2019-02-26 (Tue)✎
『日本百景』 冬 第367回 温根沼・オオハクチョウ 〔北海道〕
少し離れていて小さいけれど
何度もテイクオフシーンが望まれた
春国岱・温根沼 しゅんくにたい・おんねとう (野付風蓮道立自然公園)
温根沼(おんねとう)は、北海道根室市の根室半島の付け根にある沼で、野付風蓮道立自然公園に含まれ、2001年(平成13年)には日本の重要湿地500に選出されている。
海跡湖である《風蓮湖》とオホーツク海を隔てる砂州は、原始林が生い茂る自然の宝庫となっている。
ここは、有史以来ほとんど人の手が入る事がなく、原始林とそこを棲とする野生動物、そして渡り鳥の飛来地となっている。
今回は沼の奥方で
オオハクチョウが群れを成していた
海水と淡水が混じる《風蓮湖》は野鳥の餌が豊富で、渡り鳥達の絶好の羽休めの場となっている。
確認されただけで、高山性の野鳥からオオワシ・オジロワシなどの猛禽類、カモメなどの海鳥、タンチョウやシマフクロウなど数百の種にも及ぶ様々な鳥達が飛来する。
また、砂州の盛り上がった中央部の砂丘上には針葉樹の森が形成され、海側より砂浜・草原・森林・塩性湿原・干潟と連続的な地形を示している。 それ故に、それぞれの地形にあった動植物達が共存する一大ワンダーランドとなっているのだ。
確認されただけで、高山性の野鳥からオオワシ・オジロワシなどの猛禽類、カモメなどの海鳥、タンチョウやシマフクロウなど数百の種にも及ぶ様々な鳥達が飛来する。
また、砂州の盛り上がった中央部の砂丘上には針葉樹の森が形成され、海側より砂浜・草原・森林・塩性湿原・干潟と連続的な地形を示している。 それ故に、それぞれの地形にあった動植物達が共存する一大ワンダーランドとなっているのだ。
飛来するオオハクチョウ
そう、エゾシカが群れを成して湖水を渡る様や鳥達が一斉に羽ばたき飛び立つその情景は、北欧のフィヨルドの情景を思い起こさせる。 アカエゾマツの原生林と海水により立ち枯れしたエゾワラなど、この地でしか目にできない情景が広がるのである。 また、夏はハマナスが砂州の至る所に咲き競い、その群落の長さは3kmにも及ぶという。 その他、エゾフウロやコケモモ・ワタスゲなどの湿原に咲く花々が咲き競う。
また、この《春国岱》の近くに《温根沼》という海跡湖もある。 ここは朝日の名所で、サンライズで染まった空を渡り鳥が飛び交う感動的な情景が見られる。
春国岱・温根沼 地図
今年の冬も・・、また野鳥たちに会いにこの日本の最果ての地までやってきた。 それは春の旅で訪ねたのを含めると、もう6~7回になる。 でも、そこで撮った野鳥たちの写真は、冬と春のそれぞれに最初に訪れた時以外に手応えのあるモノは撮れていなかった。
今回は最初に訪れた時以来の
テイクオフシーンが撮れた
総じてワテは写真撮影において、最初に訪れた時だけがいいのが撮れて、それに虜となって「2匹目のドジョウ」を狙うと、尽くヘタれる結果を繰り返している。 それは野鳥の写真に限らず、風景写真でも『撮り鉄』写真でも・・、ほとんど全ての撮影で・・である。 まぁ、山の写真は辛うじて、この『被害』が少ない傾向にあるのが救いだが・・。
それは、空模様も『敵』にまわる事が多々あるのだ。 この春国岱・温根沼でも同じく・・で、最初に訪れた時はこの地に通いつめる程に絆された野鳥の飛来シーンが撮れたが、2度目以降はこの地に訪れた時だけドン曇りだったり、晴れたかと思えば野鳥がほとんどいなかったり、桟橋が災害で壊されて奥に行けなかったり・・と、まるで「憑りつかれている」かのような不遇っぷりであった。
連続するテイクオフシーンに
御来光シーンは後回しになって
日の出写真はコレのみ
でも、『撮り鉄』でも何でも「スイッチが入ればトコトン」というワテの性格で、シクじっても何度でも訪れているのである。 でも、何度もシクじる内に、「どうせ・・今回もダメだろうね」という乾いた感情が心の底にこびりついてきているのも確かな事である。
そういった異なる『正負の感情』を抱いて、またこの地を訪れた。 それは、最初のあの感動が忘れられないからだろう。 まぁ、考察するまでもなく、「どうせ、今度もダメだろう」という『負の感情』を抱いて事に臨む事が上手くいかない理由の全てであるのだが。
最初の時以外は
オオハクチョウのつがいが
目の前に来る事なんでなかったしィ
ましてや湖上で舞う姿
なんて全くなかったしィ
でも・・、今年は違った。 夜明けから、あの最初に訪れた時と同じシチュエーションが目の前にひろがっていたのだ。 かぎろいに染まる夜明けの空に、途切れる事がなく野鳥が飛来し、テイクオフの姿を魅せてくれたのだ。
まぁ、惜しむべくは少し遠目で、なかなか思い通りのテイクオフシーンはモノにできなかったのだが。
でも、訪れる毎に何度も『ダメ』続きで結果に「飢えていた」ワテは、夢中となってこのテイクオフシーンにカメラを向ける。
仲睦ましき事は良き事かな
そう・・、あの最初の時にもあった写真を撮っていて心が高揚した時の証である、「極寒の地で邪魔な手袋を脱ぎ捨てて素手で撮る」程に心が熱くなっていたし。
だから飛び立つ時も
仲睦ましく夫婦一緒に
旅から帰って、この温根沼での幸運の訳を分析してみる。 それはこの旅では、温根沼に訪れる前後の訪問先で、「二匹目のドジョウの失敗」という、いつもの『オチャメ』以上の『ビッグオチャメ』をかましていたのである。
それは、初日に訪れた札沼線の『撮り鉄』のデキは、いつもの「二匹目のドジョウ」のセオリー通りに全く手応えがなく、しかもレンズキャプ2枚を紛失しているのである。 そして、この温根沼の後も山彦ノ滝の氷瀑でオチャメって脇腹が『キハ183の再来』となって火を噴いたしィ。
要するに、前後があまりにも不遇過ぎて、「ちょっといい目を見させてやってもいいか」と天も憐れんでくれたのかな? それでは、今回の熱き情景をごろうじろ。
日の出と重なって欲しいな
と思うのは欲張り過ぎ?
でもコレを撮る為に超望遠レンズを買って
自然界に無粋な巨大三脚を持ち込むのは
ワテの趣旨に反するから
中望遠で楽しむ
「コレでいいのだ!」by バカボンのパパ
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