風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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路線の思い出   第193回  山陰本線〔仙崎支線〕・仙崎駅

路線の思い出  第193回  山陰本線〔仙崎支線〕・仙崎駅  〔山口県〕


観光地としての意識十分の
格子戸のレトロ改築駅舎だった仙崎駅
※ グーグル画像より拝借

《路線データ》
        営業区間と営業キロ                    輸送密度 / 営業係数(’15)     
  京都~幡生・長門市~仙崎 677.6km            4789  /  309 
運行本数(’20
長門市~仙崎
下り6本・上り7本(うち上り1本は観光列車〔○○のはなし〕号)

仙崎駅(せんざきえき)は、山口県長門市仙崎新屋敷町にあるJR西日本・山陰本線支線(通称:仙崎線)の駅である。 単式ホーム1面1線の駅で、来た列車が折り返すだけの突端駅構造である。
現在は長門鉄道部管理の無人駅である。 自動券売機等の設備はない。 ホーム反対側にある機回し線の跡は、当初貨物線として開業した名残だといわれている。

駅舎は鉄筋コンクリート造であるが、周囲を焼杉風の化粧壁と瓦葺きの飾り屋根で覆い、木造風の外観を持つ。 かつて駅事務室と手荷物取扱所であったスペースに長門市仙崎出身の童謡詩人である金子みすゞに関する資料を集めた展示施設(みすゞ館)が設けられていたが、金子みすゞ記念館の開館にあわせて模様替えし、現在は観光ボランティアガイドの案内所となっている。 かつては駅舎内にキヨスクがあった。

駅舎に隣接して別棟のトイレが設けられている。 かつては鉄筋コンクリート造で、外壁には長門市在住のイラストレーター尾崎眞吾による鯨の絵が描かれていたが、2007年(平成19年)の「みすゞ潮彩」運転開始にあわせて和風の建物に建て替えられた。

現在は1日6往復の運行のみだが、以前は20往復程度運行されていてた。 運転系統は基本的には美祢線と共通運用となっているが、日に1便下関までゆく本線乗り入れ運用がある。 2014年の利用実績では、1日70人との事である。



この駅に立ち寄ったのは、鉄道から気持ちが離れていた世紀が変わる前後の頃(’00~’01年頃)である。
この時にこの地に立ち寄った理由は、個人的なプロジェクト(って程にたいそうな事ではないけれど)で、今までに旅して訪れた景勝地を100ヶ所選出してガイド付写真集で編纂する『日本百景』の製作・取材!?の為である。

そう・・、この仙崎駅から200mの所にある観光船に乗って、この地を代表する景勝地《青海島》の海蝕奇岩群を写真に撮る為だったのである。 もちろん、そのアプローチは山陰本線という時間と費用だけが壮大にかかる鉄道ではなく、マイカー・・つまり車である。

そして、訪れる目的の地は《青海島》だけではなく、秋吉台や秋芳洞、日本海に面した海岸景勝地や「知る人ぞ知らん」という程にマイナーな秘境・奥匹見峡など盛りだくさんだった。 つまり、この時は『鉄道』なんぞ、完全に眼中になかったのである。


この時は秋芳洞を始めとした
この地の景勝めぐりが旅の目的だった


こういう所も行ってたりして
奥匹見峡・大竜頭 氷瀑

でも、そういう時に限って、かつて追っかけていた単行気動車が往復するだけのローカル線を目にすると、「かつて想ったモノ」に対する思いがもたげてくるのである。 例えると、獲物として狙う気持ちは毛頭もないのに、獲物が「鴨がネギしょって・・」の如く無防備でうろついて「誘っている」状態だった。

それに加えてこの日は生憎のミゾレ混じりの曇天で、年末年始の観光シーズンの真っただ中であったが観光客の寄り付きが悪く、早々に朝の便が欠航&航路が島の外周一周コースから内海ルートに変更になってたよ。

《青海島》めぐりの遊覧船の始発便に乗るべく乗船場にある駐車場で待機していたが、早々に「荒天の為、9時の便は休航、始発は11時の便となります」、「本日は荒天の為、内海コースに変更となります」の2つの立て看板が立てられたのである。


でも波の荒い日本海が
情感高いながめなのに・・ね
※ 竜宮ノ潮吹 にて

でも、荒天で海上の波が高い事を休航理由にしてるが、本音は朝の便は乗客の集まりが悪く、観光バスなどが到着する11時過ぎの便に集中して乗船させた方が都合がいい為・・という噂がチラホラ出回っていた。

何でも、冬の遊覧船の始発便は、余程に天気が良いか事前に観光バスの到着があって予約満席になる以外は運行されない・・というのが実情のようである。 まぁ、冬の山陰の海が荒れずに穏やかである事は滅多に無い訳だし。

・・で、都合よく、昼前の次の便まで3時間以上のヒマとなった訳である。 そこに先程に記した「かつて想ったモノ」の単行気動車が行き来するだけのローカル線が、「鴨がネギしょって」の如く無防備でうろついて「誘っている」状態なら、喰いつくでしょう? 普通は。

車を観光船の駐車場に放置して、斜め方向200mにある格子戸の駅に直行する。 その駅は仙崎駅。
京都から西日本の日本海側をめぐる長大路線の盲腸支線だ。 そう・・、『乗り鉄』の目線で『山陰本線の完乗』を定義するなら、当然に僅か2.2kmのこの盲腸支線の乗車も成し遂げておかねばならないのである。 それが成されなければ、山陰本線677.6kmの乗車実績全てが計上できないのである。
これは全JRの3%に当たる数値で結構デカイのである。

だが、この仙崎支線のある長門地域は、九州や北海道よりも感覚的に”遥かに遠い”所なのである。
要するに、「乗るだけでも至難な業」な支線なのである。 だが、この時は幸いに日に15~20往復程度の運行があり、ワテのような邪道極まる『暇つぶし』にも対応できたのである。 でも、今の6往復なら無理だろうね・・、たぶん。

そういう訳で、普通に『エトランゼ』である『鉄道マニア』がこの支線を完乗するとしたなら、長門市から仙崎に向かって乗車するのであるが、ワテは仙崎から長門市へと一般の乗車形態の逆から乗車した訳である。 何でもない”しょうもない事”だけれど、コレって狙ってできる事でないので結構貴重である。

駅は格子戸のレトロな造りだったなぁ・・って記憶があるだけで、その時は鉄道から気持ちが離れていたので駅の写真も撮ってない。 唯一駅関連で撮ってたのは、別の時に美祢線に乗る機会があって、その列車が仙崎行だったので、その時に通しで乗った時に仙崎で撮ったコレ1枚だけである。 要するに、この時は鉄道関連は一枚も撮らなかった訳である。


これは別の訪問時に撮ったモノです・・ハイ
だって、掲載できる写真ナイしィ

仙崎を発車したキハ23の単行気動車は、のそのそと数分身体を揺らして程なく長門市0番線の切欠きホームに着く。 明らかに支線往復便の為のホームで、駅の母屋からも50m位離れていた。
『セ・セ・セ・セ青春18きっぷ』ならこのまま折り返すのだろうけど、無人駅である仙崎から乗ったので車内発行の整理券のペラ紙しかなく、行きの乗車の清算して帰りの切符を駅の自販機で買うべく下車する。 だから、長門市という駅を降りた印象は全くないのである。


駅舎の壁には御当地出身の童話作家を
イメージした絵が描かれている
※ グーグル画像より拝借

復路も、往路で乗った同じ車両で揺られる事4~5分で、他に何事もなく駅の壁に派手に絵が描かれた仙崎駅に戻り着く。 支線めぐりはつづが無くっていうか何事も起こる訳もなく終わったが、余りにも掲載写真が少ないので、この時にめぐった山陰の景勝地の写真で「口を濁そう」かと。

山陰・秘境めぐり 写真集
別名「口濁し」写真

冬の波涛
山陰海岸の冬は真にコレでしょう
川尻岬 にて


冬の強き季節風と押し寄せる波が
岩を刳り貫いて潮を噴き上げる
※ 竜宮ノ潮吹 にて


秋芳洞の代表的景観 『百枚皿』


飛沫が創造した『宝玉』
※ 奥匹見峡にて
















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No title * by きゃみ
こんばんは。
仙崎駅は本州の最果てというイメージがあって以前から訪問してみたい駅でして、この冬に念願叶いました。あくまで駅訪問と乗りつぶしのためだったのですぐ折り返してしまいましたが(笑)
久々に駅の記事をトラバさせていただきます。

No title * by 風来梨
きゃみさん、こんばんは。
トラックバック有難うございます。

実はきゃみさんのこの記事を見て、仙崎駅をビックアッブしました。 仙崎駅での記憶を手繰っていくと、仙崎駅から乗車の珍しいケースだったので「これはいいかも・・」と記事にしました。

鉄道から離れていた時でも、記憶を辿れば色々あるみたいです。 ネタ探しに、記憶を手繰ってみようかな・・。

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No title

こんばんは。
仙崎駅は本州の最果てというイメージがあって以前から訪問してみたい駅でして、この冬に念願叶いました。あくまで駅訪問と乗りつぶしのためだったのですぐ折り返してしまいましたが(笑)
久々に駅の記事をトラバさせていただきます。
2017-02-05 * きゃみ [ 編集 ]

No title

きゃみさん、こんばんは。
トラックバック有難うございます。

実はきゃみさんのこの記事を見て、仙崎駅をビックアッブしました。 仙崎駅での記憶を手繰っていくと、仙崎駅から乗車の珍しいケースだったので「これはいいかも・・」と記事にしました。

鉄道から離れていた時でも、記憶を辿れば色々あるみたいです。 ネタ探しに、記憶を手繰ってみようかな・・。
2017-02-06 * 風来梨 [ 編集 ]