2018-10-13 (Sat)✎
路線の思い出 第282回 三江線・作木口駅 その2 〔広島県〕
雨が降ると確実に濡れる
庇だけの待合所の作木口駅
庇だけの待合所の作木口駅
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’16)
江津~三次 108.1km 46 / 1109
廃止年月日 転換処置
’18/4/1 備北交通・大和観光
邑南町営・石見交通
など区間によって分担
運行本数(’17)
江津~三次 下り2本・上り1本 ,江津~石見川本 上り1本 ,江津~浜原 3往復
石見川本~三次 上り1本 ,浜原~三次 2往復 ,口羽~三次 1往復
〔廃止日までの残り2週間〕
※ 廃止日までの残り2週間は昼間便の浜原~口羽の通し運行を実施した
江津~三次 下り4本・上り3本 ,江津~石見川本 上り1本 ,石見川本~三次 上り1本
江津~浜原 1往復 ,浜原~三次 1往復
江津~浜原 1往復 ,浜原~三次 1往復
作木口駅(さくぎぐちえき)は、島根県邑智郡邑南町上田上ケ畑3341番地にあったJR西日本・三江線の駅である。 駅名は、江の川の対岸にある広島県三次市の作木地区(旧・作木村)への入口である事に由来している。 三江線の廃止に伴い、2018年(平成30年)4月1日に廃駅となった。
三次方面に向かって左側に単式1面1線のホームを持つ停留所規格の駅で、浜田鉄道部が管理する無人駅であった。 駅舎は存在せず、ホーム上に庇のみの待合所が設置されていた。 ホームへの入場は、三次側の端から直接ホームに入るようになっていた。 なお、自動券売機等の設備はなかった。
2015年の1日平均の乗車人員は7人との事。
126mと中国地方随一の落差を誇る
『百名滝』の常清滝
『百名滝』の常清滝
駅から江ノ川に架けられた橋を渡ると広島県三次市の作木地区(旧・作木村)で、かつて村役場であった三次市役所の作木支所がある。 また、国道54号に向かって約3km東方に、『日本の滝百選』に選定された落差126mの常清滝(じょうせいたき)がある。
去年の下半期から今年の上半期までの間は、この4月に廃止となった三江線の『追っかけ旅』の製作に全てを費やしていたよ。 でも、製作にのめり込めばのめり込む程に、「未だあの駅で撮ってない」やら「書くネタがない」など、製作が継続できない状況に襲われ、頭の中に『製作断念』という諦めの香りが漂ってくるのである。
あまりにも持ちネタがなくて
昔に撮ったコレを使い回す
『禁断の果実』を使う事も考えたよ
『禁断の果実』を使う事も考えたよ
更に、時期が廃止に近づいた最後の冬は長期運休・・、しかもネタとなる持ちコマがほとんどない三次~口羽の南線区間が長期運休となってしまったのである。 その雪がないのに「積雪被害の為に運休」という理由付けに、「大赤字路線を冬の閑散期に運行しなくて済む」、「『葬式鉄』が押し寄せる最後の1ヶ月だけ復旧させればいいし・・」という、JR西日本の打算的な目論見と勘繰ったモノだよ。
おかげで、三江線の冬の写真は全く撮る事ができなかったよ。 それで、当初のお題目であった『三江線・最後の四季』は見事にポシャり、『最後の一年』に”逃げの一手”を打たざるを得なくなってしまったのである。
そして、”逃げの一手”はお題目の変更だけでは済まなかったのである。 今回取り上げたこの駅のように、「鉄道とは全く関係のない」ネタ展開となってしまったのである。 それもこの駅だけではなく、三江線の他の駅でも「二匹目のドジョウ」を駆使してしまったよ。 それでは、その三江線の『追っかけ旅』の思い出を、そのまま書き写すとしよう。
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平成30年3月末の廃止まであと4ヶ月半と迫った前年の11月の中頃・・。 この時点で、三次~口羽の三江南線区間での『撮り鉄』写真の手持ちは、下に掲載したこの1枚だけだったのである。
廃止4ヶ月前のリーチがかかるまで
南線区間は手持ちのコマがコレ1枚のみ
南線区間は手持ちのコマがコレ1枚のみ
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尾関山から口羽の11駅で1枚だけとは
普通の神経ならきっと挫けているね
それまでは浜原~口羽の4往復区間と、三江北線区間のみの撮影に偏っていて、11月の4度目の出撃の前に手持ちのコマを確認していなければ、この旅行記の企画の遂行がほとんど不可能というエラい事になっていたのである。 そうなると、今までの三江線を追っての『撮り鉄』小旅行は全てムダとなるのでアセッたよ。
この状況で考えた”逃げの一手”は
カヌーを取り入れての『撮り鉄』だった
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11月の寒い中でカヌー遊びはせんわなぁ
それで11月の『撮り鉄』小旅行の撮影に、急遽「香淀でのカヌーと」を加えたのである。
カヌーは空振り(11月の寒い中でカヌー遊びはせんわなぁ・・ 考えれば、カヌーは夏の被写体だわ)したけれど、色づき始めた銀杏の樹という「いいアテ」を見つけて、何とか『スミ1』だけは抜け出す事ができたのである。 それが隣駅の香淀駅での掲載写真になったのだけれど。
だが、香淀を撮った所で、まだ三次~江平(口羽は春に撮ったのが1枚だけあったよ)の南線区間では、作木口と香淀の2駅だけなのである。 そして、今後は長谷や粟屋など残りの駅に立ち寄って『撮り鉄』していかなければならないのだ。
だが、香淀を撮った所で、まだ三次~江平(口羽は春に撮ったのが1枚だけあったよ)の南線区間では、作木口と香淀の2駅だけなのである。 そして、今後は長谷や粟屋など残りの駅に立ち寄って『撮り鉄』していかなければならないのだ。
・・と言う訳で、作木口の『撮り鉄』に回せる余裕がなくなってしまったのである。
そこで苦肉の策・・、作木口から約3km東方にある『百名滝』の常清滝を「駅周辺の景勝地めぐり」として掲載する事を思いついたのである。
艶やかに彩られた秋の常清滝
三江線の廃止が平成29年9月末(その後に平成30年3月末まで半年間の廃止が先延ばしされた)に本決まりとなってこの企画を考え始めたのだが、この企画をおぼろげに立ち上げつつ初回の『撮り鉄』小旅行に出向いたのだが、幸いにその時に常清滝の秋風景を撮りに行っていたのである。
この時はこの企画もおぼろげだった(でも、廃止後の作成段階では、『最後の四季』が『最後の一年』に変わってるし・・)し、撮影可能な朝の便を全て三江北線区間で撮ってしまって、上に掲載した『スミ1』の写真の15時前の列車を撮るまで4時間近くの時間が空いていたので立ち寄ったのだが、この常清滝という『滝風景』を掲載する事で、他の駅にも周辺景勝地として『滝風景』を撮り入れる事ができたのである。 三江線沿線は江ノ川に寄り添う水の郷なので、滝には事欠かないから。
だから、廃止間際の三江線を追ったウェブサイトとは全く異質の旅行記になるだろうね、この旅行記は・・。 まぁ、鉄道を題材にしたウェブサイトで、滝への難路(この後に出てくる滝の一部は、登山や沢の経験のない『鉄道マニア』では辿り着くのが無理だと思う)を解説するモノなんて、探しても有りはしないだろうけど。 それでは、しっとりした落水模様を魅せる名瀑の秋風景をごろうじろ。
だから、廃止間際の三江線を追ったウェブサイトとは全く異質の旅行記になるだろうね、この旅行記は・・。 まぁ、鉄道を題材にしたウェブサイトで、滝への難路(この後に出てくる滝の一部は、登山や沢の経験のない『鉄道マニア』では辿り着くのが無理だと思う)を解説するモノなんて、探しても有りはしないだろうけど。 それでは、しっとりした落水模様を魅せる名瀑の秋風景をごろうじろ。
名瀑・常清滝の秋情景
三段126mからなる滝は
どこで切るかで表情が変わる
黄色く色着いた葉を中心に
紅葉がアクセントを効かせている
紅葉がアクセントを効かせている
三段のつなぎ目をアップにするもヨシ
退いて下段の滝を浮き立たせるのもヨシ
※ 宜しければ、三江線の全駅を掲載した旅行記も見てネ。
『三江線・最後の一年 その2』 (収録は伊賀和志~木路原の13駅)
『三江線・最後の一年 その3』 (収録は石見川本~江津本町の9駅)
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