2020-04-25 (Sat)✎
『日本百景』 春 第428回 春先の三嶺 〔徳島県・高知県〕
盟主・剣山に優るとも劣らずの
魅惑的な峰・三嶺
三嶺 みうね (剣山国定公園)
三嶺(みうね/さんれい)は、高知県と徳島県にまたがる山である。 標高1,894メートルで、高知県の最高峰である。 四国百名山に選定されている。 三嶺は四国山地の東の一角にあり、高知県を流れる物部川水系の一つ・上韮生(かみにろう)川の源流である。 高知県側の山腹には、豊かな原生林と希少な草花の自生地が残されていたが、ニホンジカによる食害により希少植物が消滅し、標高の高い尾根筋では針葉樹の多くが被害を受けている。

山稜部のクマザサ帯は
天然記念物として指定されている
山頂部は高知県と徳島県で二分していて、山頂には二等三角点が設置されている。 剣山国定公園の西端にあり、1994年9月に三嶺から西熊山・天狗塚(1,812m)に至る山稜部一帯が、「三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」として天然記念物に指定された。
かつて高知県側の麓に位置する村落であった物部村の史書によると、昔は「みうねと呼ばれた」と記述されている事から、この山の正式な呼び名は「みうね」とされている。 厳冬期には四国という温暖な気候の山なれど1mの積雪を見て、この山の徳島県側では厳冬期にに積雪で孤立する事がしばしば発生する。
三嶺・名頃ルート 行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 JR阿波池田駅より車(0:30)→名頃(0:40)→三嶺林道合流点(1:20)→ダケモミの丘
(1:10)→水場(0:30)→三嶺避難小屋・三嶺避難小屋より三嶺頂上へは片道10分
《2日目》 三嶺避難小屋より三嶺頂上往復・所要20分(1:10)→ダケモミの丘
(1:00)→三嶺林道合流点(0:30)→名頃より車(1:30)→JR阿波池田駅
深い山なみに魅せられに・・
さて今回は、盟主・剣山と並んで魅惑的な三嶺に登ってみよう。 盟主の剣山を始めとしたこの山域で当てはまる事であるが、一般交通機関を利用してのアプローチがかなり困難な事が挙げられる。
それは最も近い町の三好市・池田(旧 阿波池田町)でも60km近く離れている事と、そのアプローチ道路もその貧弱さ故に「ヨサク 酷道」と陰口を叩かれる国道439号線なのである。 この国道は最近までにかなり整備されたものの、道程の約半分が道幅3mの狭隘道路である。
そして、登山口の名頃集落であるが、登山口前に駐車場とトイレはあるのだが過疎化の為か店屋の一軒もなく、オマケに自動販売機も見当たらなかったので前夜のアプローチは心情的に辛いかもしれない。
三嶺山頂までの所要時間は標準コースタイムでも4時間を切るので、ここは無理にアプローチしてこの寂しい里で一夜を過ごす事もないだろう。
最も近くの店屋のある所で三好市東祖谷(旧 東祖谷村)の中心集落か、はたまた東祖谷への入口である大歩危あたりで仮眠して翌朝早くに名頃に向かうのも一つの手だろう。
名頃登山口
さすがに『キャベツ畑人形』は
不気味で撮る気にはなれなかった
それでは、剣山に負けず劣らずの魅力を秘める三嶺に登ってみよう。 名頃は平家落人の里として、また『案山子の里』としても名が知れている。 その為か至る所に以前に流行った『キャベツ畑人形』のような縫いぐるみが鎮座している。 三嶺の登山口にも、登山者を見送るべくの縫いぐるみが数体鎮座している。
登山道は駐車場裏手の土手に切られていて、これを伝っていくとあっという間に名頃ダムの発電施設の上部に出る。 登山道にこの発電施設への資材運搬のリフトの残骸が残っていてこれをくぐるのだが、荷物が大きいとリフト残骸のワイヤーにつっかえて邪魔だ。 発電施設の上部から丘状となった土手上に上がると、足場が枯草に覆われた樹林帯に潜り込む。 この樹林帯の中は結構な急登で、行程中では最も傾斜がキツイような気がする。
途中で三嶺林道と合流する
3つ位の急な段でこの登りを乗り越えると、三嶺林道と合流する。 付近は視界が開け、矢筈山や黒笠山などの玄人好みの山々が見渡せる。 林道を50mほど奥に入ると対岸の土手に登る階段が設けられ、その階段の前に《三嶺登山口》との表示が掲げられている。 この階段を上ると始めは急な登りっぽいが、すぐに急登は収まって高低差の少ない歩き良い樹林帯の中の道となる。 これを約1時間位歩いていく。
周囲はリョウブの樹が目立つようである。 このリョウブは地方によっては『サルスベリ』と同一種として扱われている花木との事で、夏になると周囲は白や赤の樅花で彩られる事であろう。 だが今は、枯葉も落ちた裸木が乱立している。
付近の木々がリョウブより樅の木に変わっていくと徐々に傾斜が急となり、やがて道標など一切ない1517mの独標の上に出る。 樹生する樅の木にはニホンジカの食害を防ぐ為に一本一本に樹体にネットが巻かれ、また登山道もシカの侵入を防ぐべく防護ネットが張られている。
最近は樹林帯の山々でこのような森林保護を受けているのを見かけるが、それほどまでにニホンジカの食害は凄ましいのだろう。 そして元来生息していたカモシカはその余波を受けて淘汰されてきているという。 そのカモシカの生息の阻害要因として、山での破廉恥極まる行為である『犬連れ登山』も関わっている・・という事実もあるのだ。

『犬連れ登山』で連れられたペット犬から
ディステンバー(犬麻疹)に感染した野生のタヌキ
:
まだ『犬連れ登山』をやってる奴!
これを見て何も感じないのか?
だとしたら人間のクズだ
本当の人間のクズとなる前に今すぐやめろ!
それは記すると長くなるのでリンクにとどめる事にするが、これらの不埒者が連れてきた犬の糞や尿によって餌となる草の芽などの植生が被害を受け、飢えたカモシカが撒かれた犬の餌を食って腹を下して死ぬケースが見受けられるとの事である。
自然を破壊して自己満足に浸る
注意されると逆ギレする
:
コイツらは地球に
武漢ウイルスを撒き散らして
その罪を認めず開き直る
シナ共産党と全く一緒の地球上のクズだ
それに今、全世界で蔓延し災禍となっている武漢ウイルスを撒き散らしたシナ人と、この『犬連れ登山者』が犬を介して、山野に犬のダニやらディステンバーウイルスを撒き散らし、自然界の動植物を死に追いやる行為と全く同じなのである。 そう・・、山野にペット犬を連れ込むという不埒な行為者は、もはや「自然界の敵」とも言えるだろう。
ダケモミの丘を越えると
鞍部の平坦地に出る
:
だが休憩するには足場がヌタ場で
雰囲気的にも侘しい所だ
さて、この事となると憤慨して熱くなるのでこの辺て止めるとして、ルートはダケモミの丘を越えると下り基調となってシラベや樅、ツガの木々が乱立する窪地状の鞍部に出る。 ここは傾斜的には平坦地で休憩を入れたい所だが、足場はヌタ場でグチョグチョなので休憩場所としては不向きであろう。
休憩を入れるなら、この先の植生がササ原に変わった辺りの方が賢明だろう。
傾斜がキツくなっていくと
尾根上で右へ直角に進路を変える
このヌタ場の鞍部を越えるとササ原となり、徐々に傾斜がキツくなっていく。 2~3回つづらを折って登りつめると道標の立つ尾根上に出て、ここから方向を90°右に切って登りつめていく。
急登で樹林帯を抜けると
目指す三嶺の頂上丘岩盤が見えてきた
すると程なく樹林帯を抜けて、三嶺の頂上丘を形成する大岩盤が眼前に迫ってくる。 この大岩盤にタワんで連なる尾根を更に詰めていくとササ原を抜けて大岩盤下のガレ地の急登となっていく。
水場への入口
早くもロープが目につく
このササ原とガレ地の境目に水場への降り口があり、ガレ地を30m程下っていくと涸れ沢の伏流水のような源流沢がある。 だがこの水場のガレ沢下りはかなり嶮しく、ロープを使っての懸垂状の下降もあるので注意が必要だ。 しかし、頂上台地に建つ避難小屋には水はなく、小屋に泊まるならここで水を補給する事が必須条件となる。
水場へはロープ片手に
懸垂下降で崖を降りていかねばならない
水を補給したら、いよいよこの大岩盤から続くガレ地の急登となる。 ルートは、このガレ地を詰めて大岩盤の基下に掘られたヘツリを伝って上に抜けていく。
三嶺の大岩盤へ向けては
急登だが整備されて登りよい
見上げると真にそそる眺めだが登ってみるとそれほどでもなく、また大岩盤の基下のヘツリは丸太の段がかましてあって登りよい。 感覚としたなら、最初の発電施設から林道までの急登の方がよっほど身体に応えたのであるが・・。
ガスに撒かれても
神秘的な眺めだった
ワテが訪れた時は2日間に渡って天気が悪かった事もあり、展望としてはこの辺りの大岩盤とササ原の風景が最も魅せられる風景であった。
頂上直下のササ原の広がりが
最も魅せられる風景だった
カメラ片手にこれらを撮りながら登りつめると、いつの間にか見上げていた大岩盤上に広がる頂上丘の縁に登り着く。
頂上丘に登り着くと
凍った水面の山上池が出迎えてくれた
登り着いた頂上丘にはまだ氷結した白い氷の山上池があり、その前に道標が立ち、『左 300mで頂上、右 避難小屋』と標してある。
山上池から左に10分で頂上
右に数十歩で・・
右手の避難小屋への距離は記してなかったが、避難小屋はすぐ上の高台の窪地に隠れて見えないだけで距離にして50mほどであった。
新しく建て替えられた
今宵の宿(避難小屋)に到着
取り敢えず小屋に荷物を置き、頂上を踏んでこよう。 頂上は盛り上がりを1つ越えた先にあり、この辺りだけは残った雪が通路をヌタ状にしていた。
唯一頂上で撮れた写真
この後すぐに白霧の世界に・・
たどり着いた頂上は、折からの悪天で何も見えない白霧の世界だった。 取り敢えず『お約束』のアリバイ写真を撮って、暫くする事もなく呆然と佇んで時間を費やして頂上を後にする。
拙の冴えないアリバイ写真
避難小屋は2階建ての土間が区切られた新しい美築の小屋で、居住性は快適だ。 但し、何故かトイレは100m近く離れた頂上丘の縁にあり、かなり不便だ。
先程にも記した通り水場は
ロープを伝って崖を下る難所だ
そして水場も先に記述した如く危険な下降を伴う水場で、しかも20~30分も下方にあって、これまた不便である。 訪れた時はまだ春先で、外はいつしか霙から雪に変わっていた。
草原に・・残雪に・・山上池に・・
三嶺山頂丘は真に山上庭園の眺めだった
《2日目》 往路を下山
朝起きると、まだ雪がチラチラ舞っていた。 この様子では、頂上での朝の情景は望み薄であろう。
登った感覚としてそんなにキツくもなかった(ダラダラと登ったからなのだが)ので「晴天の日にいずれまた・・」という事で、そのまま下山の支度に取り掛るとしよう。
帰り際に頂上大岩盤を1ショット
下りも往路を行くが、ルート全般的に足や膝に負担のかかる大きく掘れた段差が少なく、降り易いルートだ。 最盛期には上りより下りの方が時間がかかる事もザラで、下山歩行技術が崩壊して「下り三倍満」を叩き出すようなワテであっても、2時間半で下る事ができたのだから。
今度は天気の良い時に訪ねたいなぁ
雨に濡れながらの下山であった事を除けば、快適な下山行であった。 後は、カメラ片手に頂上丘の大岩盤やイッキに下ろしていくササ原の大斜面などをカメラに収めつつ下っていく。 下山後に車で隣の集落の菅生 すげおい まで下ると、観光モノレールさえ運行される程に観光地化されたクアハウスの《癒しの里温泉郷》がある。 食事も取れるので、山の後の『ひと風呂』にいいだろう。
世界覇権を目論み
生物兵器・武漢ウイルスの製造中の事故で
ウイルスを全世界に撒き散らしたシナ共産党
『愛犬を連れて行きたい』という欲求だけで
自然界にペット犬を連れ込んで
野生動物の命を奪い自然を破壊して笑う
『犬連れ登山』をする人間の出来損ない
証拠を上げて「その行為は周囲に害がある」と指摘しても
あるのは支離滅裂な己の論理を振りかざしての逆ギレ
そして「自身こそが難癖をつけられた被害者だ」とほざく
:
『シナ共産党』と『犬連れ登山』
全くもって同じ物体だね
間違いなく『人』ではない
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No Subject * by 鳳山
ムー愛読者だった過去を持つ私としては剣山は別の意味で思い入れのある山ですが(笑)、剣山山系の三嶺ってこんな景色なんですね。勉強になりました。
Re:No Subject * by 風来梨
鳳山さん、こんばんは。
山ノボラーでは、山岳的な魅力では盟主の剣山よりこの三嶺の方が高いと言われてますね。
冬は位置的な関係で、剣山が少しの積雪を記録したなら、この三嶺は1mの積雪を見ますね。
また、笹の草原の広がりも三嶺に軍配が上がります。 いつの機会か、剣山~三嶺の縦走したいなぁ。 でも、往復して戻って来なければ、乗ってきた車を回収出来なくなります。
山ノボラーでは、山岳的な魅力では盟主の剣山よりこの三嶺の方が高いと言われてますね。
冬は位置的な関係で、剣山が少しの積雪を記録したなら、この三嶺は1mの積雪を見ますね。
また、笹の草原の広がりも三嶺に軍配が上がります。 いつの機会か、剣山~三嶺の縦走したいなぁ。 でも、往復して戻って来なければ、乗ってきた車を回収出来なくなります。
No Subject * by 根室大喜
登山者の登山後の一風呂浴びる温泉に登山せずに入ります^^)登山はここで見て登った気に
Re: No Subject * by 風来梨
根室大喜さん、こんばんは。
>登山者の登山後の一風呂浴びる温泉に登山せずに入ります^^)登山はここで見て登った気に
それも大いにアリですね。 撮り鉄のみの時は、私もその通りです。 風呂上がりに、腰に手を当ててフルーツ牛乳のイッキ飲みも忘れずに!
>登山者の登山後の一風呂浴びる温泉に登山せずに入ります^^)登山はここで見て登った気に
それも大いにアリですね。 撮り鉄のみの時は、私もその通りです。 風呂上がりに、腰に手を当ててフルーツ牛乳のイッキ飲みも忘れずに!