風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第100話  立山・薬師・雲ノ平 大縦走 その5

よも”ヤマ”話  第100話  立山・薬師・雲ノ平 大縦走 その5  水晶岳 〔富山県〕 '94・8
水晶岳 2986m【名峰百選 41峰目】、ワリモ岳 2888m(往路に続き復路でも登頂)、
鷲羽岳 2924m(往路に続き復路でも登頂)

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「山また山」の鷲羽岳の更に奥に
水晶光る山があった

   水晶岳 すいしょうたけ (中部山岳国立公園)
水晶岳(すいしょうだけ)は富山市南東部に位置する標高2,986mの飛騨山脈(北アルプス)の山である。 山域は中部山岳国立公園に指定されている。 「山肌が黒いから」という単純な理由で別名『黒岳』と呼ばれるが、この素晴らしい山をそんな単純な名で呼びたくはないので、あくまでも山が輝く如くの『水晶岳』と呼びたいものである。

飛騨山脈の主稜線にある水晶小屋の建つピーク(赤岳)から、北側に派生した尾根上に位置する。
北側には『温泉沢ノ頭』と呼ばれるピークがあり、その北西の温泉沢からは温泉が湧きだし、その源泉を利用した高天原温泉がある。 山頂から西北西1.3kmの高天原湿原のある位置に、水晶池がある。

黒部川源流部での最高峰及び富山市の最高地点である。 標高3,000m未満の山としては、2,999mと剱岳に次ぐ高さの山である。 山頂は切り立った岩の双耳峰で、標高は三等三角点のある北峰が2,977.7mで測定点の南峰は2,986mである。

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水晶岳の頂から望む
赤い牛が寝そべるが如くの赤牛岳と
ブルーダイヤの如く蒼く光る黒部湖

東斜面にはすり鉢状の圏谷地形(カール)がある。  山の上部は森林限界のハイマツ帯で、山頂の岩場からは飛騨山脈の大部分の山を見渡す事ができる。

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水晶岳の頂上から望む
黒部五郎岳と雲ノ平の大平原

南西に黒部五郎岳の圏谷地形を正面から望む事ができ、北側に赤い岩肌でその姿が「赤い牛が寝そべっている」ように見える事から、その名がついた赤牛岳を望む事ができる。



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立山・薬師・雲ノ平 大縦走 6日目の行程図

    行程表                駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR富山駅より鉄道利用(1:05)→立山駅よりケーブルとバス(1:00)→室堂
     (1:20)→一ノ越(0:35)→富山大学立山研究所(3:00)→ザラ峠
     (0:50)→五色ヶ原キャンプ場
《2日目》 五色ヶ原キャンプ場(2:20)→越中沢岳(1:40)→スゴノ頭(1:20)→スゴ乗越小屋
《3日目》 スゴ乗越小屋(3:00)→北薬師岳(1:10)→薬師岳(1:00)→薬師岳山荘
     (1:30)→薬師峠キャンプ場
《4日目》 薬師峠キャンプ場(0:20)→太郎平小屋(2:00)→薬師沢小屋
     (1:20)→B沢・清めの滝(3:00)→高天原峠
     (1:10)→高天原山荘・山荘より高天原温泉まで片道15分
《5日目》 高天原山荘(1:30)→高天原峠(1:15)→雲ノ平・奥スイス庭園
     (0:25)→雲ノ平山荘(1:40)→黒部川源流徒渉点(0:30)→三俣
《6日目》 三俣(1:10)→鷲羽岳(1:50)→水晶小屋(0:45)→水晶岳(0:40)→水晶小屋
     (2:00)→鷲羽岳(0:50)→三俣(2:20)→双六
《7日目》 双六(1:00)→笠ヶ岳・鏡平分岐(0:40)→鏡平(1:20)→秩父沢
     (1:10)→ワサビ平(1:00)→新穂高温泉よりバス(1:40)→高山駅
   ※ 前回の『第99話 立山・薬師・雲ノ平 大縦走 その4』の続きです

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目指す水晶岳の頂からは
360°山づくしの眺めが広がる

鷲羽岳からは、白亜のゴロゴロした砂礫帯をジグザグを切って下っていく。 下りきった鞍部から緩やかに登り返して、岩の積み重なりが稜線にボコッと出た感じのワリモ岳 2888メートル を乗り越える。 
これを越えると再び砂礫帯を緩やかに下って、イワギキョウなどの砂礫地のお花畑が広がる《岩苔乗越》にたどり着く。

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ウメバチソウ
夏も盆を過ぎると
秋の香りを漂わす花が主流となる

ここは、祖父岳を通って《雲ノ平》に至るコースとの分岐である。 そして、この分岐を《雲ノ平》側へ少し下ると、黒部川の源泉の湧水を口にする事ができる。 ここから《水晶小屋》までは、黒光りした花崗岩の岩ガレ場を40分程ジグザグに切って登っていくとたどり着く。 

《水晶小屋》は、北アルプスの有料山小屋では一番粗末な・・、もとい最も小さな山小屋だ。 
水も天水利用ゆえ宿泊者にも提供制限があるなど、あまり評判は芳しくないようだ。 ここから、水晶岳から赤牛岳へ連なる雄大な稜線を見ながら水晶岳へアタックしよう。 水晶岳へは歩いて40分程だが、途中はかなりゴチャゴチャした岩場の登りが続き、鎖場もあるので慎重に登っていこう。 

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水晶岳の頂上付近まで上がると
黒部湖と裏銀座の山々が
視界に入ってくる

水晶岳の頂上付近まで登ると、《黒部湖》や赤牛岳 2864メートル を越えて続くロングランコース・『読売新道』が見渡せる。

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いつかは歩いてみたい
読売新道の長大な尾根を伝って
黒部湖畔まで

また振り返れば、烏帽子のように突き出た烏帽子岳 2628メートル や野口五朗岳 2924メートル といった『裏銀座』の山なみや、その後にそびえる後立山連峰の山々がまるで軍艦のように静かに雲海にその姿を浮かべている。

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逆に裏銀座からここまで
歩いてくるのもいいなぁ
いずれ裏銀座は掲載しまっす

そして、ライトグリーンに輝く《雲ノ平》の大草原が、一歩一歩登っていくごとに大きく、そして広く視界に入ってくるだろう。

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登るごとに雲ノ平の草原が
視界に広がっていく
 
これらの素晴らしい景色を見ながら水晶の光る黒岩をひと登りすると、水晶岳の最高点 2986メートル の頂だ。

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水晶岳登頂で
ゴキゲンの若き日のワテ
今より10㎏以上重いのに
山での歩行の速さは今の3倍以上
「過ぎたる脂肪は力なり」の
証明がまた一つココに

水晶岳山頂から望む《雲ノ平》は黒部川源流が大きく大地を刻み、草原の大陸のように見える。 
その草原の大陸の中にある一軒家・雲ノ平山荘が印象的だ。

水晶岳発・・絶景かな
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水晶岳の頂に着いて振り返ると
鷲羽岳から槍・穂高に至る
スカイラインが広がる

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左に視界を移すと裏銀座の山々と
蒼く光る黒部湖と赤牛岳が望める

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視界を左から正面に移すと
赤牛岳から黒部湖へ続く
読売新道の稜線道が

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正面から右に視界を移すと
温泉沢の頭と薬師岳が

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そして最も心惹かれる眺めは
雲ノ平の「大草原の小さな家」だろう

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視界を一周させて再び槍穂高へ
水晶岳の岩塔を中心に据えると
逆光が和らいで笠ヶ岳や鷲羽岳など
より山々がハッキリと望めた

なぜ目を引くかというと、これ以外に建物が見えないからだ。 あるのは山また山、緑また緑なのである。 そして、この山頂は眺めだけでなく、他の楽しみ方もある。

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水晶岳の岩にある白い斑点は
紛れもなく水晶の結晶だ


それは、“水晶石”探しだ。 結晶自体が小さすぎて金銭価値はないが、きれいでいい斑点模様の石を見つけると嬉しくなってくる。 景色をカメラに収め、手頃な大きさの水晶石を見つけたなら、水晶岳最高点で“アリバイ写真”を撮って山頂を後にしよう。 帰りは、往路を忠実に戻ればいい。

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今回の大縦走で踏破した薬師岳と

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水晶岳の頂にて
「またいつか大縦走で踏破するぞ」と
誓った赤牛岳

・・水晶岳を往復して《三俣山荘》に戻り着く時間が正午位なら、テントを撤収して《双六》まで歩いていこう。 《双六》までは、“下”を通って2:20の所要である。 “下”とは、三俣蓮華岳・双六岳を通らずに、下の巻道を通るコースを利用する事である。 《三俣》から《双六》までは特別目を引くような景色もなく、ただ午後の暑い日差しの中を重い荷物を背負って黙々と歩くのみである。

なお、この区間の“上”ルート(山頂経由のルート)は、後に黒部五郎岳を越える外輪山めぐりの『ダイヤモンドコース』をで歩いているので、その時に語ろう思う。 

《双六》に着いたなら宿泊手続きやテント設営を済まして、夕空になるのを待とう。 鷲羽岳の武骨な姿が夕日に照らされて、より彫りの深い迫力のある眺めとなって良い。 また、運が良ければ、振り返った位置で抜戸岳 2813メートル の背後に、“浮かび笠”の姿を魅せる笠ヶ岳 2898メートル を望む事ができるだろう。

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双六から望む笠ヶ岳の写真は
次回のこの大縦走山行の最終話にて
従って今回は笠ヶ岳は
水晶岳からの写真で・・

この笠ヶ岳は霧に巻かれて姿を隠す事が多いので、“笠”の姿を現すのは稀・・との事である。
明日は、今回のロングラン山行を締めくくるべく、槍や穂高の稜線を見ながら下山しよう。

   ※ 続く下山行程は、『第101話 立山・薬師・雲ノ平 大縦走 その6』にて


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日本人の弱点
危機に陥るとすぐにパニクッて
ヒステリックな対応を取る所
良い所は全てにおいて実直で生真面目な所

これが合わさって悪い方に転んだのが
今回の自爆に等しい
武漢ウイルス蔓延地域・都心部での自粛
感染したくなけりゃぁ
人のいない所に逃げなきゃ・・ね

臭菌屁を国賓で招待するべくの配慮で
病原体・シナ人の入国拒否を遅らせるなど
今回の日本政府の緊急対策は明らかに落第点だ


だから政府のいう事に無条件で従う事は
自爆感染する危険があるから
一度よく考えて「政府の対策法は正しいか?」を
吟味してから行動に移す冷静さが必要だと思うワテ


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