2020-02-05 (Wed)✎
路線の思い出 第364回 名寄本線・西興部駅 〔北海道〕
晩年は棒線駅扱いの
無人駅となっていた西興部駅
※ ウィキペディア画像を拝借
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’83)
名寄~遠軽・中湧別~湧別 143.0km 597 / 1246
廃止転換年月日 転換処置
’89・ 5・ 1 名士バス・北紋バス
廃止時列車本数
名寄~遠軽 下り7本・上り4本、名寄~興部 上り1本、名寄~紋別 上り3本
名寄~下川 下り1本《休日運休》、興部~遠軽 上り1本、紋別~遠軽 下り2本・上り5本
中湧別~遠軽 1往復、中湧別~湧別 1往復
名寄~下川 下り1本《休日運休》、興部~遠軽 上り1本、紋別~遠軽 下り2本・上り5本
中湧別~遠軽 1往復、中湧別~湧別 1往復
撮ってて良かったB級写真
:
初めての北海道旅で撮ったメインの写真は
タングステンフイルムを使ってしまう
「フイルム間違い」で全ボツだったので・・
西興部駅(にしおこっぺえき)は、かつて北海道(網走支庁)紋別郡西興部村字西興部にあったJR北海道・名寄本線の駅である。 名寄本線の廃止に伴い、1989年5月1日に廃駅となった。
1986年まで運行されていた、急行【紋別】の停車駅であった。 1981年度の1日当たりの乗降客数は121人との事。
廃止時点で、1面1線の単式ホームを有する駅で、ホームは線路の南側(遠軽方面に向かって右側)にあった。 また、1983年の時点では、名寄方から分岐し駅舎西側のホーム切り欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線有していた。 かつては、単式ホーム・島式ホーム複合型の計2面3線を有する列車交換可能な交換駅であった。
使用されなくなった島式ホームは
雪に埋まって雪原となっていた
※ グーグル画像を拝借
1983年時点では、使われなくなった島式ホーム側の線路は、交換設備廃止後も旧本線・副本線共に側線として残っていた。 また転轍機も、遠軽方・名寄方の両方向ともに撤去されずに放置されていた。
また、副本線の遠軽方から、分岐した行き止まりの側線を1線有していた。
無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が残っていた。 駅舎は構内の南側に位置し、ホーム中央部分に接していた。 駅名は当駅が所在した地名(村名)からで、地名は興部町の西に位置する為に、『西』を冠せられた。 旧駅名の瀬戸牛(せとうし)は、アイヌ語の「セツ・ウシ・ナイ」(鳥の巣の多い沢)に由来する。
名寄線が当処に延伸した頃のこの地域は興部村に属し、七重(ななえ)と呼ばれていた。
この為、当駅名も当初は『七重』とする話があったが、既に函館方面に七飯駅があったため混乱するとの理由で、地域内の局所的な地名であった『瀬戸牛』が駅名として採用された経緯を持つ。
その後、興部村から分村して西興部村となり、戦後まもなくの字名改編で字名も西興部となり、駅名改名運動の末に1961年に西興部に駅名が改変された。
なっちまったような駅跡地
※ ウィキペディア画像を拝借
駅跡地には町が経営するリゾートホテルが建設され、線路跡地に沿って行政施設が並んでいた。
その後、デイサービスセンターや診療所・保育所なども建設された村の複合施設となっている。
なお、駅舎が建っていた場所は道路化されている。
まぁ・・コレを撮るだけでも
耐寒訓練なんですけれど
西興部駅の思い出は、ズバリ耐寒訓練だ。 そう、この駅で真冬の駅寝をした体験があるのだ。
その時の外の気温は松音知もこの西興部も氷点下26℃で吐く息が瞬時にダイヤモンドダストとなる状況だった。
これを撮った後に駅舎の壁に
掛けてある温度計を見ると
氷点下26℃だった
だが、駅舎内気温は、我が駅寝至上最も過酷な天北線・松音知の氷点下21℃より3℃暖かい!?氷点下18℃で、しかもこの時は松音知のように駅寝に至った理由が「瞬時に凍った食器の氷を溶かす為」という『オチャメ』ではなく、始めから駅寝を目論んでいた為に、多少の耐寒グッズを持って来ていたのである。 その事は、追々語るとしようか。
でも、松音知の時はシュラフ以外に『ナシナシ』だったから、アノ時の過酷過ぎる記憶が大き過ぎて、西興部の駅寝ではそんなに過酷な記憶が植え付けられなかったんだな・・コレが。
熱中すると寒さも忘れるようです
氷点下20℃以下の地で
こんなの撮ってたんだから
この日は、西興部と上興部の上興部寄りの駅間まで出張って夜の写真を撮っていたのであるが、「この日の宿泊予定はストーブのある上興部駅で・・」と思いっきり甘い目論見を立てていたのである。
その目論見とは、上興部駅は最終列車の交換業務が終わると駅員は帰宅して無人となりストーブ使い放題、ストーブが使えないとしても、さっきまでストーブが点いていた暖かい駅舎内での駅寝が期待できるのである。
上興部に戻り着いた時は
甘い目論見を抱いていたので
心置きなく写真を撮ってたよ
でも、このタワケガキがこんな甘い目論見を立てるのも、この頃のローカル線駅では石炭ストーブで、自分で石炭を放り込んでトイレットペーパーにライターで火をつけて種火にすれば、外気が氷点下26℃の駅舎内が、ダウンジャケットを脱ぎ捨てたくなる程に暑くなるホットスペースとなるのだ。
駅設置のストーブはドラムカンの如く大型で
石炭の枡は浴槽の様にデカい桶に
てんこ盛りの石炭が盛られていた
※ グーグル画像を拝借
現に、天北線の松音知も以前は炉焚火式の石炭ストーブにタンマリと石炭が置かれていたし、上頓別では駅守のお爺さんと一緒に石炭ストーブを直した思い出もある。 そして、興浜南線の沢木では、石油ストーブが使い放題だったのである。 即ち、国鉄の頃の鉄道は、「お客さんが凍える思いをせぬように」との思いやりに溢れていたのである。
でも、上興部に戻った時に、それが甘い目論見である事を知らされたのである。 それは、駅の窓口業務が20時頃に終わって窓口のカーテンが下ろされたが、中は明るいままで聞き耳を立てると『宿直の点呼』をしているようなのである。 要するに、この上興部駅は24時間態勢で勤務している駅なのである。
状況の一変に勘付いて
興部方面行の列車に飛び乗る
・・となると、状況が一変する。 駅員の常駐する駅で、しかも真冬に駅寝なんぞすれば、間違いなく交番につれていかれて、交番の宿直室で上手くいけば朝飯がカツ丼になっちまうのである。
交番でなくても、間違いなく駅の宿直室に張り付け必至なのである。 そんな事になれば、明日からの撮影計画が頓挫してしまうのである。 まぁ、真冬の北海道の駅寝はともすれば生命の危険も伴うので、当然と言えば当然の処置なのであるが。
なので興部方面の最終列車に乗り、駅舎のある無人駅は次の西興部以外にない事を把握していたので、駅寝場所を西興部に決めて下車する。 ちなみに中興部も無人駅だが、この駅には運転要員がいる事を把握していて、上興部の二の舞になりかねないのでパスである。
上興部がダメだったら
駅寝はこの駅しかなかった
※ ウィキペディア画像を拝借
さて、人口が1100人足らずと北海道でも5本の指に入る過疎の村・西興部村の中心駅で、かつては急行も停車した西興部駅であるが、名寄本線が廃止となる晩年は路線業務を上興部に集約して無人化されて、交換設備も使用停止(でも、設備は撤去される事なく放置されていた)の棒線駅となっていた。
元々有人駅だった広い駅舎は、壁際に長椅子が設置されるだけのがらんどうとなり、ストーブも撤去されて駅舎の真ん中が『ストーンサークル』のようになっていた。 とりあえず長椅子にシュラフを広げて陣取り、この時の防寒グッズを発動させる。 それは、燃料持ち運び用のシグボトルに、熱湯を注いでの即席『湯たんぽ』である。 これを2本作って抱いて寝れば、約3~4時間持つのである。
湯たんぽに味をしめて
駅寝した翌日の『撮り鉄』には
湯たんぽを持っていくようになったよ
まぁ、当時は部員が入らず廃部然となったワンゲロ部から部の道具を私物化→個人の所有物にする・・という、クズでデタラメな高校部活ならではの利益をここで思いっきり享受してるよ、このタワケガキ。
だから駅寝の時の飯は、釜飯とか豚汁とか、駅寝では有り得ない豪勢な食事だったよ。
だから、駅舎の室内が氷点下18℃でも、シュラフの中はかなり暖かいのである。 でも、息を吐くと、その息がダイヤモンドダストとなって顔に降り注ぐ松音知以来の『奇跡の体験』は味わったけど。
それと、湯たんぽが冷める深夜1時頃とトイレに行く時はちょっと辛いが、それさえ乗り越えれば松音知の時より断然ライフ環境(生存環境ともいう)は高かったのである。
でも、氷点下18℃での駅寝はさすがに身体の負担が大きく、翌日にこのオレンジカードを見て絆されてこの駅寝を企画した撮影の意欲は萎えてしまったよ。 ・・で、車内で寝るべく始発に乗って名寄方面に出てしまったよ。 いわば、こんな事(真冬の駅寝)までして、それをした目的である『撮り鉄』の気が萎えてしまうという、「コイツ・・、ホンマモンのアホや!」な事となってしまったのである。
この映像に絆されて
こんな事までしたのに・・
:
過酷さに『撮り鉄』の意欲が萎えて
「ホンマモンのアホ」となってしまった
まぁ、夜の写真が撮れたし、名寄本線の『撮り鉄』の本命は沙留の『流氷列車』なので、これを撮れたから「まぁ、いいか」となったのである。
寒さでソフトフィルター使ってないのに
ライトが星となって輝いたよ
ローカル線の『乗り鉄&撮り鉄』は
ともすれば命掛けというお話でした
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