風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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よも”ヤマ”話  第83話  鹿島槍~五竜岳縦走 その2

よも”ヤマ”話  第83話  鹿島槍~五竜岳縦走 その2 《冷池山荘~鹿島槍ヶ岳》
〔長野県・富山県〕 '94・7 布引山 2683m、鹿島槍ヶ岳・南峰 2890m【名峰百選 35峰目】

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稜線上から望む鹿島槍は
優雅な稜線の弧を描く優しい姿の双耳峰だ

  後立山連峰 うしろたてやまれんぽう (中部山岳国立公園)
秀峰・白馬岳を盟主とした後立山連峰は個性的で優れた山容を持つ名峰が多く、人気・魅力とも北アルプスではトップクラスである。

大雪渓と広大なお花畑を擁する盟主・白馬岳 2932メートル 、高山のいで湯とお花畑が自慢の白馬鑓ヶ岳 2903メートル 、山々の姿を映す八方沼と広大なお花畑をかかえる唐松岳 2699メートル 、武田氏の御陵菱を雪形に持つ五竜岳 2814メートル 、2つのピークが吊尾根で結ばれていて他の山から眺めてもひときわ目立つ後立山連峰のもう一つの盟主・鹿島槍ヶ岳 2890メートル など、今すぐにでも飛んでいきたい名峰がそろっている。 

登山コースはどのルートを取っても素晴らしいものばかりだが、特に白馬岳から栂池へ下っていくコースは、山上の楽園を散歩する気分を満喫できる最高のコースである。 その他にも、唐松岳の北側にノコギリ刃のような岩峰を連ねる《不帰ノ嶮》を通るコースや、鹿島槍ヶ岳の北にある《八峰キレット》など、バリエーションコースも豊富である。



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鹿島槍~五竜岳 縦走ルート 行程図

   行程表              駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》JR信濃大町駅よりバス(0:40)→扇沢(0:10)→扇沢出合(3:20)→種池山荘
    (0:50)→爺ヶ岳・南峰(1:00)→冷池山荘
《2日目》冷池山荘(2:00)→鹿島槍ヶ岳・南峰(0:35)→鹿島槍ヶ岳・北峰
    (1:50)→八峰キレット(0:50)→口ノ沢ノコル(3:00)→五竜岳(0:50)→五竜山荘
《3日目》五竜山荘(1:20)→大遠見山(1:30)→小遠見山(1:00)→地蔵ノ頭よりリフト
    (0:05)→アルプス平駅よりテレキャビン(0:10)→山麓駅(0:25)→JR神城駅
   ※ 前回の『第82話 鹿島槍~五竜岳縦走 その1』の続きです。


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鹿島槍の頂上から望む剱岳

 《2日目》 鹿島槍ヶ岳から八峰キレットを越えて五竜岳へ
今日は、鹿島槍ヶ岳から八峰キレットを越えて五竜岳へと向かうのだが、この山行における筆者たるワテの拠所ない事情で、話は昨日の夕方から始めようと思う。 なぜなら、調子に乗って36枚フイルムにして1本半も撮ってしまった情景が、日の目を見ずにお蔵入りにしてしまう事を回避する為である。←こんな事書かなきゃいいのに、進んで内情を暴露したがるタワケなワテ・・

それでは、昨日の夕景のクライマックスをごろうじろ。 なお、クドイくらいに同じ情景が続きますが、写真床たるワテの御披露の場がこのブログしかないので大目に見てネ。 だって、Yahoo!カテゴリに登録されて「今週のピックアップ」にも掲載された我がメインサイトは、放置プレイがたたって、今や日に10アクセスそこそこの閑古鳥が鳴いてるしィ。

鹿島槍稜線発 夕景の絶景かな・・
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爺ヶ岳と立山が夕空に影を落とした
これよりクライマックスの始まりだ

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空が茜色になると剱の嶮峰を包み込む
霧に夕陽の光が霧に反射して
得も言えぬ素晴らしい色彩を放つ

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いっときすると霧が解けだして

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茜空に黒いシャドゥを魅せる
剱の八ッ峰が望めた

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剱の八ツ峰と立山の
最も素晴らしい情景が
最も美しい時に魅られる瞬間

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やがて陽の光は
ヤマ向うにお隠れになり

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空が夜の闇に通じる
紺色に染まり始める

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夕暮れの茜色の空と
夜の闇となる紺色が最も調和した瞬間

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これより空を夜を司る濃紺が支配し始め

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沈みゆく太陽が最後に放つ
最大の光で空の雲を最も茜色に染める

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こうして夕日の織りなす
クライマックスショーは終わり
空は夜の闇に包まれていく

鹿島槍ヶ岳から五竜岳の間には天然の要害・《八峰キレット》があり、距離の割りには随分と所要時間がかかる。 従って早発は、この日の必須条件となる。 それでは出発しよう。 山荘の前から続く縦走路を北上し、お花畑の広がる主稜線上の小高い台地に出る。 できれば、この辺りで御来光を迎えたい所である。 

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夕景でガンバリ過ぎて
鹿島槍への登りの写真を
撮ってなかったみたい
なのでこの秋の鹿島槍山行より
布引山より望む鹿島槍

この台地より信州側の草地を横絡みしながら登っていくと潅木帯にぶつかり、これも絡みながら乗り越えると、いつの間にか道は越中側に移ってハイマツの中をジグザグに登っていく。 これを乗りきると、布引山 2683メートル 山頂だ。 この山は信州側が大きく切れ落ちているので、道は越中側のハイマツ帯の中につけられている。 ハイマツの中を漕いでいくと二重山陵となった窪地を抜けて、鹿島槍・南峰に向かっての直登へと続いていく。 

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槍・穂高など北アのシンボルの峰々が
望めると頂上は近い

この登りは結構キツく、ペース配分を考慮せねば、この先の長い行程を乗りきるのが困難となるだろう。 
越中側につけられた直登路を喘ぎながら登っていくと、山頂に積んである大きなケルンの剣先が見えてくる。 ケルンがだんだん大きくなってきて、やがて南峰の頂上台地の左端に飛び出る。 

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鹿島槍の頂から望む
残雪眩しい剱岳

鹿島槍ヶ岳・南峰 2890メートル からの眺めは正に雄大で、残雪眩しい剱・立山連峰・・、そして恐竜の背びれのような稜線の突き出しを魅せる《八峰キレット》と五竜岳岩峰群・・と、素晴らしい山岳風景が目白押しだ。

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さぁ・・これより
恐竜の背びれの如く連なる
八峰キレットを越えて五竜岳へ

なお、記事制作上の拠所ない都合で、この《その2》は鹿島槍への登頂までに留めようかと。 なぜなら、この先はあまり写真を撮らなかったようで、写真のストックが乏しいしィ。

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写真ストックが少ないので
この秋の鹿島槍山行から
八峰キレットおば・・



この秋の鹿島槍山行は
五竜までの縦走計画だったのだが
台風でまた断念

これで台風で3度断念してるなぁ
鹿島槍から五竜は遠いわ


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風来梨さま♪ * by mt minnie
冷池山荘のテント場ちょっと上ですね、夕景は素晴らしいです
冷池から五竜山荘までキレット小屋超えて行かれたのですね凄いですね。
Minnieたちは冷池山荘から鹿島槍南峰へ行きその日のうちに
扇島へ下山しました。
五竜岳は、テレキャビンで大遠見、五竜小屋から登りました。夏休みで混んでいました、お花畑はキレイでした。


Re: 風来梨さま♪ * by  風来梨
mt minnieさん、こんばんは。

> 冷池山荘のテント場ちょっと上ですね、夕景は素晴らしいです
> 冷池から五竜山荘までキレット小屋超えて行かれたのですね凄いですね。
> Minnieたちは冷池山荘から鹿島槍南峰へ行きその日のうちに
> 扇島へ下山しました。
> 五竜岳は、テレキャビンで大遠見、五竜小屋から登りました。夏休みで混んでいました、お花畑はキレイでした。

この秋に種池山荘から鹿島槍へ往復した(前日は台風の為に山荘泊まり、翌日は種池でテント)時に冷池のテント場をみました。 アレはトイレにいくのがしんどいですね。 種池のテント場は、小屋まで50メートルほどで使い手が良かったです。

実は、この秋の鹿島槍山行も記事の山行以来、四半世紀ぶりに五竜までの縦走を狙ったのですが、初日に台風にあてられて来年回しとなりました。

コメント






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風来梨さま♪

冷池山荘のテント場ちょっと上ですね、夕景は素晴らしいです
冷池から五竜山荘までキレット小屋超えて行かれたのですね凄いですね。
Minnieたちは冷池山荘から鹿島槍南峰へ行きその日のうちに
扇島へ下山しました。
五竜岳は、テレキャビンで大遠見、五竜小屋から登りました。夏休みで混んでいました、お花畑はキレイでした。

2019-11-17 * mt minnie [ 編集 ]

Re: 風来梨さま♪

mt minnieさん、こんばんは。

> 冷池山荘のテント場ちょっと上ですね、夕景は素晴らしいです
> 冷池から五竜山荘までキレット小屋超えて行かれたのですね凄いですね。
> Minnieたちは冷池山荘から鹿島槍南峰へ行きその日のうちに
> 扇島へ下山しました。
> 五竜岳は、テレキャビンで大遠見、五竜小屋から登りました。夏休みで混んでいました、お花畑はキレイでした。

この秋に種池山荘から鹿島槍へ往復した(前日は台風の為に山荘泊まり、翌日は種池でテント)時に冷池のテント場をみました。 アレはトイレにいくのがしんどいですね。 種池のテント場は、小屋まで50メートルほどで使い手が良かったです。

実は、この秋の鹿島槍山行も記事の山行以来、四半世紀ぶりに五竜までの縦走を狙ったのですが、初日に台風にあてられて来年回しとなりました。
2019-11-18 *  風来梨 [ 編集 ]