2018-05-05 (Sat)✎
『日本百景』 春 第331回 槍ヶ岳・春山 その2 〔長野県・岐阜県〕
槍の袂より御来光が
最も贅沢なひととき
最も贅沢なひととき
槍・穂高連峰 やり・ほたかれんぽう (中部山岳国立公園)
北アルプスのハイライトとして登りたい山・・。 また、眺めても美しい姿の山として圧倒的に人気があるのが、この槍・穂高連峰である。 標高が日本第3位の奥穂高岳 3190メートル や、極めて山容秀麗な槍ヶ岳 3180メートル がそびえ立つ北アルプスの代表となる山域だ。 登山ルートはバリエーションルートも含めて色々あるが、一般的なコースは上高地から槍沢経由のコースである。
ちょっと上級の方ならば、やっぱり縦走コースの『表銀座』・『裏銀座』を目指す事だろう。
これらのコースは北アルプスの展望が素晴らしく、人気共々第一級の縦走コースだ。
また、登山の“玄人”を自負する方には、槍ヶ岳から大キレットを通り奥穂高岳へ抜ける嶮しいコースもある。
北アルプスのハイライトとして登りたい山・・。 また、眺めても美しい姿の山として圧倒的に人気があるのが、この槍・穂高連峰である。 標高が日本第3位の奥穂高岳 3190メートル や、極めて山容秀麗な槍ヶ岳 3180メートル がそびえ立つ北アルプスの代表となる山域だ。 登山ルートはバリエーションルートも含めて色々あるが、一般的なコースは上高地から槍沢経由のコースである。
ちょっと上級の方ならば、やっぱり縦走コースの『表銀座』・『裏銀座』を目指す事だろう。
これらのコースは北アルプスの展望が素晴らしく、人気共々第一級の縦走コースだ。
また、登山の“玄人”を自負する方には、槍ヶ岳から大キレットを通り奥穂高岳へ抜ける嶮しいコースもある。
今回は春山で3000mの頂・・、そう、山の民憧れの“槍”の穂先に立ったその帰り(下山編)です。
前回の”登り(行き)”の記事で「行って“参り(降参)ました”にならねばいいけど」やら、「ともすれば『行って』が“逝って”になるやも」と書いたけど、そうなるのは大抵”下山の時”だからねぇ。
今回の槍ヶ岳・春山ルート 行程図
駐車場・トイレ・山小屋情報
駐車場・トイレ・山小屋情報
行程記録 どこまでもナメきって・・ でも、結果を残すのは大したものだと
自分を褒め称えたくなるですト
《1日目》 沢渡駐車場(0:20)→上高地バスターミナル(2:00)→徳沢(1:00)→横尾
(2:20)→槍沢ロッジ
《2日目》 槍沢ロッジ(1:40)→大曲(2:50)→殺生ヒュッテ分岐(1:30)→槍岳山荘
槍ヶ岳へはコースタイムで往復1時間であるが、槍岳山荘より上り1時間・下り45分
《2日目》 槍沢ロッジ(1:40)→大曲(2:50)→殺生ヒュッテ分岐(1:30)→槍岳山荘
槍ヶ岳へはコースタイムで往復1時間であるが、槍岳山荘より上り1時間・下り45分
かかっちゃったよ
《3日目》 槍岳山荘(0:40)→殺生ヒュッテ分岐(1:40)→大曲(1:20)→槍沢ヒュッテ
《3日目》 槍岳山荘(0:40)→殺生ヒュッテ分岐(1:40)→大曲(1:20)→槍沢ヒュッテ
(2:20)→横尾(1:00)→徳沢
《4日目》 徳沢(1:00)→明神より上高地散策(1:15)→上高地バスターミナル
《4日目》 徳沢(1:00)→明神より上高地散策(1:15)→上高地バスターミナル
(0:25)→沢渡駐車場
※ 前回『第330回 槍ヶ岳・春山 その1』の続きで今回は下山編です。
《3日目》 槍からの下り・・ 今度はピーカン照り焼きとの闘い
寝たのか寝てないのかよう解らんまま、朝を迎える。 今日も絶好の快晴だ。 5時前に昇る朝日も拝めたが、朝日の出る位置が槍の穂先の下の脇と今イチであったが、それなりにいいモノが撮れた。
寝たのか寝てないのかよう解らんまま、朝を迎える。 今日も絶好の快晴だ。 5時前に昇る朝日も拝めたが、朝日の出る位置が槍の穂先の下の脇と今イチであったが、それなりにいいモノが撮れた。
それでは、それをごろうじろ。
空が紺色から
かぎろい色に変わってゆく
御来光のスタンバイが整った
最も贅沢なショータイムが今・・
願わくばもう少し高い位置
からの御来光だったらなぁ
後は朝日に染まる周囲の山々を撮り、朝飯タイムとなる。 当初は夜食並みのメニューを食って空で下る腹つもりだったが、なぜか食欲が湧かず、昨日低ケットウと闘ったバターロールパンで済ます。
そして、「さすがに2度目の轍は踏むまい」と持ってきたケットウ値と闘う薬を飲む事を控える。
トイレやパッキングなどのひと通りの準備を終え、山荘の館をでたのが6時前。 でも、朝の美しい情景を魅せられてカメラに手が伸びて、30分以上バカ撮りに時間を費やす。 それでは、それもごろうじろ。
トイレやパッキングなどのひと通りの準備を終え、山荘の館をでたのが6時前。 でも、朝の美しい情景を魅せられてカメラに手が伸びて、30分以上バカ撮りに時間を費やす。 それでは、それもごろうじろ。
ほのかなピンクに染まる山なみ
チョコンと突き出た穂高の嶮峰
ほのかなピンクに染まった峰々もデイライトに
乗鞍の山なみが白銀に輝いて
日本の屋根たる峰々に
刻まれた深い谷・槍沢
槍の穂先も日が上がってギラギラと
裏銀座の白峰が延々と続く
山の情景撮影の楽しいひとときが来ると、眼前から急下降で降りていく傾斜を伝って槍沢まで降りていかねばならない。 まぁ、イザとなっては、恥も外聞もなく『伝家の宝刀・クマ下り』を発動するしかないだろう。 鹿島槍でも散々使ったが、あまりにも安い『伝家の宝刀』である。
これよりこの雪の急坂を降りていく
思わず唾を飲み込む情景だ
思わず唾を飲み込む情景だ
さて、登り時に『ケットウ値』と大バトルをした見た目の傾斜が40度位の急傾斜を降りていく。
傾斜は登ってくる多くの人のパワーを吸い取って踏み段をこしらえたが如く、完璧に階段状となっていた。 まぁ、あれだけ皆が、登りで「へ~へ~」と喘いで立ち止まると、雪床も階段状となるだぁね。
お陰で、のっけから抜く予定だった『伝家の宝刀』は抜かなくても良くなったよ。
傾斜は登ってくる多くの人のパワーを吸い取って踏み段をこしらえたが如く、完璧に階段状となっていた。 まぁ、あれだけ皆が、登りで「へ~へ~」と喘いで立ち止まると、雪床も階段状となるだぁね。
お陰で、のっけから抜く予定だった『伝家の宝刀』は抜かなくても良くなったよ。
下りが厳しく思えたら振り返ろう
昨日この下りの数倍キビシい下りを・・
昨日この下りの数倍キビシい下りを・・
コレをこなしたのだから
でも、『オッカナビックリ』、そして『ヨチヨチ』と歩いていると、50歩位で後続に抜かれたよ。
同じ二本足で、アイゼンもコチラは少しお安いものの、10本爪以上のモノを履いている。
同じ二本足で、アイゼンもコチラは少しお安いものの、10本爪以上のモノを履いている。
遅くとも1歩づつ下っていくと
周囲の眺めもちょっとづつ変わっていく
周囲の眺めもちょっとづつ変わっていく
条件は同じなのに、ワテが中間地点に差し掛かる頃には、もう一番キツい傾斜を降りて殺生ヒュッテの分岐まで進んでいますな。 それは、『動物の種として違う』と思える程に下る速さが違う。
不思議だねぇ。
ギンギンギラギラの日差しが
肌を激しく焼いていく
肌を激しく焼いていく
さて、いくら遅くてもいつかは辿り着くものである。 それが今のワテの信奉する『蜘蛛の糸』で、これが成立しないとワテは何も成し得なくなってしまう。 以前に登った鹿島槍の冷池でも、遅くなって夜間に突入しようが「歩いてさえいれば、いずれ着く」という気持ちがあったから行けたのだ。
まぁ、夜間に突入しないのが大前提であるのは確かだが。
3000mの峰々が遠く小さくなって
話は脱線したが、この急下降を『伝家の宝刀技』の『クマ下り』発動なしに降りれたのは以外だった。
華麗に抜かれてダブルスコアをつけられた先ほどの事は忘れて、ちょっと浮かれたよ。
華麗に抜かれてダブルスコアをつけられた先ほどの事は忘れて、ちょっと浮かれたよ。
フレアー・ゴーストが
乱発するほどの強い日差し
乱発するほどの強い日差し
あまりにもいい天気だったので、『伝家の宝刀』の発動ナシに下れた気分の良さも手伝って、カメラタイムを取る。 狙いは、トンガリコーンのように突き出る槍の穂先だ。 でも、これをし過ぎたせいで、この後にまたもや闘う事が義務づけられる。
下りはすごぶる遅いにも拘わらず、カメラファインダーを覗きながら下っていると、目がチカチカしだす。 そう・・、軽い雪目になってしまったのだ。 そして、昨日からの顔面の皮膚がまた痛くなってきた。 猛烈な日焼けである。 まぁ、去年は何もなかったから・・といって、雪山でサングラスなしのUVケアに対して全く対処せず・・なら、こうなるのも当たり前なのだが。
槍の穂先を振り返る
こうして、顔の痛さにちょっとは真剣に降りる気になって少し足を速めようとした矢先、早く降りなければならない状況が発生する。 上でスキーをしていた奴が転んで、『HELP』を出したのだ。
どうやら、コケて足のくるぶしがモゲたらしい。 完全に『北海道ではタダ、本州では1分1万円で平均70万円』が確定の事態になっておられたようである。 でも、滑り落ちたら死ぬような所に滑りにくる心根が、ワテにはどうも理解できんのだが。
槍の穂先を振り返り
撮っていた矢先
その『HELP』は、「下の槍沢までいって救助連絡を取って下さい」というもので、ワテを抜いて先に降りていってしまった人には『HELP』できなかったようである。 そのよう訳で、この猛烈に下りが遅いワテに、早く降りる事が期待されたのであった。 云わば、何ともいえない無謀な期待で、例えるなら『十万馬券のような確率の期待』なのである。
またもや『不届き至極』な筆者でなく
他人の頭上に『不幸フラグ』が立つ
でも、頼まれたからには、コチとらも少しは努力する。 それは早く下るのは無理なので、携帯がつながらないか登ってくる人たちに聞いてみる事だった。 昨日テントなどを槍沢にデポって登ってきた事もあって、槍沢ヒュッテの電話番号は控えていたのである。 ちなみに、携帯がキラいなワテはもってきていない。 持って来ても、最低通信能力の『柔らかい銀行』のものなので、持ってきたとしてもムダであるが。
蝶ヶ岳が台形の姿を魅せて
でも、谷地形の槍沢谷は、最もつながると評判の『アウ(au)』でもだめみたいだった。
4~5人に聞いても「つながらない」との事なので諦める。 そうこうしている内に、失点間際のサッカーのDFのように『足が止まって』きた。
そして、連続3人に抜かれたので、ワテが課せられた使命をワテを抜いた方々に託す。
そして、4人目にワテを抜いた人が、「上の人は連絡が着いたようだよ」と教えてくれたので、任務完了と相成った訳である。
暫くすると、4人目にワテを抜いた方の云う通り、『1分1万円で病院直行便』がバリバリと音を立てて旋回しているのが見えた。 まぁ、70万円+2~3ヶ月の入院なのはお気の毒だが、“山で滑る”というタブーをしてシクじった末路であるので致し方ないであろう。
暫くすると、4人目にワテを抜いた方の云う通り、『1分1万円で病院直行便』がバリバリと音を立てて旋回しているのが見えた。 まぁ、70万円+2~3ヶ月の入院なのはお気の毒だが、“山で滑る”というタブーをしてシクじった末路であるので致し方ないであろう。
キツい急坂を降りきる頃には
あまりにも下るのが遅すぎて
あまりにも下るのが遅すぎて
任務解除と相成りました
さて、気が抜けたら、再びダラダラモードとなる。 そして、気が焼けた顔の痛みにまわり、ヒリヒリが気になりだす。 でも、何で首に巻いたタオルを被らなかったのか・・が、今の自分には謎である。
いつもは、タオルを頭に掛けた『敗残兵スタイル』で歩く自分なのに。 やはり、ピーカン照りとはいえ、温度は±0℃位だったからなのだろうか。
結構遅い時間帯から登るのね
・・で、雪目で辺りがより白く見え、焼けた肌が腫れているのか薄目しか開けれぬまま、デンジャラスな急坂を下りきって安全な大曲まで辿り着く。 こうなったら、所構わず座って顔に雪を充てたり、ポカリ水をのんだりしながらゆく。 こうして、ほぼ最初に下り始めたワテは、気付けばしんがりに限りなく近くなっていたようだ。
やがて、「どんなにダラダラ歩こうが、必ず到着するものだ」というワテの信奉する『蜘蛛の糸』格言の如く、槍沢ヒュッテの土手上にデポっていた『マイテント』前に着く。 到着タイムは10:14。
やがて、「どんなにダラダラ歩こうが、必ず到着するものだ」というワテの信奉する『蜘蛛の糸』格言の如く、槍沢ヒュッテの土手上にデポっていた『マイテント』前に着く。 到着タイムは10:14。
あれだけダラダラした割には、4時間を切って降り着く事ができた。
大曲を過ぎて平坦な雪原野をゆく
ピーカン照り焼きがマックスに
ピーカン照り焼きがマックスに
さて、テント撤収だが、約1時間掛けてダラダラと行う。 もう、上高地までイッキに降りる考えなど、遠に消えてしまっていた。 「良くて徳沢、シンドければ横尾でバタンキュー」も折込済みである。
・・で、ちょうど1時間の11:14に槍沢ヒュッテのヘルパーさんにテントデポのお礼をして出発。
デポったテントを回収しながら
槍の穂先を振り返る
槍の穂先を振り返る
これからは急坂はないものの、ダラダラと長ったるい腐れ雪のルートが続く。 また、デポった荷物を回収したので、再び20kgを背負う事になる。 だが、樹木に囲まれて、ピーカン照りに蒸し焼きになる事はなくなる。 ダラダラを生き方の標榜に掲げる筆者にとって、ダラダラ道は余計にダラダラと腐らせるのである。 もう、腐った果実のように、自らに甘ったるくダラケてしまうのである。
その成れの果てが、食った後には3××を越える事もある『ケットウ値』だろう。 まぁ、こんなけの数値を叩き出しながら平然としてられるのも、筆者の異常で強い体質(俗に言うゴキ×リ並みの生命力)がモノをいっているお陰だろう。 でも、タバコ・酒を飲まないし、最近は基準値ギリギリまで落ちる好成績を出しているけど。
今度は穂高を目指そうか
その、横尾までの下りだが、出発は11:14で横尾到着は14:00。 途中で大休憩をした訳でも、飯を食った訳でもないにもかかわらず・・だ。 ダレた登り時より時間がかかっていたりして・・。
コリは、『3△×を越えるケットウ値』よりも深刻な謎だ。 あらゆる数値計算を使っても、この謎は永遠に解けはしまい。
横尾でも、朝飯がバターロールパン3キレだけだった事もあって低ケットウ状態になっていた(以前から飲んでいた薬が効いていたのかも)ようで、横尾山荘に入るなりラーメン(700円)を注文する。
横尾でも、朝飯がバターロールパン3キレだけだった事もあって低ケットウ状態になっていた(以前から飲んでいた薬が効いていたのかも)ようで、横尾山荘に入るなりラーメン(700円)を注文する。
普通はハシタ金を惜しんで、こんな買い食いはしないんだけど。
もう、横尾に着く寸前はヘロヘロで「ここでストップ」が頭を支配していたが、ラーメン食って復活。
もう、横尾に着く寸前はヘロヘロで「ここでストップ」が頭を支配していたが、ラーメン食って復活。
徳沢まで何とか歩けるようにはなったみたいである。 でも、『コスモの世界』といわれる人体がこんなに単純なのはどういう訳? もしかして、身も心もオフザけの筆者ならでは“クオリティ”!?
木立の間から望む穂高連峰
こうして15:04に徳沢に着くが、横尾~徳沢は平坦な道とはいえコースタイム1:10を45分で歩いちまった。 またまた、行動を起せば起こす度に謎を呼び起こす筆者の“クオリティ”であった。
まぁ、普段から如何に“ナンチャって”である事を証明する数値でもあるな。
通常の人ならイッキに上高地までいってしまうのであろうが、筆者はここでバタンキューとする。
「上高地まで歩いても、どうせ車の中で泊まるだけだから、テントの方がマシさ」と、自らのテイタラクを取り繕いながら呟く。 でも、徳沢のテント場は、尋常な込み方ではなかったよ。
通常の人ならイッキに上高地までいってしまうのであろうが、筆者はここでバタンキューとする。
「上高地まで歩いても、どうせ車の中で泊まるだけだから、テントの方がマシさ」と、自らのテイタラクを取り繕いながら呟く。 でも、徳沢のテント場は、尋常な込み方ではなかったよ。
300張はあったんでないかい? そして、トイレ遠いし。
安全な所から山を眺めるのもいい
《4日目》 この山行の全てが闘い・・ 最後は負けたボクサー並みに腫れた顔面との闘い
昨日、ダレた身体と性根を叩いて徳沢まできたお陰で、あと6.4kmで済む。 朝7時前に出ても、9時過ぎには上高地に着くだろう。 ちなみに、今日は『想定外の日』(当然、昨日槍からイッキに降りる計画を立てていた)なので、朝飯がカンズメ1ヶのみであった。 これでは、途中でまた『低ケットウ』となってしまうだろう。
昨日、ダレた身体と性根を叩いて徳沢まできたお陰で、あと6.4kmで済む。 朝7時前に出ても、9時過ぎには上高地に着くだろう。 ちなみに、今日は『想定外の日』(当然、昨日槍からイッキに降りる計画を立てていた)なので、朝飯がカンズメ1ヶのみであった。 これでは、途中でまた『低ケットウ』となってしまうだろう。
明神に架かる橋を渡って
上高地散策路へ
従って、明神に着くなり再び、山荘(というより旅館)に入って山菜うどんを食う。
でも、800円は高けえな。 まぁ、山だから、観光地だから仕方ないか。
梓川の清流と霞沢岳
腹ごしらえが終わると、余ったフイルムの処理に・・と、上高地の観光客向けの散策路コースに進路を取る。 でも、この時の顔は、すれ違う観光客が驚きかねない程に顔が焼かれて負けたボクサーのように腫れ上がっていたのである。 この顔でよう行ったなぁと、自分自身関心する姿であった。
上高地の湿地帯をゆく散策路
でも、さすがに観光客とすれ違う時は、手で顔を覆ったりしてしまったよ。 後は何事もなく、9時ちょっと過ぎにバ『河童橋』の袂に着き、上高地バスターミナルのバスも朝方なので待ちもなくすぐに乗れて、10時前にこれまたオチャメ放題の山行を終える。 後は沢渡で風呂に入って(フロで鏡を見て、顔面の腫れ具合に更にビックリ)、下道を伝って帰るだけだ。
清らかな流れが心を洗う
春山山行を再開してからというものの、最初の皇海山の鋸山十一峰では何でもない所で転んで足の捻挫、妙高では雪庇を踏んで穴に落ちて肋軟骨損傷(軟骨にヒビ)、そして去年の鹿島槍では『伝家の宝刀・クマ下り』の使い過ぎによる指の凍傷、そして今回は電子レンジで焼かれたような猛烈な顔面日焼け火傷と打率10割の金字塔だね。 でも、すこしずつ損傷が軽くなってるから、次は『無傷』という凡打の期待も持てるかも・・という今日である。
バ『河童橋』と
穂高連峰で締めくくり
さて、明日からは、また『ビンボー金ナシ』との闘いだ。 「人は生きて行く事が闘いなのだから、これも致し方あるまい」と、そっと浮かんだ涙を拭いながら呟くですト。
宜しければどうぞ・・←メインサイトも筆者と同じくヘタって、閲覧者が日に15人程に
なっちまったよ
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