風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出   第307回  根室本線・尺別駅

路線の思い出  第307回  根室本線・尺別駅  〔北海道〕


片流れ屋根の特徴的な
駅舎を持つ尺別駅
駅が廃止になると
取り壊されるのかなぁ・・

《路線データ》
     営業区間と営業キロ          輸送密度 / 営業係数(’15)  
    滝川~根室 446.8km            976  /  424
                        ※ 新得~帯広を除いた数値
池田~釧路 運行本数(’16)
             札幌~釧路  特急【おおぞら】6往復
             池田~釧路  6往復
             池田~浦幌  下り2本、上り1本
             池田~厚内  上り1本
             厚内~釧路  下り1本
             音別・白糠・大楽毛~釧路 区間運転 上下5本づつ有

          ※ 2016年の台風災害により、現在は東鹿越~新得は不通となっている
             現在は不通区間に代行バスを運行


尺別駅(しゃくべつえき)は、北海道釧路市音別町尺別にあったJR北海道・根室本線の駅で、利用客
がほとんどいない事により、2019年3月16日のダイヤ改正で駅廃止となっている。 相対式2面2線のホームを持つ駅で、音別駅管理の無人駅であった。

1970年(昭和45年)の雄別炭鉱(尺別炭鉱)自主閉山までは、雄別炭鉱尺別線の接続駅として多くの貨物を取り扱い、栄えた過去を持つが、現在は閑散としている。 その雄別炭鉱尺別線が運用されていた頃の駅構造は、中線を有する相対式ホーム2面2線で、駅舎の西側(帯広方向)に貨物ホームと引込線があり、本線駅裏側に雄別炭鉱用の留置・仕訳用側線5本及び機回し線1本が釧路側から分岐して、機回し線の(社)尺別駅寄りに転車台を有していた。


雄別炭鉱の中側線の名残り・・
上下路線の間に側線跡の空地が残る
※ ウィキペディア画像を拝借

北日本鉱業が、尺別炭礦運炭軌道向け分岐線(車扱貨物積込線)設置予定地点に、1919年(大正8年)7月13日付で信号所設置を願い出た事によって当駅が開設された。  炭鉱閉山以前は1日に2000人を超える乗降があったとされるが、閉山と共に炭鉱に従事した居住者はほぼ流失し、2015年 の1日当たりの平均乗降人員は「1名以下」との事である。 

駅名の由来は所在地名からで、現在の尺別川を指すアイヌ語に由来するが、この尺別川については諸説ある。 一つは単に「夏・川」を表す「サㇰペッ」 で、夏には尺別川が干上がってしまってサケやマスが遡上してこなかった事から、「無い・川」を表す「サㇰペッ」、「乾かす・川」を表す「サッテペッ」、「乾く・川」を表す「サッペッ」の“枯渇する川”を意味する説もある。

現在は民家が数軒あるのみだが、炭鉱閉山以前は社宅・食料品店・旅館・パチンコ店・駅前郵便局などがあり、同じく閉山で駅周辺がゴーストタウン化した旧白糠線の上茶路と同じような状況だったと伝えられている。

2010年夏公開の映画『ハナミズキ』に登場する主人公・平沢紗枝の実家として、尺別駅周辺にオープンセット住宅が建てられ、撮影に使用された。




特急も(運転停車で)停まるこの駅や


根室市第二の港町(・・の外れ)に
あるこの駅に続いて・・


夕張ICの最寄りにあり
高速バスの停留所になり得る
この駅も含めて駅廃止となった
前のダイヤ改正に続いて・・
※ ウィキペディア画像を拝借

2016年のダイヤ改正時の特急も停まるこの駅や、根室市第二の居住者がいる漁港街の名を冠したこの駅や、夕張インターチェンジのすぐ近くにあるこの駅の廃止に続いて、今回のダイヤ改正でも併走する道道からだと50mだが駅まで500mの迂回が必要なこの駅と、廃止になるのにわざわざ駅舎をリニューアルしたJR北海道ならではのチグハグな対応のこの駅と共に、今回取り上げる尺別駅も廃駅となるのである。


今回も目の前に道道があるのに
駅へは500mの迂回が必要なこの駅や


駅廃止がウソと思えるような
完璧なリニューアルを施したこの駅を含めて
3駅が利用者微少で駅廃止となります
※ ウィキペディア画像を拝借

この駅へは、翌朝に太平洋を入れての『撮り鉄』の有名撮影地・『尺別の浜』で撮影すべく、「前夜に駅前に車を停めて車寝しようか」と思って立ち寄った事がある。 それは駅待合室が広く『駅ナカテント』が十分に可能で、駅周囲も半分ゴーストタウン化してるので静かな夜が約束されるのを見越してのアプローチだった。


こんなに広く床もキレイ・・
トイレさえバリバリに凍っていなければ・・
※ ウィキペディア画像を拝借

まぁ、普通の感覚ならば、半分でも『ゴーストタウン』と聞いただけで夜は遠慮するモノだが、やはりこのタワケ(筆者)は、他とは一味違う感覚を持っている所以である。 だが、トイレがバリバリに凍っていた(もちろんボットン)のと、近く(近く・・といっても25km位先)に『道の駅・しらぬか』があり、当然の如くトイレは便座にヒーターの入ったウォシュレットトイレで前にコンビニもある・・そんな誘惑に負けて、とどのつまり「便所を見比べて」『道の駅・しらぬか』にしたのである。

まぁ、歳食って足腰が弱くなって、トイレは自ら進んで洋式トイレを所望するようになったし、もう山でも山荘などは様式になってるし・・である。 そんな中で、中の固形物!?がバリバリに凍って盛り上がってきた上で踏ん張るのは年齢的にチトキツイと思ったオチャメなワテであるが、恐らく皆さんにもこの気持ちは理解して頂けると思うのである。

でも、」『道の駅・しらぬか』は、いつも長距離トラックの運ちゃんの墓場となっていて、夜通しアイドリングをかけながら「夢想」に入ってやがるので、誰もいない「静かな夜」の点では断然尺別駅の方が上なのだが・・。


やはり開放絞りじゃキツイですな・・

で・・、翌朝は5時前に起きて、尺別駅手前の有名撮影地へ出張る。 この年の冬は寒さが厳しく、強烈にシバレていたものの目立った路面凍結もなく、30分程で撮影地に着く。 早速、6:30頃通過の下り普通列車を撮ろうと、新兵器・小型三脚を取り出す。

だがこの新兵器・・、全くもって「使えねぇ~」。 セットしても安モノゆえに自由雲台でないから、アングルが決められないのである。 カメラのセットも、雲台のソケットを取り外してカメラに先着けしてからハメ込む頼りない構造だし・・。 そうこうしている内に列車行っちまったよ。

「大きな荷物の旅や、滝めぐりでの沢の遡行だと持ち運びに苦労するから・・」と軽いだけ(値段も・・だろ?)で選んだモノを購入したが、無駄買いだったね。 まぁ、シュミレートもせずに使おうとした“使用者責任”もあるのだが・・。

始発列車を逃した事で「この三脚は使えねぇ~」と判ったので、次の6:40の上り列車は空も明るくなり出した事だし、手持ちの最も明るいレンズで1/20秒位のシャッター速度を稼いで手持ちでこなそう・・と目論む。 だから、この列車の写真は、恐らく『ボツ』なデキだろう。 ・・その通り、6時台は上下2本とも『ボツ』でした。


無難にまとめようと思ったら
激しい雪が降ってきて
無難でなくなっちゃいました

6時台を捨てると、目的の普通列車は7:33の下りと11~12時台の上下1本づつの3回しかなくなる。
なので、7:33の列車は冒険はせずに無難に撮影する事にしよう。 そのように思った矢先、激しく雪が降り出してきた。 辺り一面は瞬く間に雪が乗っかり白銀の世界となる。 
まぁ、車から10mが撮影地だから、雪まみれになる事はないのだが・・。

7:33を無難に撮り終えると、11時まで特急以外の列車はなくなる。 特急に関しては、レンタカーを借りて北海道のこの地までやってくる程に撮りたいモノでもないので、この間の特急4本はいい“練習の的”として使えそうである。←この辺が、普通の『撮り鉄』と思考が違うナンチャッての『○鉄』だね・・


まぁ・・練習台だから
写りはどうでもいいか
 
付近を散策したり、丘の高台に上ったりして撮影場所を探し出す。 雪の降る中歩き周った結果、丘の反対側と海を入れて真正面に俯瞰できる場所を見つけだす。 4本の特急は、丘の反対側と正面の俯瞰場所で撮影練習するとしよう。


練習台・・ 練習台・・
手を抜いて・・ 気を抜いて・・

雪の中を歩き回り、寒くなったら車に戻って暖を取る・・という事をしながら、11時台の勝負2本の普通列車の時刻を待つ。 すると10時前頃に雪が止み、雲間から陽の光が差し込んで海の一点をキラキラと照らし出した。 「これは使える!」と最初に撮影した海を背後に撮れる所に戻り、10:20前後に通過する最後の練習台(4本目の特急)をそこで狙う。 さて結果は、掲載写真をごろうじろ。


う~ん、今イチでしたね
ま、練習台だからいいか

「これは思惑通りに仕留める事ができた」と思ったが・・。 結果は掲載するのもハズかしいデキでした。 そうこうしてる内に、勝負の普通列車が通過する時間帯が近づいてきた。 1本は探し出した丘上にある『正面の俯瞰場所』で、もう1本は雲間から差し込んだ光を取り込んでみよう・・と決める。

・・となると、どちらを俯瞰にするか、どちらを『雲間から差し込んだ光』に当てるか・・という事を決めねばならない。 そこは空を見て見当をつけ、より光が海面にキラめく時に通過する方を予想して選ばねばならない。


1ヶ所だけ光る海の輝きに
タイミングを合わせる事ができた

どちらかと言えば『雲間から差し込んだ光』の方を重視したいので、光の差し込みが残っている先の上り列車とする事にした。 空は、また曇り始めてきた事だし・・。 そして、後の下り列車は向かってくるので、正面俯瞰の方が活きる・・と見たのだが、結果は如何に。 こちらも、掲載写真を見て頂くとしよう。


練習の成果か・・
特急よりも良く写ってるよ


上の写真を撮った後に
すぐに広角に替えて撮ったのだが・・

最後の列車が通過する少し前から、また雪が降り始めていた。 どうやら、選択は正解だった様である。 正午前の最後の下り普通列車を俯瞰場所で撮り終えると、この場所での撮影は切り上げる。
なぜなら、レンタカーの返却時間までに帯広へ戻らねばならないからだ。 そして、できれば風呂も入っていきたいし・・。 往路は完全にアスファルトが露出してたのに、復路は完全に雪で覆われる箇所もある程に冠雪していたよ。

そして、この冬もこの撮影場所に訪れたのだが、今回は超絶過ぎる程の暖冬で、掲載写真を見てもらうと解ると思うが、周囲はに雪はほとんどなくクマザサが露出する程の「3月か4月に撮ったモノ」と言っても通用する位に春めいた情景だった。 恐らく、気温は『プラス』だったと思うし。


この場所・・
晴れてたらド逆光だしィ


だから曇るか雪降った方が
いいのが撮れたりするみたい・・

だからクマザサの丘陵を歩き周ったが、条件が満たされて安易な方が得てしていいのが撮れない・・という法則の通り、ダメダメちゃんてすた。 普通にプライトを持つ『撮り鉄』さんなら失敗写真は掲載しないモノだが、ワテのレベルなら『及第点レベル』なので、「ごろうじろ」と言う事で。


列車を逆光で潰して
海に狙いを合せたコレが一番マシ











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