風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第285回  石見・美郷の春

『日本百景』 春  第285回  石見・美郷の春  〔島根県〕


かつては『花見の駅』だった
美郷町の中心駅・粕淵

お題は地域名を記してるが、とどのつまりは三江線の粕淵駅周辺の春模様なんですよね。 
ぢ・つ・わ・・、一昨日から廃止が決まった三江線の桜風景を撮りに出かけていたのだが、ワテ・・フイルムなので現像を待ってては掲載時期がズレてしまうのである。 要するに「間に合わない」のである。


そういえば駅で桜を見ながら
日向ぼっこしてたっけ

・・で、「困った(ネタが尽きた)時は過去の栄光にすがりつく」というこの筆者(タワケ)の著作運営方針により、過去ネタの使い回しで春の重要なイヘント『桜』を乗り切る・・という限りなく「後ろ向き」な景勝地紹介&写真掲載ブログがこのブログなのである。


桜を愛でた臨時列車が走った事も
路線廃止で過去の『夢』となるのか

でも、桜事情は今回の約30年近く前と今回とでは様変わりしてたよ。 町は30年前は邑智町だったのが、隣の大和村を合併して観光を狙ったのか『美しい郷』という響きの良い町名に変えてるし、桜の名所も町の中心だった粕淵から、谷向こうの沢谷や温泉のある潮(ここは前から桜で有名だったが)に変わってたよ。


かつてのレトロな雰囲気を漂わせた
『花見の駅』粕淵駅も


今や花見のできなさそうな
事務所駅に建て替えられて

そして粕淵駅は建て替えられて町の商工会議所となり、とても桜を愛でる駅には成り得なくなってたよ。 桜も植わっていたけど、前に緑の樹が立ち並んで桜風景を潰していたし。 駅前も大きな駐車場となって、かつてあった『桜の駅』は跡形もなく消滅していたよ。 さすがにコレには落胆して、ここでは撮らなかったけど。


桜の前に阻むが如く
樹々が植樹されていたよ
※ グーグル画像を拝借

それでは、かつての『花見の駅』での花見をごろうじろ。 それは、今年の春限りで最後の『鉄道と桜の風景』となるのだから。


長閑な春の一日


桜と撮ったこの場所も
今はコンクリートの駐車場となり


駅を出てすぐに渡るこの橋も
路線廃止を控えて
ボロボロのままだった


駅を出て川の畔に出てみた


周囲は春一色に染まっていたな


戻ってくると
花見客を乗せた臨時列車が来ていたよ

かつて・・この国には、花見の臨時列車を仕立てる余裕があった。 長閑で優しい風景を維持する力があった。 写真しかり、鉄道しかり・・。 モノは技術革新で便利になったが、同時にその心をボロボロと落としていく事となった。 

余裕を失って殺伐とした世の中となって、こういう優しさや長閑さは全て「儲からぬ不要なモノ」として捨てられていく。 そう・・、人として大切な『心』を伴って・・。 同時に便利さにかまけて『考える力』もボロボロと捨てていく。 ホント・・、「便利さ」と言う影には大きな落とし穴があるのだね。







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