2019-05-06 (Mon)✎
よも”ヤマ”話 第59話 仙丈ヶ岳 〔山梨県・長野県〕 ’93・7
仙丈ヶ岳 3033m (昨日に引き続き登頂)
山上の花の器・藪沢カール
仙丈ヶ岳 せんじょうがたけ (南アルプス国立公園)
雄大なカール地形を抱く仙丈ケ岳 3033メートル は優しい山容を示し、また高山植物の豊富な“花の峰”として知られている。 また、カールの上部は万年雪の雪渓を抱き、高山の魅力を大いに引き立てている。 万年雪と花の“うつわ”であるカールを越えると、雄大な眺めの山頂が待っている。
雄大なカール地形を抱く仙丈ケ岳 3033メートル は優しい山容を示し、また高山植物の豊富な“花の峰”として知られている。 また、カールの上部は万年雪の雪渓を抱き、高山の魅力を大いに引き立てている。 万年雪と花の“うつわ”であるカールを越えると、雄大な眺めの山頂が待っている。
頂上に立つと、360°名峰がそびえ立つ大パノラマが望まれる。
東を見れば、甲斐国の守護神として崇められる甲斐駒ケ岳 2967メートル が、対照的な荒々しい山容を魅せている。 振り返れば、南アルプスの盟主・北岳 3192メートル ・間ノ岳 3189メートル 、更に奥には塩見岳 3052メートル など、山が途切れる事なく連なっている。 左右両サイドも名峰が目白押しだ。 右には鳳凰三山、左には中央アルプス、果てには北アルプスの剱や鹿島槍など、日本の名峰が一度に見渡せるのである。
東を見れば、甲斐国の守護神として崇められる甲斐駒ケ岳 2967メートル が、対照的な荒々しい山容を魅せている。 振り返れば、南アルプスの盟主・北岳 3192メートル ・間ノ岳 3189メートル 、更に奥には塩見岳 3052メートル など、山が途切れる事なく連なっている。 左右両サイドも名峰が目白押しだ。 右には鳳凰三山、左には中央アルプス、果てには北アルプスの剱や鹿島槍など、日本の名峰が一度に見渡せるのである。
この山なみを見渡すなら、やはり日の出が最高である。
日本の名峰が朝日を浴びて紅に染まる姿には、言葉では語り尽くせぬ“感動”がある。
仙丈ヶ岳・藪沢カールルート行程図
行程表 駐車場・トイレ・山小屋情報
《1日目》 伊那市街より車 (0:45)→戸台よりバス (1:00)→北沢峠
(1:50)→大滝ノ頭 (0:50)→馬ノ背(0:50)→仙丈避難小屋
(0:30)→仙丈ケ岳より大仙丈岳まで往復1時間(0:25)→仙丈避難小屋
《2日目》 仙丈避難小屋 (0:30)→仙丈ケ岳 (1:45)→大滝ノ頭
《2日目》 仙丈避難小屋 (0:30)→仙丈ケ岳 (1:45)→大滝ノ頭
(1:20)→北沢峠よりバス(1:00)→戸台より車 (0:45)→伊那市街
※ 前回『第58話 仙丈ヶ岳 その1』からの続き
藪沢カールに咲く花 その1
《2日目》 避難小屋での『オチャメ』とカールの夜明けを見て往路を下山
藪沢カールが夕日に染まりゆくのを目にして、今夜の宿・仙丈避難小屋に入る。
でも、泊まる準備は「全くナシ」で・・である。 今思えば、日帰りで帰るつもりだったのかも・・とも思えるような無装備ぶりであった。
そう・・、その時の状況は『駅寝デビュー』をした中坊のあの時と全く同じ状況だったのである。
あの時は山に触れる前の『♪クワムラハムの子』な肥満児で、シュラフなどの装備はその名前さえも知らなかったかれど・・。
でも、今回は社会人(状況はプーだけど・・)で山の経験もアリ・・で、まぁ何ていうか、あの時から10年位経っても全く想定力が成長していない事が証されていたりして・・。
仙丈避難小屋
今日の一夜の宿にして
ミドル級『オチャメ』発生地・・
・・で、その避難小屋の中は、玄関先に土間があって焚火をした痕跡の残る完璧な無人小屋で、中の居間スペースはビニール製の畳が敷いてあった。 中はかなり広かったような気がするが、明確には憶えていない。
当然、前回の冒頭でも述べたように、この山は「日帰りの山」なのでこんな所に泊る奇特な宿泊者はいる訳もなく、位置づけとしては放浪徘徊するブーのその日の寝床となったのである。
建て替えられて
有料の坂層となった仙丈小屋
:
今は野ねずみの対策
なんかしなくて良くなったね
※ グーグル画像より拝借
・・しかも、夏とは言え、シュラフなしの食糧は残り3ヶのレーズンパン、ましてや防寒着もナシで、あるのはカンテラとバビ紙(トイレットペーパー)と水筒と雨合羽だけであった。 あぁ・・、カメラも交換レンズ付きであったなぁ。 この状況では、全く役に立たんけど。
藪沢カールに咲く花 その2
暗くなるとする事もなく、起きてても仕方ないので、防寒着となり得る雨合羽を着込んで転がる。
まぁ、7月の夏山とはいえ、夜は15℃以下になるし・・。 こんな肌寒いこの状況で耐えれるのは、やはり若くて体温が高いからだろうね。
藪沢カールに咲く花 その3
ビニール畳の居間で寒さに縮こまるポーズで寝ていたその顔の上を、駆けてきた野鼠に踏まれたよ。
この時に、奴らの謎めいた生態を僅かながら知り得る事ができたよ。
それは、野鼠どもはレーズンが苦手で、何度もワテの食糧・レーズンパンに接触しようとしたものの、結局食う事ができずに一日中駆けまわっていただけだったのである。 恐らく、発酵したレーズンがダメだったのだろう。
藪沢カールに咲く花 その4
まぁ、夜中に奴らの駆けまわる音で目は覚めたが、暗くなる19時前から夜明け前の4時前まで、概ね9時間近く寝れたのも「若さ」の賜物だろうね。
さて、朝起きて避難小屋の外に出ると、言葉にならない程の異様な絶景が広がっていたのである。
雲が垂れこめて、その雲が朝の光で真っ赤に染まる・・美しくも何か不吉な事の前兆を予感させるような重苦しい絶景だった。
美しくも重苦しい朝の情景だった
この先の何を予言しているのだろう・・
少し薄まった頃に避難小屋を出る
カール壁を登っていくと頂上だ
その中を防寒目的で雨合羽を着た、寝起きそのままの姿で登っていく。
ものの30分もあれば、誰もいない仙丈ヶ岳の頂で、この何か起こりそうな前兆を魅せる朝景と周囲にそびえる山々を望む。
意味深な御来光シーン
朝日を浴びて茜色に染まる
周囲を意味深な輝きで包み込む
約一時間ほど経って、カール底に《馬ノ背ヒュッテ》の宿泊者だろうか・・、登ってきた登山者の姿を見て、そろそろ頂を後にして下に降りようと思う。
茫洋と浮かび上がる山なみ
八ヶ岳の盟主に流れ込む雲海の絶景が魅えた
北アの山々が雲海に浮かぶ軍艦の如く・・
《仙丈避難小屋》に戻り、荷物を回収して往路を忠実に下っていこう。 下っていく稜線の途中で振り返ってみる。 振り返ると、仙丈ケ岳がカールを抱く雄大な姿を魅せて、優しく見送ってくれた。
カールを降りる頃には青空が広がっていた
ハクサンチドリ
後は、花を撮りながらゆっくり下っていく。 途中で花を見ながらゆっくり降りても、10時のバスで戸台に戻り着く事ができるから・・。
仙丈ヶ岳よ・・ひとまずさらば・・
ブログ村の扱い方は解ったけど
鉄道コムの登録方法が解んねぇ~
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