2019-05-05 (Sun)✎
『日本百景』 春 第375回 大雪・黒岳 〔北海道〕
吹っ飛ばされそうな位に風が強かった
北海道も5月になると、ようやく深い雪も解けて眩い春の情景となる。 だが、本州の春の代名詞である桜は見当たらない。 そして周囲を見渡すと、まだまだ「春が訪れたばかり・・」と、深い雪に覆われて白銀に輝く峰々が望まれる。 そう・・、春といっても、まだまだ芽吹きには程遠い「北国の春」情景なのだ。
かなり違う情景だ
昔は雪山に挑んだワテもすっかり体力的に落ちて、春は大人しく鉄道撮影などを主とする旅を続けているなぁ。 そうしてこの年も、前々から撮りたかった「大雪の山々」を背景にしての『撮り鉄』の旅に北海道へでかけたのである。
でも、北海道の山って、なかなか綺麗に姿を現さないのである。 それは5月のGWの時もしかり・・で、晴れていても薄日が射す様な空が続き、本州の各地で伝えられる「熱いほどのピーカン照り」の空など滅多にないのである。
それは、道南の羊蹄山、道北の利尻山、道東の斜里岳、そしてこの大雪山と2年越しで北海道に通っても、山背景の『撮り鉄』はほとんど撮れた例がないのだ。 それは、冬の北海道での『撮り鉄』も含めると、10年越しの時を要して一度たりとも山背景でまともに撮れた事はなかったのだ。
30年前の利尻山のコレだけ・・
撮れたのは・・、もう30年も前の時の純粋に鉄道を追っかけていた時の1回のみで、その後十年越しでも叶う事がなかった『撮り鉄情景』・・、それが北の山背景の情景だったのである。
だから、この時に10年以上越しでようやく出会えた白銀輝く大雪の情景に、心がときめいたよ。
心がときめいたなら、無性にあの白銀の峰の上に立ちたくなってきた。
でも、相手は冬山と変わらない条件の山なのだ。 そして、5月と言えどもなかなか山が姿を現さないのは、やはり本州の高山以上に下界との気象条件が違うからなのかもしれないのだ。
だが、幸い・・なのかは解らんが、5月の北の旅は登山靴を履いてきていて、また去年に訪れて虜となった滝を訪れるべくピッケルやアイゼンも持参していたので、最低限の道具はそろっていたのである。
そして、大雪の黒岳と言えば春スキーのメッカで、ロープウェイも通年で運行されているのである。
従って、容易に登山口である7合目のスキーリフト頂点まで行けるのである。
だが、そこより上は本州の高山に匹敵する雪山で、もちろん雪の中を直登で登っていくのである。
それより上は本州の高山を凌駕する雪山だ
至る所で登山道がつづら折りになっていて、夏ならば「スニーカーでも行ける」ような初心者コースの山だが、これが全て直登となると、傾斜度は40度近くにも達するのである。 また、風の通り道に遭遇すれば、無風状態から風速15m以上の風が身体にブチ当たるのである。
喘ぎ喘ぎ登っていくと稜線に出て、夏ならば花の器となる頂上丘が雪のクレーターの如くに広がる。
そして、その擂鉢で風が更に強く渦巻き、向きが不確定で風が吹きずさぶのである。
息もできぬ程の突風に晒された
その状況は、風と対峙すると息も数無くなる程の突風で、おかげさまで体重70㎏を割ってますますヘタレに磨きのかかるワテの身体は何回か宙に浮いた感覚となったよ。 よろける事は数度で、もう頂上にある測候箱の陰に隠れてないとマジで飛ばされかねない状況だったのである。 それは、北アの春山よりも、もっと猛烈な風が巻いていたよ。
雪の膜に覆われたような不思議な雪景色だったよ
写真も、測候箱の陰から狙撃でもするかのように、隙間にレンズを突っ込んで撮ってたよ。
そんな不自由な撮影の割には、結構良く撮れたかな・・。
まだ冬の眠りから覚める前だった
ブログ村に入って『営業』をかけてみました
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No Subject * by 根室大喜
北海道の山や一両編成の列車の写真は撮っても、山登りは勘弁です><;疲れる
Re: No Subject * by 風来梨
> 北海道の山や一両編成の列車の写真は撮っても、山登りは勘弁です
根室大喜さん、こんばんは。
私は苦労して登った先にある・・、登った者しか味わえぬ絶景の虜になってしまいましたね。
だから、かつての『奇跡の体力』の幻想を夢見て、ヤマでバテまくってます(笑)
今年のGWも、九州の祖母傾縦走でバテまくりました。(悲)
根室大喜さん、こんばんは。
私は苦労して登った先にある・・、登った者しか味わえぬ絶景の虜になってしまいましたね。
だから、かつての『奇跡の体力』の幻想を夢見て、ヤマでバテまくってます(笑)
今年のGWも、九州の祖母傾縦走でバテまくりました。(悲)