2017-11-08 (Wed)✎
『日本百景』 秋 第311回 南大峰の滝 〔奈良県〕
ちょっと紅葉でも撮りにいこうか・・と、何ら明確な目的もなく1泊2日の車中泊という日程だけを決めて旅立ったのである。 普段は日帰りであろうと徹底的に旅行行程を組み立てて、いざ旅に出ると途中でアクシデントや気が変わって、組んだ予定通りに進んだ例がない・・というのが自分の旅スタイルなのである。 だから、今回は私の中では異例中の異例だったのだ。
ブラっと何の目的もなく車を走らすと、いつの間にか大台ケ原への道である国道169号に乗っていた。
ここで遊ぶとなると、大台ケ原へ行くか、この付近を横断するかである。 もう、何度も大台ケ原には訪れているので、大台ケ原は見送る事にした。
『百名滝』の不動七重ノ滝
大台ケ原の裏側は滝の宝庫だ
大台ケ原を見送れば、このまま南下して那智ノ滝や潮岬を折り返し点にするか、大峰の行者還越(国道308号)を越えて大峰から吉野に抜けるか・・であるが、行者還越は大峰山に登ってこその道だし、那智ノ滝や潮岬はこの時のトラウマからか今イチ気が乗らないので、今まで未通行だった『日本三大酷道』として名を馳せた国道425号で果無山地を横断する事にしたのである。
でも、コレは途中で道が崩落して途切れていたり、ツキノワグマが徘徊している地帯を行く事になるなど、未知の道路をゆく・・どころか暴挙ともいえる選択なのである。
ガードレールは無くても
国道の『おにぎり標識』はあった
※ グーグル画像を拝借
国道425号線は三重から大峰の裏側を通り和歌山へ至る国道であるが、路線の大半が谷底迫る中の峠道で、ガードレルのない所もあり、落石災害が頻発し、区間のどこらかしこで不通区間が発生していて全通する事は年間数日と言われる、酷道マニアをして『死・ニ・GO~』と呼ばれる国道なのである。
舗装が崩壊してたよ
さすがに写真撮らなかったので
※ グーグル画像を拝借
幸い!?、三重県側の尾鷲から池原ダムまでは通行した事あったし、和歌山県側の竜神から御坊はバイクツーリングでナンチャッテライダーとして通過した記憶がある。 だが、一番“美味しい”白谷峠や牛廻峠などの、この道が酷道たる名を世に知らしめた峠が、未通過区間として残っていたのである。
通行できる箇所でもこの有様
※ ウィキペディア画像を拝借
筆者自身は酷道マニアではないのだが、行く手が困難と云われる所はこぞって行きたがるしょうもない性格で、この道を行くのを選択したのも『怖いモン見たさ』の衝動的なものからである。
紅葉が彩る中を
蛇行を描き落水する大泰の滝
滝の事を語る項目で話は脱線しまくっているが、この時に何気に見つけたのが、この七泰ノ滝と大泰ノ滝である。 この滝の所在する十津川村にも『百名滝』に登録された笹ノ滝があり、昨今は滝めぐりをする観光客が増えた事から、これらのほぼ名の知られてない滝の前に展望櫓を設けたり、案内板を設置したりしている。
十津川村にある『百名滝』
笹ノ滝
だが、この山間を縫うようにゆく『死・ニ・GO~』の劣悪なる道路状況は如何ともし難く、落石が転がっていたり、崩壊した路面を鉄板で覆って仮復旧したり、ガードレールの代わりにゼブラロープを張ったりしていたよ。
そして、『死・ニ・GO~』でも最悪の区間と言われる南大峰を越える白谷峠へは、「路面崩壊箇所多数あり・通行困難」やら、「迂回した方が無難」、「崩落個所を発見したら引き返す事!」との『通行掟書き』が、道のあちらこちらに掲げてあったよ。 その白谷峠を通ってきたモノだから、この滝前の鉄板による仮設道など”軽い”モノだったよ。
七泰ノ滝
コチラはしっかりした
展望台からの眺めとなる
また、この区間で唯一の人の居住する山村である上葛川集落には山村展示施設『森林館』があり、雄大な大峰の自然を目一杯アピールしてたよ。 でも、展示しているものはショボイものばかりで、外に出て周囲を彩る風景と七泰ノ滝を望む方が南大峰を満喫できるみたいだね。
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No title * by 鳳山
絶景ですね。ただ道路事情が悪いのは怖いです。
ナイス
ナイス
No title * by 風来梨
たけしさん、こんばんは。
私も、東京ディズニーシーやUSJなど、普通の外なら大概は行った事のある所が未訪地ですね。 あっ、東京ドームも無いですね。
でも、『死・ニ・GO~(R425)』や『ヨサク(R439)』はあります。 変な道はこぞって行きたがる変な性格の私です(爆)
私も、東京ディズニーシーやUSJなど、普通の外なら大概は行った事のある所が未訪地ですね。 あっ、東京ドームも無いですね。
でも、『死・ニ・GO~(R425)』や『ヨサク(R439)』はあります。 変な道はこぞって行きたがる変な性格の私です(爆)
No title * by 風来梨
鳳山さん、こんばんは。
この道を夜に通ると、肝試しよりよっぽど迫力がありますよ(爆)
この道を夜に通ると、肝試しよりよっぽど迫力がありますよ(爆)
山深い人跡未踏の秘境、修験者の聖地!というイメ-ジが強いです。
道路も四駆またはオウロ-ドバイクじゃないと受け付けない感じですね。
平成の今、アホですね。アタシは・・・・。