2017-02-19 (Sun)✎
路線の思い出 第195回 日田彦山線・大行司駅 〔福岡県〕
大行司駅
古き良き時代の木造駅舎だ
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’15)
城野~夜明 68.7km 1429 / 326
運行本数(’17)
小倉~田川後藤寺 上下とも毎時1~2本
田川後藤寺~添田、彦山 上下とも毎時1本
添田、彦山~日田 9往復
大行司駅(だいぎょうじえき)は、福岡県朝倉郡東峰村大字宝珠山にある、JR九州・日田彦山線の駅である。 東峰村役場宝珠山庁舎(議会設置庁舎、旧宝珠山村役場)の最寄り駅であり、旧村名を駅名とする宝珠山駅よりも役場に近い位置にある。
ホームとを結ぶ階段から
大行司駅の駅舎を見下ろす
相対式ホーム2面2線を有する駅で、彦山駅 - 夜明駅間で列車交換が可能な唯一の駅となっている。
駅舎は改修されており、瓦が葺き替えるなどがしてある。 ホームは築堤上にあり、駅舎からホームまで77段の階段を上り下りする事になる(緩やかな坂の迂回ルートも有)。 駅舎は古い木造で、2001年12月までは簡易委託駅であったが、現在は無人駅になっている。
「思い立ったら吉日」で
土日の『ゲリラ撮り鉄旅』をしますた
今回、この日田彦山線を訪ねた目的は、大分との県境にある東峰村(旧 宝珠山村)をゆく日田彦山線の沿線に風景に溶け込む眼鏡橋があり、これは『風景鉄道』たる情景が撮れるかな・・と思ったからである。
でも、今年も冬の北海道で結構ハデに使ったので費用的にはチト痛いが、思い立った時に行かねば計画自体が『お蔵入り』してしまうからである。 その「撮りに行きたい」という気持ちは、その興味を惹く存在を『知った』瞬間が一番強いのである。
まわりクドい事を書いたが、ぢ・つ・わ・・この眼鏡橋の存在は、『撮り鉄』を題材にしたブログさんの記事を見て”初めて”知ったのである。 その記事から、「周囲の風景に溶け込む九州地域特有の陸橋《眼鏡橋》をゆく国鉄型の気動車を撮りたい」と思う様になったのだ。
雨交じりで
霧掛かっても絵になるね
それまでは、日田彦山線は撮る対象にも挙がらなかった路線である。 そして路線の乗車も、『日本一の赤字線』・添田線が廃止になった時(’85年)から30年以上の『ご無沙汰』だ。
日田彦山線は乗り過ごしで悔しい思いをした
あの時から30年ぶりだよ
でも、旅の計画を立てる為にネットで情報収集をすると、この《眼鏡橋》は地元・東峰村によって観光”いち押し”されている程にその手の方々(撮り鉄)には有名だそうなのである。 また、ローカル線と言えどもこの区間は9往復の運行があり、そして路線の終点・日田は観光基点となる町で駅にはレンタカーもあって、付近には『道の駅・小石原』もあるなど『移・食・住』全ての条件に適っているのである。
この『移・食・住』とは、『移』=『撮り鉄』をする為に追っかける手段=レンタカーで、『食』は日田という町ならコンビニの一つもあるだろうし、西日本地域には弁当に「レンジでチン」ではなく暖かい御飯の出る『ポプラ』があるし、『住』の車寝適地の道の駅も近くにあるって事である。
コレが撮りたいが為に
胡散臭い夜行バスを使って『ゲリラ撮り鉄』に来ますた
・・で、費用と時間を節約すべく、ネットで予約した”胡散臭い”夜行高速バスに乗って一路九州に向かう。 車内にはトイレはなく寝苦しさ満点の4列シートだし、トイレがないので2時間に1回高速のパーキングエリアで『トイレ休憩』するような『快適』さとは無縁なバスだった。 でも、大阪(乗り場は大阪駅より徒歩15分かかったりして)~博多駅筋が4000円だからね。 胡散臭さ満開だよ。
だが、仕事を終えての夜にダイレクトに出発できるので、見方を変えれば夜中は走らないシンカンセンより早く福岡に着く事ができるのである。 前夜発1泊2日の『ゲリラ撮り鉄旅行』にとっては、費用よりも重要な『時間』が確保できるのだ。 でも、いい加減歳食った身ではシンドイけれど・・ね。
・・で、朝の6時過ぎに福岡に着く。 だが、この早く着いた貯金を全て払い出すアクシデントがあったのである。 それは、これから日田まで向かうべく乗る鹿児島本線が信号トラブルで朝の7時半位まで運休していたのである。
結論・・
列車遅延時の対応は
博多駅より大行司駅の方が優れてる
復旧したその後も、鹿児島本線の列車は軒並み運休か2時間遅れ運行となり、これによって計画していた「小倉に戻って日田彦山線全線乗車で日田へ向かう計画」は頓挫し、久留米周りで日田に行かねばレンタカーの予約時間に間に合わなくなったのである。
この久留米周りでも列車2時間遅れで、レンタカーの予約時間の正午にピッタリなのである。
まぁ、これ以上遅れなくて良かったよ。 でも、列車遅れの状況を電光掲示板任せで駅構内放送しない博多駅を除いてJR九州はいい。 全ての路線において列車接続がキッチリしているのである。
だから利用しやすい。 言いたかないけど、JR北海道は「使えない」よ。 1日3本とか、下手すりゃ1日1本だからね。
JR北海道のこの線なんて
1日1本だしィ
それに「乗ってもらおう」っていう会社全体の取り組みは称賛に値するね。 今回の様に本線の列車が2時間遅れても、久留米からの久大本線の遅れは接続待ちの10分だけだったし、その10分の遅れは日田彦山線の接続に影響がないようにしていたし。
さて列車は、久大本線に限っては10分遅れの最少被害で日田に到着する。 日田駅の観光案内所がレンタカー手続きの場となっていて、歩道に止めてあった軽乗用車で予定通り正午に出発。
ここから《眼鏡橋》の撮影地点までは約25km、撮影地から今日の車寝場所の『道の駅・小石原』までは10km、途中には暖かい御飯の弁当のあるコンビニ『ポプラ』も見つけたし、午後から急激にドス曇りとなった空以外は文句ない内容だった。
「まずは14時台と15時台の『獲物』を仕留めようか」と、大行司~筑前岩屋の間に3ヶ所ある《眼鏡橋》を訪ねる。 見た感じは、やはり一番名の通っている筑前岩屋寄りの《栗野木橋梁》が段々畑と入っていいみたいだ。 だが、現地は段々畑に入るべくの農道だけで、車を止めるスペースが乏しい事が難点かな。 でも、今は1月末の『オフシーズン』だから、農作業の車が2~3台通るだけで『撮り鉄』の車は無かったよ。
この日は天気が悪かった事もあって、段々畑を取り入れた『風景鉄道』的なアングルは諦めて、《眼鏡橋》を通過する列車を橋脚をアップに撮る事にした。 15時台の列車は、偵察も兼ねて隣の《眼鏡橋》に移動する事にしよう。
隣の《眼鏡橋》は《宝珠山橋梁》といい3つの橋では一番大きな眼鏡橋だが、段々畑への侵入除けなのか手前の段々畑の周囲に金網が張られて、この金網の目にレンズを突っ込んでの撮影を余儀なくされる。
でも、レンズを突っ込める大きさの金網を設置するなんて、やっぱり村が観光を意識している証拠なんだろうね。 まぁ、15時台の列車はここで撮ったが、明日は撮り辛いので見送る事にしようか。
金網にレンズ突っ込んで撮る様じゃ
自由度がないからパスですね ココは・・
この後は、このブログで『路線の思い出』を展開している関係上、ネタとなる駅めぐりをする。
まずは筑前岩屋駅だが、駅舎は付近の神社の神殿を模した立派な造りで、駅の外には環境省により『名水』指定された《岩屋湧水》の有料自動給水機があり、駅前の駐車場は駅の利用客ではなくこの水を汲みに来る車で混雑していたよ。
筑前岩屋駅
駅利用客より湧水を汲みにくる車が
幅を利かしてる様は何とも
そして、次が雰囲気満点の大行司駅だ。 この駅は『古き良き時代』を思わせる木造駅舎で、ホームは25m程の高台にあって、階段で駅とホームを結んでいる。 ホームからは旧宝珠山村の中心集落が一望できていい感じだ。
大行司駅ホームからの風景
※ ウィキペディア画像を拝借
この駅についた頃に17時の列車がやってくるので、カーブのかかった雰囲気の言いホームで駅撮りをしてみる。 でも、今日の信号トラブルによる列車遅れの為に、17時の列車が20分程遅れてたよ。
カーブのかかった雰囲気のいい
列車到着シーン
だけど、博多駅では全く列車遅れの放送が無かったのに、この駅では「17分遅れて彦山駅を出ました」などと、逐一放送していたよ。 これを撮ってから日田に出て、コンビニ・『ポプラ』で暖かい御飯の弁当を買って、今日の宿泊場所『道の駅・小石原』に向かう。 小石原は残雪が残っていたよ。
さて、次の日は、8時過ぎの上り、9時台の下り、10時台の上下の4本のチャンスがある。
『道の駅・小石原』を6:40位に出発して、《栗野木橋梁》に向かう。 天候はといえば、雨の心配は無かったけど『花曇り』といった感じだった。
・・で、8時過ぎの撮るが、ここで問題が発生。 実は、この時はいつも使っている『キャノン F-1』ではなく、「(もう、フイルムがないので)使わんから」と親友からタダでもらった『ミノルタ α303i(今はソニーか)』を試しに使うべく持って来てたのですね。 当然、慣れないオートフォーカスで、このオートフォーカスってのは、「ピントが合った」とカメラが認識しないとシャッターが切れないみたいですね。 いゃあ・・、初めて知ったよ。
コレは昨日の雨空のモノだけど
これもカメラがピント合わせに苦労してたよ
・・で、8時は曇り空で周囲も暗く、列車が通ってシャッターボタンを押してもシャッターが切れないでやんの。 まぁ、通過したのがちょいとブサイクな『黄色いDC』だったから良かったけど。
でも、勝負カメラとしては使えんなぁ、このカメラ。 ここまで手動ピント合わせに慣れてしまっては・・だけど。
取り敢えず、次の列車撮影に備えて持ってきていた『取扱説明書』を熟読すると、「”ピントが合った”シグナルが点灯しないとシャッターが切れません」と書いてあったよ。 そして、「コントラストが低くてカメラがピントを合わせきれない」その場合は、「オートフォーカスを解除してマニュアルで撮れ」だとさ。 でも、マニュアル用に造られたモノでないからピント合わせのゲージもないし、手動ピント合わせでは使いにくいね。
『取説』を必要としない位の青空になったよ
でも、車の中で『取扱説明書』を熟読していると天気が急速に快方に向かい、青空と眩しい日差しが照り付けてきたよ。 これでカメラがピント合わせが出来なくなる事態は解消されて、これからの3本は『風景鉄道』の撮り鉄を楽しんだよ。
最後にして
何とか決めれたね
最後に、3つ目の《眼鏡橋》の《松尾橋梁》は周囲が切り立った地形で、橋脚の真下で見上げるアングルしか取れずに、『風景鉄道』として見るなら『ボツ』でした。
後は、レンタカーは24時間レンタルなので正午までに返却して、日田彦山線で後藤寺まで抜けて、後藤寺線と篠栗線(知らないうちに電化してるよ)で博多に戻り、明日は仕事なので高いけどシンカンセンに乗って帰る。 でも、シンカンセンに乗るなら【さくら】がいいね。 座席の幅広いし。
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No title * by 風来梨
railway99さん、こんばんは。
「思い立ったが吉日」で行ってきました。 一日ガメラ片手にノンビリするにはいいロケーションな所でした。
この山里は、春には山桜で春を彩るのかな・・。 春にも行ってみたい所です。
いい場所を教えて頂気、大感謝です。
有難うございます。
「思い立ったが吉日」で行ってきました。 一日ガメラ片手にノンビリするにはいいロケーションな所でした。
この山里は、春には山桜で春を彩るのかな・・。 春にも行ってみたい所です。
いい場所を教えて頂気、大感謝です。
有難うございます。
ついに念願、達成されましたね!!
おめでとうございます
アクシデントも無事乗り越えられ、素晴らしい作品ゲット
されましたね
こんな事があった方がより思い出になると思います(^^)
今は冬だからあの田んぼもこんな風景なんですね
記事、楽しく拝見しました
ありがとうございました
ナイスです!!