風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出   第297回  札沼線・新十津川駅

路線の思い出  第297回  札沼線・新十津川駅  〔北海道〕


「1日1往復」になってから
駅勢が盛り返した!?
有人駅となり:グッズも
売られている新十津川駅

《路線データ》
営業区間と営業キロ              輸送密度 / 営業係数(’17)
    桑園~新十津川 76.5km              57  /  2182 
                             ※ 非電化区間の数値です       
 
’16年・運行本数
      電化区間                    非電化区間
札幌~北海道医療大学 下り13本、上り15本   石狩当別~新十津川 1往復
札幌~石狩当別    下り18本、上り16本   石狩当別~浦臼   5往復
札幌~あいの里公園  下り19本、上り16本   石狩当別~石狩月形 下り2本、上り1本
札幌~あいのさと教育大    1往復
石狩当別~北海道医療大学  上り1本
 
       廃止区間と営業キロ              廃止年月日    
    新十津川~石狩沼田 34.9km            ’72・6・19  
        廃止時運行本数               転換処置
      浦臼~石狩沼田 5往復            国鉄バス北海道
                           ’03より北海道中央バス

新十津川駅(しんとつかわえき)は、北海道樺戸郡新十津川町字中央にあるJR北海道・札沼線ので、同線の終着駅である。 かつての札沼線は留萠本線・石狩沼田駅までの路線だったが、当駅~石狩沼田は1972年に廃止された。 2017年の1日当たりの乗客は8.4人との事。 沿線自治体4町が北海道医療大学駅~当駅の廃止に合意し、2020年 5月7日の当区間の廃止と共に廃駅となる予定である。


非電化区間の全てが
廃止となる事が決定したよ

単式ホーム1面1線を有する駅で、旧対面窓口部分を観光案内所としており、地域おこし協力隊員が入場券やDVDを販売している。 自動券売機の設置はない。 木造の駅舎は正方形に近い形をしている。
以前は正面から見て長方形のような形をしていたが、左半分が取り壊されて現在の形になった。
駅舎内の待合室には、かつてストーブが設置されていた跡が残っているが、現在は冬季でもストーブは設置されない。


3往復時代は訪れる者もなく
閑散としていたよ

かつては午前と夕方の2本は札幌駅まで直通していたが、2012年10月ダイヤ改正までにすべて石狩当別行きとなった。 その後の2016年3月のダイヤ改正で浦臼~当駅の運行が1日1往復のみとなり、列車の発着が1日1回のみとなった。 このダイヤ改正によって当駅を発車する列車が午前9時40分の1本のみとなった事で、日本一終発の早い駅となった。 後に折り返し列車の発車時刻が20分繰り下がって午前10時00分となったが、引き続き日本一終発の早い駅となっている。   

2011年2月9日に駅の隣にある空知中央病院が駅ノートを設置し、記載された内容を病院の公式サイトで公開している。駅ノートの表紙には、記入した内容がウェブサイトに掲載されることが明記されている。  2011年7月から雨天時を除き、同病院の保育所の園児が毎日列車の送迎を行っている。



札沼線の終着駅・新十津川は、廃止された特定地方交通線の清水港線で有名となった「1日1往復」の路線となった。 その後石北本線の上川~白滝が「1日1往復」となったが、石北本線のこの区間の中間駅が全て廃止となった為に、特急や快速の運行本数がカウントされて「1日1往復」から外れたが、それと入れ替わるように2016年3月のダイヤ改正で3往復の運行から2本の減便を受けて、札沼線のこの区間が「1日1往復」となったのである。


35年前のこの頃より
町勢は上向いているハスなのに・・

だが、新十津川町は、「1日1往復」となる程に過疎が進行した町ではない。 人口にして7000人近くと、北海道の町村では多い方であり、駅前には立派な総合病院が建ち、《登別のカラカラテルメ》に準ずる規模のクアハウスもある札幌圏のベットタウン的な様相を示す町である。


駅の背後には
立派な総合病院があるし・・

そして観光的にも、背後に「北海道の尾瀬」と言わしめる《雨竜沼湿原》や花の名峰・暑寒別岳があり、大雪や日高の山々に次ぐ山岳自然景観を魅せている。 麓にも《雨竜ひまわり園》があり、観光資源を問うても恵まれた地域なのである。

また、札幌に出るにも国道275号線が整備され、また石狩川を挟んだ対岸には滝川市や深川市の中核都市があり、川を渡れば道央道のインターチェンジがあって、それ程時間もかからずに札幌に出れるのである。 だが、この事が、鉄道が「不要なモノ」との烙印を押される原因となったのである。


車止めの先には
2×4のハイツが建ってるし・・
小さく写ってるだけだけど・・

鉄道が「不要なモノ」との烙印を押された後は、6往復から3往復・・、そして札幌直通の列車が石狩当別で打ち切られ、ついには「1日1往復」までに減便される事となった。 この事で札幌までの僅か80km程度の区間が、その日の内に鉄道で往復して帰ってこれなくなったのである。


『乗り鉄』の「御用達列車」は
豊ヶ岡から乗りますた

それ以来、この「1日1往復」の列車は、エトランゼの鉄道ファンである『乗り鉄』の「御用達列車」となってしまったのである。 それを見越してか・・、無人化されたこの駅に『観光案内所』が設けられ、列車の到着時間の前後1時間に札沼線グッズの販売の係員が常駐しているのである。


ただ「乗るだけ」なら「1日一往復」と
言えどもさほど苦はないが
コレを『撮る』となると苦難となりマス・・ハイ

そんな新十津川駅に、この「1日1往復」の列車に乗って訪ねてみた。 だが、周囲の『乗り鉄』と違う所は、ワテは「『撮り鉄』しながら・・」という事である。 そして、この「1日1往復」の列車に乗ってこの線の『撮り鉄』を目論むなら、2日掛かりで、しかも『駅寝』の荒業を駆使せねば不可能なのである。
まぁ、「乗るだけ」なら、札幌のマンガ喫茶で泊って、翌朝札幌7時前の電車に乗ればいいのだけれど・・。


やっちゃいましたよ
この駅で・・

・・という訳で、やっちゃいました。 豊ヶ岡駅で真冬の『駅寝』を・・。 でも、「『北海道駅寝4人衆』の周回遅れの末席」だったあの頃に比べて、テント持参で『駅寝』条件はかなり緩和されているのである。


「駅寝の神様の宿る駅」として
前回訪問時から目を着けていますた・・ハイ

でも・・、歳を経た老化によるヘタレとは悲しいもので、駅舎内の温度が氷点下8℃とあの頃より10度以上マシだったのに寒かったよ。 でも、9時から3時位までは寝れたので、翌日の行動に寝不足感はなかったけど・・。


冬の駅寝してまでも撮りたかったコリは
絞りを開け過ぎて飛んでしまいますた・・(涙)

そして、衰えたのはヘタレた我が身体だけではなかった。 そう、『撮り鉄』のウデが完全に写真界の底辺を這いずる『写真床』となってたよ。 それでは、その駄作をハベらしましょうか。


真ん中も撮ったのですが
崩壊して掲載自粛に・・


何か微妙にピン甘・・


「1日1往復」の新十津川行の列車を狙う


コリだけは何とか
人目に晒せるかな!?

『撮り鉄』を終えて、「1日1往復」の新十津川行の列車に乗り込む。 豊ヶ岡より1時間ちょっとで、列車はつづがなく新十津川へ。 この時の乗客は「冬休み」に入っていた事もあって、地元民の乗客は晩生内と浦臼で2組とも下車して、全てエトランゼの『乗り鉄』となっていた。 そしてその数は40人程で全てのボックス席は埋まっていたよ。

終着・新十津川に着くと、この40人は一斉に駅舎撮影やら停車中の列車撮影、そして観光案内所での札沼線グッズ購入と3方にバラけていったのである。


同時に訪れた『黒点』共が
なるだけいない時を狙って・・

だからか、折り返し列車の発車時間が20分繰り下がったのは。 この3つの「ミッション」をこなすには、30分でも足りないかもしれないし・・ね。



買わなくても持ってるもんね~
「本物」を・・

ワテはこの新十津川駅には何度も訪れた事があるので、人の少ない所を見極めて行動する余裕があったよ。 ・・で、最も撮りたかったのがコレに時間をかけて、『黒点(邪魔な『乗り鉄』の野郎共)』が消え去るのを待って念願成就したよ。


青い空と雲・・
屋根に雪の乗った駅舎と
白銀に輝く冬の樹木
駅舎を見た途端に
この『絵』が撮りたくなったよ

後は、「1日1往復」の区間はさすがに車がなければ無理なので、後日にレンタカーで訪れて撮ったが、暑寒別の山なみが現れるなど条件が良すぎて、今イチなのしか撮れなかったよ。
この時思ったね。 「徳富の駅ホームから撮れば、邪魔な電線もかわす事がてきたのに」と。


あまりにも目標物が無さ過ぎて
とっさに廃倉庫を入れてみたが・・


暑寒別の山々を入れると
列車が小さくなるし・・
確実にウデ落ちたな

さて、来年は撮れるだろうか。 今年の年末年始の旅の予定である東北旅のついでに行っとく!? でも、年末年始の道央は晴れる事は稀なんだよね。





 




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No title * by 鳳山
北海道にも十津川があるんですね。

ナイス

No title * by たけし
路線とか山行にしろ雪景色の多いのに驚かされています。
ミ-ハ-ではなく、観光客のほとんどいない季節に出かける根性は、真の冒険者と感じます!

No title * by pikes peak 2
冬の新十津川も撮りたかったですが、どうしてもハードル高く....
月形の駅員さんが、通勤で3度ほどヤバい思いをしたとか聞きました....

No title * by 風来梨
鳳山さん、こんばんは。

北海道開拓の始まった明治中期は、この辺りを「徳富原野」といってたらしいのでいが、1889年に起きた奈良県十津川村での『十津川大水害』で被災民が北海道のこの地に集団移住して、それ以来現在の町名の「新十津川」と名乗るようになったそうです。

だから、この町に住む古い人は奈良の十津川村の事を『母村』と呼んでいるそうです。

でも、町の人口は、札幌のベットタウン化して「母村」の倍の規模に、人口密度は3倍になっているようです。

No title * by 風来梨
たけしさん、こんばんは。

今年は北海道の西半分の積雪が多かったみたいです。
逆に解け羽等の根室は積雪ゼロだし、層雲峡も落石事故以来30年に渡って「行ってはいけません」の旧国道(←行ったんだな?)では、所々30年放置されたアスファルトが見えていました。

>ミ-ハ-ではなく
いえいえ、ミーハーではないけど「オチャメラー」です。
>真の冒険者
いえいえ、行く先々で笑いを撮る滑稽な道化師ですね。

No title * by 風来梨
pikes peak 2さん、こんばんは。

冬型となると気圧配置の影響をモロに受ける北海道の日本海側で、年末年始にこんなに晴れるのは稀な事ですね。 だから、見慣れぬ晴れ渡る空にオタついて、『撮り鉄』はシクりました。(悲)

天気が荒れると「ホワイトアウト」になりますので、石狩月形駅の駅員さんもこれに遭遇されたものだと思います。

私は雄冬海岸と、この国道275号線で2回「ホワイトアウト」を体験しましたけど、ホントに真っ白で前が見えません。

浦臼までの6往復区間なら何とか撮れますが、1日1往復は車が無ければ新十津川での駅撮り以外は無理ですね。

コメント






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No title

北海道にも十津川があるんですね。

ナイス
2019-01-23 * 鳳山 [ 編集 ]

No title

路線とか山行にしろ雪景色の多いのに驚かされています。
ミ-ハ-ではなく、観光客のほとんどいない季節に出かける根性は、真の冒険者と感じます!
2019-01-23 * たけし [ 編集 ]

No title

冬の新十津川も撮りたかったですが、どうしてもハードル高く....
月形の駅員さんが、通勤で3度ほどヤバい思いをしたとか聞きました....
2019-01-24 * pikes peak 2 [ 編集 ]

No title

鳳山さん、こんばんは。

北海道開拓の始まった明治中期は、この辺りを「徳富原野」といってたらしいのでいが、1889年に起きた奈良県十津川村での『十津川大水害』で被災民が北海道のこの地に集団移住して、それ以来現在の町名の「新十津川」と名乗るようになったそうです。

だから、この町に住む古い人は奈良の十津川村の事を『母村』と呼んでいるそうです。

でも、町の人口は、札幌のベットタウン化して「母村」の倍の規模に、人口密度は3倍になっているようです。
2019-01-24 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

たけしさん、こんばんは。

今年は北海道の西半分の積雪が多かったみたいです。
逆に解け羽等の根室は積雪ゼロだし、層雲峡も落石事故以来30年に渡って「行ってはいけません」の旧国道(←行ったんだな?)では、所々30年放置されたアスファルトが見えていました。

>ミ-ハ-ではなく
いえいえ、ミーハーではないけど「オチャメラー」です。
>真の冒険者
いえいえ、行く先々で笑いを撮る滑稽な道化師ですね。
2019-01-24 * 風来梨 [ 編集 ]

No title

pikes peak 2さん、こんばんは。

冬型となると気圧配置の影響をモロに受ける北海道の日本海側で、年末年始にこんなに晴れるのは稀な事ですね。 だから、見慣れぬ晴れ渡る空にオタついて、『撮り鉄』はシクりました。(悲)

天気が荒れると「ホワイトアウト」になりますので、石狩月形駅の駅員さんもこれに遭遇されたものだと思います。

私は雄冬海岸と、この国道275号線で2回「ホワイトアウト」を体験しましたけど、ホントに真っ白で前が見えません。

浦臼までの6往復区間なら何とか撮れますが、1日1往復は車が無ければ新十津川での駅撮り以外は無理ですね。
2019-01-24 * 風来梨 [ 編集 ]