているワテ・・という状況だったから、多少なりとも雪渓の通過は意識してしまう。
しかも、雪渓なんてあると思わなかったから、アイゼンをもってこなかったしィ。 

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稜線上は池塘のある湿地帯になって
リュウキンカ・コウホネなどの
湿生の花が咲くお花畑となっていた

このキツい雪渓を登りつめると稜線に出る。 稜線に出てからはあまりキツい登降はなく、ゴロゴロした岩場を通過すると平坦な湿地帯に出る。 ここは湿性のお花畑だが、ワテの訪れた時はまだ開花期には早く、所々にリュウキンカ・コウホネ・チングルマが咲いていただけであった。 まだ雪の残る池塘群を過ぎると、旧道コースと合流して狩場山 1520メートル 山頂に着く。 ワテが登った時はあいにく霧雨であったので、道南の素晴らしい展望を拝む事はできなかった。 

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今回『狩場山』を示す写真は
頂上標のコレだけ

下山は困難な雪渓下りを避け、旧道コースから下っていこう。 山頂を後にして湿地帯に戻ると、湿原にポツリと立つ判り辛い道標がある。 ここが、旧道への分岐だ。 このコースは雪渓の下りはないものの、人が通らず荒れて不明瞭となった道が待ち受けている。 また“ヒグマ”も、旧道の荒れた登山道によく出没するらしい。 途中、大きな“ヒグマ”の糞もあった。

上記に「下山は困難な雪渓下りを避け、旧道コースから下っていこう」と安易に記しているが、旧道ルートは荒れに荒れていて、しかも雨でぬかるみ転びまくる・・という『パンドラの箱』なルートだったよ。 

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だが旧道ルートは
狩場山最大のお花畑なのである

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霧が晴れるのを待つと
ボヤけていたオレンジの斑点が
エゾカンゾウへと姿を変えていく

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少し霞む暗いが花の
オレンジが一層引き立つみたい

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雨霧にボヤけてより一層
儚さを魅せるチシマフウロの花

さて、茂った草が足元を覆い隠す不明瞭な道を下っていくと、急斜面の草地に出る。 ここが今回最大のお花畑で、エゾカンゾウ・チシマフウロ・チシマアオイ・ハクサンイチゲ・リュウキンカ・キバナシャクナゲなどが群落を成して咲き競っていた。 さすが、“道南の花の山”と言われるだけはある。

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「道南の花の峰」の呼称に
相応しいお花畑を魅せる狩場山

だが、足元を草が覆い隠し、花に見とれていたらつまづきかねない。 花を眺めつつも、慎重にこの急坂を下っていくと、小さな雪渓を渡って樹林帯に入っていく。 

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狩場山のエゾカンゾウは
端正なオレンジ色を魅せていた

ここからは、ゴロゴロの岩や倒木が道を覆うかなりの悪路となる。 足場もよく滑る粘土質で、ぬかるみも多く歩き辛いことこの上ない。 進もうとしても倒木に足が引っ掛かり、また大きな岩コロが行く手を阻んだり・・と、思うように進めない。 また、粘土質の道に滑って転ぶ事もしばしばである。

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雨露に濡れた花に魅とれていると
ワテ自身が雨露となって地面に落ちたよ

ちなみに、ここで何度も転んで、その内の一回は転んだ際に灌木の枝で右手の薬指と小指の間を「股裂き」されて、右手小指が少し外にひん曲がってしまったよ。 たぶん、指の骨を亀裂骨折してたのだと思うが、旅の途中でそのままに放置していたので、ひん曲がったまま固まってしまったみたい。 外見ではあまり判らない程度・・だけど。

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ある程度下ってぬかるみ帯に入ると
シラネアオイが満開だった

途中、道標と思しきものはあるのだが、全て割れたり、折れたりと使い物にならない。 こうして、悪戦苦闘の末に乗りきると、やがて落葉に覆われた平坦な道となり、旧道登山口に出る。 だが、まだ終わりではない。 この後も、疲れた体にコタえる約5kmの林道歩きが待っている。

もう一つ付け加えると、5km林道歩きを終えても、まだ終わりでなかったりして。 それは、山から下界に戻ってから入った『千走川温泉』で、温泉ガスに当てられて窒息しそうになったりしたのである。

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温泉の強炭酸ガスにやられて
真剣に窒息しそうになった千走川温泉

もう、心臓がバクバク鳴って、思わず風呂の窓から顔を出して「ハァハア」と呼吸したよ。 
なお、こういった窒息状況は、この先の日高・カムエクでの「ワテだけのノストラダムス」でも体験するが、それはその時の話にて。


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消えかけのローソクを灯し続けてまっす
去年の秋から今年まで4本の新作と
一つの項目を追加しますた

下記にリンクしますので
「騙された」と思って見て下さいネ
自分で言うのも何だけど
クオリティは結構高め(作者基準だけど)ですから

ピンクに染まるヤマ』の5本です 宜しなに~








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