風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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名峰百選の山々 第21回  乗鞍岳 

名峰百選の山々 第21回  『65 乗鞍岳』 長野県・岐阜県 乗鞍山系(中部山岳国立公園) 3026m
コース難度 ★  体力度 ★
 

最高峰・剣ヶ峰と
大日岳の揃い踏み
 
 《メインサイトより》
我が国に遍く3000m峰の中で最も手軽に頂点に立てる峰は、この乗鞍岳 3026メートル である。 
それは、観光道路の《乗鞍スカイライン》の充実であろう。 この道路により、シーズンともなると観光バスが数珠つなぎとなってやってきて、サンダルやスニーカー履きのお手軽観光客が大挙訪れるようになってしまった。

こうなると山の趣もかき消され、ワテの思いに適わないただの“観光地”となってしまう。
だが、乗鞍岳は俗に落ちることもなく、今も山の抱く魅力を放ち続けている。 この乗鞍岳の放つ力こそ、ワテは“名峰”だけが抱くさらなる“力”と認めたのである。

これまでに幾つの“名峰”候補の山が山岳道路やスキー場といった開発の前にその魅力を殺ぎ取られて、その選に任じえなくなってしまったのだろう。 八幡平・蔵王・富士山・・、山名を挙げればキリがない。
その中で、この“打たれ強い”乗鞍岳の魅力は、【名峰百選】の中でも特筆に値するのである。
しかし、この力も永遠ではない。 後世に守り伝える為にも、これ以上の開発に対しては危惧を持っていかねばならないだろう。
 

乗鞍岳頂上の祠
 
  行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報              
高山市街より車(1:30)→乗鞍・畳平(0:30)→肩ノ小屋(0:50)→乗鞍・剣ヶ峰
剣ヶ峰より乗鞍岳外輪山周遊 大日岳・屏風岳・権現池などをめぐる・所要3時間
(1:00)→乗鞍・畳平より車(1:30)→高山市街

冒頭で述べた通り、乗鞍岳山域は観光道路が充実して簡単に訪れる事ができる《観光地》となってしまった。 乗鞍岳の最高峰・剣ヶ峰を往復するだけなら所要は3時間で、1日5便の定期バスを利用しても十分日帰りができるだろう。 しかし、それだけでは楽しくない。 それに、“名峰”に対しての礼儀も逸しているように思える。 

それで今回は、山上周遊に主点をおき、じっくりと時間をかけて乗鞍岳をめぐってみようと思う。 
そうなれば、朝の御来光も拝みたいし、行程時間も定期バスの発車時刻に合わせてなどいられなくなってくる。 従って、より費用がかかると解かりつつも、マイカー利用としたのであるが。 

そして、御来光を眺めるとなれば、前日に《畳平》までのアプローチが絶対条件となってくる。 
なぜなら、《乗鞍スカイライン》は、20時~5時の間は封鎖される為である。 
これらの諸条件を考慮して、山上散策範囲を決めて頂きたい。 それでは、乗鞍岳山上周遊に出掛けよう。
 

乗鞍スカイラインを見下ろして
 
《乗鞍・畳平》の駐車場より、《鶴ヶ池》の畔につけられた砂利道を伝っていく。 やがて、《コロナ観測所》や《肩ノ小屋》などの山岳関係者専用車道に合流して、それを伝っていく。 専用車道を20分程伝うと、乗鞍岳外輪山の富士見岳 2817メートル の肩に出る。 

ここは十字路となっていて、交差する道は富士見岳と摩利支天岳 2873メートル にある《コロナ観測所》とを結んでいる。 もし、御来光が昇るまでに剣ヶ峰にたどり着くのが難しくなったなら、機転を利かせて摩利支天岳や富士見岳から剣ヶ峰を望みつつ御来光を仰ぐのもいいだろう。 

この分岐から15分程で、《コロナ観測所》にたどり着くことができる。 もちろん、車も通れる砂利道で、駆け上がってでも登っていける(但し、息が続けば・・だが)。 乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰へは、この分岐を直進すればいい。 分岐より摩利支天岳の裾に切られた車道を緩やかに下っていくと、《肩ノ小屋》の建物が見えてくる。 《肩ノ小屋》はまだ開いていないようなので、構わず進んでいこう。 

ここから、ようやくまともな登山道となる。 溶岩流の痕跡である黒いゴロゴロとした岩場を縫うように登っていくと、朝日岳 2975メートル の鞍部に出る。 ここからは、ザラザラとしたザレ道をひと登りで、乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰 3026メートル である。
 

乗鞍岳頂上より望む御岳山
 
剣ヶ峰の頂上の眺めは格別で、日本の山岳がおりなす山岳オーケストラを目にすることができる。 
槍・穂高・常念・後立山・浅間山・霧ヶ峰・八ヶ岳・中央アルプス・南アルプス・富士山、そして振り返れば加賀の白山までも・・。 山という山が見渡せるのだ。 また、箱庭のような《乗鞍高原》の広がりも目を虜にするだろう。 

さて、信州・飛騨双方に向く祠に参拝したなら、大日岳 3014メートル や屏風岳 2986メートル ・権現池に向けて散策を始めよう。 雲上の散策にガイドは要らない。 各人の気の趣くまま、カメラ片手に歩いていけばいい。 外輪山を一周して朝日岳の鞍部まで伝っても、3時間あれば十分である(但し、全て踏跡程度なので、少々歩き辛いが)。 後は、往路を《畳平》まで下っていこう。
 

権現池と展望
 
下山の頃は昼前後となっているであろうから、《肩の小屋》で軽く腹ごしらえをして帰るのもいいだろう。 《畳平》から、そのまま帰路に着くのはもったいない。 乗鞍は、いで湯と滝の宝庫だ。 時間の許す限り、《乗鞍高原》散策を楽しもう。 

ちなみに、《畳平》から《松本》方面へ下っていくと、名湯・《白骨温泉》と名瀑・《三本滝》がある。 
往路の《乗鞍スカイライン》を下っても、《平湯温泉》と《平湯大滝》が出迎えてくれる事だろう。 
こうなればもう1日余分にとって、《乗鞍高原》の周遊・・といきたくなる所だ。 そちらについては、各人の編み出すベストプランに譲ろうと思う。
 

三本滝を滝下より見上げる

   ※ 詳細はメインサイトより、『乗鞍岳』を御覧下さい


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