風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出   第335回  室蘭本線・糸井駅

路線の思い出  第335回  室蘭本線・糸井駅 〔北海道〕

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ワテの記憶にある糸井駅は
「駅舎の無い平凡な線路配置の無人駅」だった
※ ウィキペディア画像を拝借

《路線データ》
     営業区間と営業キロ           輸送密度 / 営業係数(’15)
長万部~岩見沢・東室蘭~室蘭 217.4km      4303  /  172
運行本数
糸井駅発着列車
上下とも概ね毎時1本・ラッシュ時は2~3本
糸井駅始発・終着列車 下り4本・上り3本アリ
特急【北斗】、【すずらん】は通過

糸井駅(いといえき)は、北海道苫小牧市日吉町3丁目にあるJR北海道・室蘭本線の駅で、苫小牧駅管理の簡易委託駅である。 ホームは相対式2面2線で、複線である本線の上下線を挟む形でホームが配置されている。 駅舎は南側(国道36号側)にあり、北側を結ぶ跨線橋がある。

当駅は苫小牧市郊外の住宅地にあり、乗降客の流動も当駅を境に長万部側は大きく減少するので、当駅始発着の列車が数本仕立てられている。 だが、当駅には折り返し設備がない為、当駅発着の列車は旅客扱い終了後に隣駅の錦岡駅まで回送して折り返している。

駅名は所在地区名からで、当初は《小糸魚》と呼ばれていたが、1944年に《糸井》に改称されている。 これはアイヌ語の「コイトゥイェ」(波が・崩す)、あるいは「コイトゥイェイ」(波が・崩す・所)に由来する。 苫小牧市史によれば海岸で土地が低く、時化で浸食されて土地が削られた事からこの地名となったという。 

これは、釧路市近郊の町・白糠町にある《恋問海岸》と地名の由来が同一である。 なお、白糠の『恋問』は、全くの当て字である。 



この駅は列車に乗って訪れて下車したのであるが、記事を書く今日のこの時にウィキペディアで確認するまで、駅舎があった事も簡易委託駅で駅員が所在した事も知らなかったのである。 なぜなら、駅に訪れた目的が『駅訪問』などの鉄道趣味にまつわる事ではなく、夜行急行【はまなす】の時間待ちとヤマでオチャメって損傷した身体を『温泉療養』する為であったからだ。

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この山ではハデにオチャメったので
ロクな写真が撮れなかったよ

それは、このタワケ(筆者)が『奇跡の体力』という”過去の栄光”にすがり着き、何の訓練もしないままに〔名峰次選〕全峰踏破(ファイナル峰のアタック山行記事にリンクしました・・力作なので見てネ)を目論み、沢遡行があるなど最も難関な日高のペテガリ岳にノコノコと挑んで、案の定『遭難フラグ』がはためくほどにオチャメって重症を負ったまま大阪へ帰還する道中の話である。

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訓練もせずに沢渡渉のヤマにノコノコと出向く
このタワケの倫理観は如何に・・

それは、ロクに訓練もせずにヤマに臨んで頂上の往復に14時間もかかっしまい、真っ暗闇の沢筋で焦りを抱いたままにまろやかな岩と対戦して、見事に『出足払い』1本を食らって轟沈してしまった時の事である。

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今回の内容はこの絵の如く
ドン引き必至です

もう、「2度目のヘリ」のお世話になる事も真剣に考えたよ。 だって北海道は、ヘリ呼んでも、ヘリを飛ばすのは公僕の自衛隊だからタダだしィ。 でも、その後に及ぶ「その他もろもろ」を考えてヘリは自重して、重症を負った身体のままで自力生還したよ。

沢の入口に止めていたレンタカーまで戻って、レンタカーを返すべく苫小牧に向かう。
負傷した身体から大太鼓が鳴り響かぬ様にダマシダマシ運転して、何とか16時前の予約終了時間ギリギリでレンタカーを返却する。 その途中で「背負う荷物を郵送で送って空身で帰ろう」と思いついて静内の郵便局に入るが、ここでも墓穴を掘ったよ。

シュラフやザック、着替え、雨具、食器と渡渉靴は受け入れてもらえたが、カメラ一式・ガスコンロ・燃料ボンベ、鍋と「本当に送りたかった重量物」は『危険物&壊れモノ』として郵送物受入れを拒絶されたのである。 これで、手提げ袋に入れたカメラ一式など重さ約10kgを提げて帰らねばならなくなったのである。 こんな事なら、背負えるザックの方が良かったかも・・である。

レンタカーの返却時も、レンタカーの受付のお姉さんと『掛け合い漫才』をして「ブログ記事向けのお笑いネタ」を拵えた後に病院に行くが、病院は15時で『オーダーストップ』だったよ。 『急患』対応も、「お盆期間の為、休業中」だったよ。

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これは糸井駅の事を語る記事だよね・・
なのに記事を書くまで駅舎の存在を
知らないタワケがここにいた
※ ウィキペディア画像を拝借

今回取り上げる糸井駅に下車するまでの経緯を詳しく知りたい奇特な方は、『路線の思い出 第168回 苫小牧駅』を御覧下さいね。 何も考え無しに見ると結構笑えますが、内容を吟味しながら見ると「ドン引き」します。 ちなみに、山行記からの全ての出来事はコチラをどうぞ。

さて、「お盆期間の為、急患休業中」の病院から「いつもより時間をかけて」苫小牧駅に戻ってきても、まだ17時過ぎ。 大阪に戻るべくの青森行の夜行急行【はまなす】の発車時刻の22:00まで、5時間近くあるよ。 でも、指定席券を買っておいたのは「幸運&ナイス判断」だったよ。 座席争いのある自由席だったら、札幌駅4番線で行き倒れになってたよ。

それで、急行【はまなす】発車1時間前の21時頃に札幌に戻るとして、今の17時から20時前までの3時間を「この盛大に大太鼓を打ち鳴らす」身体で潰さねばならないのだ。 まぁ、健常な身体なら札幌のすすきのや名店街めぐりであっという間に潰せる時間だが、この「大太鼓ズンドコ状態」では、「ただ座って時間をやり過ごす」のも断末魔の苦痛を伴うのである。

・・で、考えた。 もちろん、「極力痛みを伴わず、かつ費用もさしてかからぬ時間の潰し方」を・・である。 先程に病院の位置を聞くべく訪ねた交番(この時は巡回中で不在だった)に再度立ち寄ると戻っていたので銭湯の位置を訪ねると、「駅周辺に所在する銭湯は、最寄りでも徒歩で10分以上かかる」との事で、この身体では「徒歩10分以上」は却下だろう。

だが、地図を調べる年配の警官の脇にいたもう一人の若い警官が、「二つ先の糸井駅のパチンコ屋の2階に温泉ランドがありますよ」と口添えしてくれた。 「パチンコ屋の2階」というキーワードに引っ掛かるものがあったが身体はそれどころではないので、普通列車に乗って苫小牧から2つ先の糸井駅へ・・。

2駅・・、乗車する事数分で着いた糸井駅は、見た感じは廃止になった石勝線の『東追分駅』のような平凡な線路配置の駅だった。

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駅名標の背後には
パチンコ屋がデンと構えていた
※ ウィキペディア画像を拝借

ただ違う所は、東追分駅の周囲が北海道然とした原野であるのに対して、糸井駅の駅名標の背後に『PACHINKO&SLOT コアシティ』と書かれた看板を掲げた、パチンコ客の車が立体駐車場に収納された建物がデンと居座っている事だろうか。

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パチンコ屋の看板の横に
♨マーク付きの看板があってホッとしたよ
※ グーグル画像を拝借

だが、駅に面しているのは建物の裏面という事で、パチンコ屋にありがちな「ギラギラのネオン」が無かった事が救いである。 そして、パチンコ屋の看板の横に、『2F♨天然温泉 しらかば湯』とあったので、あの若い警官が言った事はその通りだったと確信できたのである。

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都合よくクアハウス直結の
階段スロープの駅出口があったよ
※ ウィキペディア画像を拝借

そして、その建物の脇に出る駅出口のスロープ階段があったので、痛みを堪えつつ跨線橋を渡ってそのスロープ階段の駅出口へ・・。 駐車場を伝ってショートカットして、表の玄関口に・・。
建物の表面は、予想通りパチンコ屋のネオンがギラギラだったよ。

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「パチンコ屋の2階の風呂屋」は
登別のカラカラテルメを思わせる
豪勢なクアハウスだったよ
※ じゃらんの掲載写真より

そのネオンは見ない事にして、隣の『しらかば湯』の玄関を潜る。 1階玄関はエレベーターのみで、2階が『しらかば湯』の真の玄関のようである。 ・・始めは「パチンコ屋の2階」という事で引き気味だったけど、温泉プールあり~の、檜風呂あり~の、ローマ様式の浴場あり~の・・という、登別の『カラカラテルメ』の如くの大クアハウスだったよ。

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ホテルの温泉プールのような大浴場
※ しらかば温泉湯のウェブサイトより

その他、寝湯・うたせ湯・サウナ・展望大浴場(周囲の景色は今イチだけど)・テレビを見ながら湯に浸かれるテレビ風呂など、致せり尽くせりな温泉クアハウスだったよ。 もちろん、風呂上がりの休憩室も、くつろぎの和室からマッサージ室まであり、下手すると急行【はまなす】に乗り遅れかねない充実した設備だったよ。 もちろん、食堂&レストランとお決まりのゲームコーナーもあったし・・。

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ズンドコ腹を癒せる
檜風呂もあったし・・
※ しらかば温泉湯のウェブサイトより

それに身体が「大太鼓ズンドコ状態」だったので、湯船に浸かると浮力がついて心地良かったよ。
ケガも患部が軽く腫れている程度で、傍目から見ると判別不能だし・・ね。 泉温も熱い(43℃)のから、ぬるま湯(38℃)まであったし。 でも、「大太鼓ズンドコ状態」なので、温泉施設の総ざらえはさすがに無理だったけど。

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周れなかったけど
こんなローマ風の風呂もあるそうで・・
※ しらかば温泉湯のウェブサイトより

そうこうしている内に時間が過ぎ去って、もう19時半を周っていた。 慌てて二重災害になると取りとめもなくヤバいので、「指定席取ってある事だし、イザとなれば千歳や苫小牧から乗ればいいや」と、とにかく転んだりしないように服を着て、クアハウスを出て糸井駅に戻る。 もう、どっぷりと日は暮れていたよ。

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拝啓・・183系特急型気動車様
このネタの一連のシリーズでは
随分と利用させて頂きました事を感謝します
※ グーグル画像を拝借

・・で、例の「温泉直結の駅出口」より糸井駅のホームへ・・。 その時に偶然とはいえ、この年の春にワテと同じく「腹から火を噴いた」お騒がせの183系の特急【北斗】が、函館に向けて対向ホームを走り去っていったよ。 なぜか、この事は鮮明に憶えている。 グリーン車のハイデッカー車両が印象的だったし・・。

・・で、糸井駅から普通列車を乗り継いで、無事に急行【はまなす】発車の30分前に札幌着。
後は『大太鼓ズンドコ・大阪帰還行』に続くのである。 ちなみに、静内の郵便局で郵送を拒否された約10㎏のグッズは、この『ズンドコ紀行』を大いに盛り上げたのは藪の中に・・。 そして、記事のお題である糸井駅の事であるが、冒頭に記したが如く駅舎の探訪など、やるヒマも意識も動ける身体も無かったのである。



FC2の乱・禁・愚の基準は胡散臭い

所詮『乱・禁・愚』ってのは
早いモノ勝ちなんだよね


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No Subject * by 鳳山
パチンコ屋の二階にしては良さそうな温泉ですね。旅の疲れも癒されそうです。

Re: No Subject * by  風来梨
鳳山さん、こんばんは。

> パチンコ屋の二階にしては良さそうな温泉ですね。旅の疲れも癒されそうです。

パチンコ屋の2階は、想像以上に良かったです。
プチ登別温泉のカラカラテルメのよえな。

でも、この時『オチャメ中』でしたので、浴槽めぐりはできませんでした。
登別のカラカラテルメとここは、また行きたいですね。

No Subject * by 根室大喜
似たよな地名があるモンですね^^)肋骨はその後どうなりました?お大事にね

Re: No Subject * by  風来梨
根室大喜さん、こんばんは。

> 似たよな地名があるモンですね^^)肋骨はその後どうなりました?お大事にね

北海道はアイヌ語にかけ合わせた地名が多いので、同じ地名が多いですよね。
根室大喜さんのご当地近くの根室標津と、名寄の下隣の士別も、同じ「しべつ」ですし・・ね。

これは5年前の事なので、さすがにもう治ってます。 でも、全治2か月でした。 2本骨折だったので・・
簡単にオチャメりますが、オチャメったらゴキブリ並にしぶとくなる「漫画キャラ」のワタシです(笑)

コメント






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No Subject

パチンコ屋の二階にしては良さそうな温泉ですね。旅の疲れも癒されそうです。
2019-08-16 * 鳳山 [ 編集 ]

Re: No Subject

鳳山さん、こんばんは。

> パチンコ屋の二階にしては良さそうな温泉ですね。旅の疲れも癒されそうです。

パチンコ屋の2階は、想像以上に良かったです。
プチ登別温泉のカラカラテルメのよえな。

でも、この時『オチャメ中』でしたので、浴槽めぐりはできませんでした。
登別のカラカラテルメとここは、また行きたいですね。
2019-08-17 *  風来梨 [ 編集 ]

No Subject

似たよな地名があるモンですね^^)肋骨はその後どうなりました?お大事にね
2019-08-18 * 根室大喜 [ 編集 ]

Re: No Subject

根室大喜さん、こんばんは。

> 似たよな地名があるモンですね^^)肋骨はその後どうなりました?お大事にね

北海道はアイヌ語にかけ合わせた地名が多いので、同じ地名が多いですよね。
根室大喜さんのご当地近くの根室標津と、名寄の下隣の士別も、同じ「しべつ」ですし・・ね。

これは5年前の事なので、さすがにもう治ってます。 でも、全治2か月でした。 2本骨折だったので・・
簡単にオチャメりますが、オチャメったらゴキブリ並にしぶとくなる「漫画キャラ」のワタシです(笑)
2019-08-18 *  風来梨 [ 編集 ]