2016-12-05 (Mon)✎
『日本百景』 冬 第269回 深浦 〔青森県〕
夏は観光客でごった返す
十二湖・青池も
冬は閉ざされた処女地に還る
世界遺産に登録され、オンシーズンには観光客でごった返す白神山地や十二湖も、冬のオフシーズンは全ての施設が閉鎖され、かつてより反って人が訪れる事も稀な静寂の地に還る。
そう・・、オンシーズンには観光客が多数”押し寄せる”十二湖の蒼池も、冬は雪に閉ざされた踏跡ひとつない”処女地”に還り、そして秘めたる何かを護るかのような濃紺の蒼を魅せてくれる。
でも、それを魅せられに行くなら、自らの足で歩いていくしかないのだ。 なぜなら、道は除雪されずに通行止となり、設備は全て戸板を打ち付けられて封鎖されてしまうからだ。
そして海岸風景も、冬将軍の到来で打ち寄せる波が荒れ狂う”厳しい冬”の情景となる。 それは時として五能線の運行を妨げる程に荒れ狂うのである。 でもその情景は、エトランゼである旅人の心を虜にしてしまうのだ。 そう・・、厳しい情景の中にも、心が熱くなる”何か”を秘めている長めなのだ。
それでは、その全てが閉ざされた冬の深浦の魅力を味わうべく、オフシーズンの『みちのく』を訪ね歩く旅をしてみよう。
荒々しい冬の海情景をバックに
滝と鉄道の旅・冬 津軽・房総編 より
鯵ヶ沢を境に五能線の列車本数は削減されてししまう為に、鯵ヶ沢駅で2時間以上の“待ち”が発生する。 私にしても、この“待ち”は無駄でしかない。 なので、バスを使って深浦に出る事にする。
バスの発車は、鯵ヶ沢駅前を10:05。 列車より1時間ほど早く出るのである。 バスに乗り込むと、乗客は全区間に渡って私1人。 料金は1040円だった。 列車なら『セ・セ・セ・セイシュン18切符』などを持てば追加を払う事なく移動できるが、貴重な時間を無駄にしてしまうのである。 まぁ、使わなくてもいい金を使う事なので、熟考する事は必要なのだが。
バスの発車は、鯵ヶ沢駅前を10:05。 列車より1時間ほど早く出るのである。 バスに乗り込むと、乗客は全区間に渡って私1人。 料金は1040円だった。 列車なら『セ・セ・セ・セイシュン18切符』などを持てば追加を払う事なく移動できるが、貴重な時間を無駄にしてしまうのである。 まぁ、使わなくてもいい金を使う事なので、熟考する事は必要なのだが。
バスは線路とクロスを交えながら海沿いを走る。 途中の見たかった駅である驫木駅や風合瀬駅前を通り(・・っていうか、全速力で通過)、海沿いの集落を丹念に周りながら進んでいく。
五能線の駅名の集落のほとんどが駅より離れた山手にあるようで、丹念に寄り周りしていた。
バス路線って、地元の実情が垣間見れて面白いと思う。 だが、いくら寄り周りしようが、利用客は誰1人とおらず疾走していく様は“ものの哀れ”を感じる。
かつての行合崎の情景
・・ぢ・つ・わ 『キハ22』という
釣り餌だったりして
「バスの車窓から最も見たかったのは・・」っていうか、「なぜにこのバスに乗る気になったか」というと、深浦手前の《行合崎》付近の路線地形をバス車窓から見たかったからだ。 そして、その情報を撮影に取り入れようと考えたからである。 また、列車より45分ほど早く深浦駅前に着くので、駅からその場所に徒歩で向かえばこの列車の撮影も可能だと踏んだからである。 これ程に目的が備わっていたなら、1040円は払う価値があるだろう・・と思うし。
バスは、定刻よりも5分ほど早く深浦駅前に着く。 早速、荷物を駅の待合室の仕切りに置いて、カメラバックのみを背負って1.5kmほど離れた先程の撮影地点へ向かう。 約25分程で目的地に到着。
空は、薄日が差し込んだり粉雪がパラついたり・・と、この場所では最高の叙情をかもし出す状況だ。
岩に打ち寄せる波も、高く荒れている。 冬の日本海をイメージするにはもってこい・・である。
さて、撮影結果であるが、残念ながら列車が通過した時には雲間からの陽の差込は途切れて波濤だけとなってしまったが、何とか意図するモノは撮れたと思う。 まぁ、明日もある事だし、これはこれでいいかな・・と。
撮影を済ませ、ゆっくりと駅へ戻る。 バス窓よりスーパーがあるのを確認していたので、駅に戻る途中で立ち寄る。 これで暖かい御飯弁当やおにぎりが食べれて、また今日のおかずと明日の朝の準備が叶う。
深浦駅に戻り、五能線最大の観光スポット・《十二湖》に立ち寄るべく、13:39発の《東能代ゆき》に乗り込む。 十二湖駅までの途中に、《ウェスパ椿山》なるテーマパークのような催し駅が新設されている事は全く知らなかったよ(早速、今日利用する事となるのだが・・)。 乗車30分程で、昔は臨時駅だったのが立派な駅舎が建てられて、線内有数の設備の優れた駅に生まれ変わった十二湖駅に着く。
撮影を済ませ、ゆっくりと駅へ戻る。 バス窓よりスーパーがあるのを確認していたので、駅に戻る途中で立ち寄る。 これで暖かい御飯弁当やおにぎりが食べれて、また今日のおかずと明日の朝の準備が叶う。
深浦駅に戻り、五能線最大の観光スポット・《十二湖》に立ち寄るべく、13:39発の《東能代ゆき》に乗り込む。 十二湖駅までの途中に、《ウェスパ椿山》なるテーマパークのような催し駅が新設されている事は全く知らなかったよ(早速、今日利用する事となるのだが・・)。 乗車30分程で、昔は臨時駅だったのが立派な駅舎が建てられて、線内有数の設備の優れた駅に生まれ変わった十二湖駅に着く。
かつての臨時駅が
線内随一の立派な駅に
※ ウィキペディア画像を拝借
駅舎を出てバス停へ行ってみる。 バス停にはマイクロバスが停まっていて、十二湖駅で降りた乗客2人ともこのバスに乗り込む。 このバスは《十二湖ゆき》のバスではなく、『アオーネ白神』というコテージ村の送迎バスであった。 そして、バスの時刻表を見てギョッとする。 冬季運休だって。
「アレェ?、確か昔(20年前)は冬も動いてたよな」と思いながら、観光案内所を覗いてみる。
閉まっていた。 だが、店の方が出てきてくれて、「冬は十二湖への道自体が通行止になっている」と教えてくれた。 でも、「歩いていけるので、荷物を預かってあげるから行って来なさいよ」との御好意があったので、それに甘えて歩いていく事にする。
道は車の侵入を阻むが如くゼブラのハードルが並べてあるが、手で移動できる簡易なものである。
このハードルを跨いで、雪が多少乗った程度の舗装道を歩いていく。 「昔は冬に歩いて行ったよな」と思い返しながら片道2.5km程ある道を伝っていくが、道の設備は全て・・といっていい程に最新設備に代えられている。 早歩きで来たので、約30分少々で《十二湖》入口のゲート前に着く。
ゲートは施錠されて車の進入は適わない。
これより車道は上り坂となり車の進入が阻まれている分、路面を覆う雪が深くなってくる。
これより車道は上り坂となり車の進入が阻まれている分、路面を覆う雪が深くなってくる。
歩行スピードが鈍り、最初の池である《八景ノ池》までの800mは20分近くかかる。 でも、見事に無人で荒涼とした風景だったよ。
全ての施設が閉鎖され
深い眠りについている
ような十二湖の情景
いくら冬季とはいえ『世界遺産』にも指定される程の観光地がこのような情景だと、さすがに違和感を持たずにはいられない。 雪で埋められた車道を引き続き登っていくと《二ッ目ノ池》、《王池》、《越口ノ池》と続くが、どれも荒涼然とした情景で滅入ってくる。
落口ノ池も冬眠していた
《越口ノ池》の畔に立つ樹林には野鳥の死骸がぶら下がり、限りなく厚い雪雲に覆われて薄暗くなっていく空も相俟って雰囲気はグロい。 「あら~、来たのマズったかなぁ」と思いながら、《青池》へ向けて歩いていく。
冬季も解放されていた
というより
そんな施設が無かった頃の落口ノ池
世界遺産に登録される前は
冬でも散策可能だった十二湖
やがて、使用ができないようにするべく、シャッターを閉められたビジターセンターとトイレが見えてくる。 この前の土手に階段状に掘られた踏跡があり、『湧壺ノ池↑』と記された道標があったので、その土手に上がってみる。 その土手上の道は踏跡はあるもののかなり雪深く、時間的に大きなロスとなった。 丘を一つ越えて、森の中の三叉路に出る。 三叉路の一方はゼブラロープで進入を止められて、《湧壺ノ池》・《青池》方向のみが進入可のようである。
その指示に従って、目指す《青池》方面へ進む。 雪は更に深くなり、ついに涸沢を渡る所で踏跡は完全に消失してしまった。 ここでロスった道を探す時間的余裕もないし、1度訪れた事のある所だから踏跡探しで森の中を彷徨う必要性もないだろう・・と判断して引き上げる。 引き上げる最中、ついに空が“泣き”だした。 激しい雹雪が降り注いできたのである。
その指示に従って、目指す《青池》方面へ進む。 雪は更に深くなり、ついに涸沢を渡る所で踏跡は完全に消失してしまった。 ここでロスった道を探す時間的余裕もないし、1度訪れた事のある所だから踏跡探しで森の中を彷徨う必要性もないだろう・・と判断して引き上げる。 引き上げる最中、ついに空が“泣き”だした。 激しい雹雪が降り注いできたのである。
掲載写真不足の折
オンシーズンの青池を
載せちゃいました
空はドス黒い雲で覆われて暗くなり、もはや《青池》どころではなくなっていた。 こうなると、この森の中にいる事が危険となってくるのだ。 「この森を抜け出して即刻帰路に着かねばならんな」と判断して、深い雪中をかくようにして車道まで戻る。 ビジターセンター前に戻ったのは16時前。 もう、2時間近くも経過してたのである。
列車の発車時間が17:47だから、それまでに十二湖の駅に戻らねばならない。 となると、「もうこの辺りが限界だな」との答えが出る。 激しい雹雪が降りしきる中、頼りない折りたたみ傘を差して早足で戻っていく。 帰りは下りとなるので、歩速は稼げそうだ。 もう、脇目もふらずに“競歩”に徹して、約4.5kmを1時間で歩ききる。 こうして、荷物を預かってもらった観光案内所へ戻ったのは17時1分前だった。
観光案内所のおかみさんは降り出した強い雹雪を心配して下さったようで、「寒かったろ~」といってみかんとハタハタの焼き魚を振舞ってくれた。 ハタハタの味は素朴で、寒さに当てられた身体には染入る旨さだった。 「いいなぁ、こういうのが旅の醍醐味なんだな」って、つくづく思う。
ハタハタ
美味かったよ
※ グーグル画像より拝借
観光案内所のおかみさんの御好意にお礼をして、17:47発の列車に乗る。 でも、《十二湖》の往復で競歩まがいの事をしたので汗かいちまった。 乗り込んだ車内では、「風呂に入りたいが、深浦は銭湯なんてないだろうな」などと思いをめぐらす。 その時車掌さんが通りかかったので、《ウェスパ椿山》の事を思い出して「この施設には風呂がありませんか?」と訪ねてみる。 答えは「ありますよ」との事なので、風呂に入るべく下車する事にした。
《ウェスパ椿山》で下車したが、天気は強風も合わさって荒れ模様。 管理棟に行くだけで、折りたたみ傘が破砕してしまったよ。 必死の思いでたどり着いた管理棟で「お風呂棟は施設の一番外れにあります」と聞かされ、再び破砕した折りたたみ傘を戻して、強風雪の中を歩いていく。 建物は洋風の城郭をイメージしたものだが、イメージが全く湧かぬ洋風の城を見せられた所で、どれが何を意味するのか訳が分らんし。 迷って、レストラン棟に入った位である。
これの夜で暴風雪な状況を
想像してみて下さい
それが行き倒れになりかけた
筆者(タワケ)の遭遇した状況です
※ ウェスパ椿山のウェブサイトより
・・そうこうして、ようやく『お風呂棟』に辿り着く。 風呂に入りひと息着くが、風呂に入るべくこの駅で下車した事で予定が狂ってしまっているのである。 それは、十二湖駅17:47発の列車で深浦までゆかねば、宿泊予定地・広戸までの列車がない・・という事である。 鯵ヶ沢~深浦~岩館は上下5本づつしか列車がない上に、深浦駅で運行系統が分断されている為である。 従って、《ウェスパ椿山》で《深浦ゆき》の最終列車(19:44発)に乗ったとしても、深浦で足止めを食らうだけなのである。
予定が狂った事に対して、この対処法を考えねばならない・・って事になるのだ。 深浦では有人駅なのでボツ。 深浦までの無人駅は駅寝は可能だけれども、明日の予定である五能線列車の撮影を考えるとボツ(深浦方面の始発が7:30以降と遅すぎる)。 ・・となると、深浦から歩くか、深浦からタクシーを呼ぶか、この《ウェスパ椿山》からタクシーを呼ぶか・・の選択となる。
強風雪が吹き荒れている今の状況では、4kmもある深浦~広戸を歩くのはチト無謀だ。
深浦駅からタクシーを呼ぶ方法が理想的なのであるが、確実に呼べるという保証はない。
タクシーを呼べねば、深浦駅は夜間閉鎖となるだろうから自滅するのである。
消去法でこれらの選択を消していくと、金はかかっても「この場所から広戸までタクシー」という選択肢が最も確実となるのである。 でも、旅立ち時に抱いた気持ちとは裏腹に金を使いまくっているネェ・・、困ったもんだ。 『お風呂棟』でタクシーを呼んでもらって、広戸までゆく。 「広戸で駅寝する」というと、タクシーの運ちゃん曰く「寒いよ~ 駅で泊らんでもホテルに泊れば6~7000円で済むよ」との事。
まぁ、普通の旅行者ならそれも選択肢に入るだろうが、ワテは駅寝という行為を目論んで重い荷物を背負う“旅人”なのである。 それにホテルは早朝の行動が制限される(朝5時台の始発に対応できないし)ので、『旅行者』の使うものであって“旅人”の使うものではないのである。 まぁ、こんな偏固な考えの持ち主なのですよ・・、ワテって人間は。
タクシーは7~80km/hで飛ばし、20分程で今夜の宿・広戸駅に着く(タクシー代 4000円ナリ)。
何を隠そう、広戸駅は駅寝に最も適した設備の駅なのである。 それは1日上下5本づつ・・と列車が少なく、駅待合室はホームから離れているので待合室に立ち寄る人は皆無に等しく、トイレが待合室の中でしかもメラニン板で仕切られているので靴がなくてもいいのである。
タクシーは7~80km/hで飛ばし、20分程で今夜の宿・広戸駅に着く(タクシー代 4000円ナリ)。
何を隠そう、広戸駅は駅寝に最も適した設備の駅なのである。 それは1日上下5本づつ・・と列車が少なく、駅待合室はホームから離れているので待合室に立ち寄る人は皆無に等しく、トイレが待合室の中でしかもメラニン板で仕切られているので靴がなくてもいいのである。
広戸駅の待合室内
理想的な駅寝環境の駅だね
※ グーグル画像より拝借
「あぁ・・、何と理想的な駅なのだろう」。 唯一の“玉にキズ”は「国道の側にあるので車の走行音が気になる」って事位だが、就寝時間帯に車がバンバン通る程の交通量がある訳もなし・・である。
早速、テントを張って、メシ食って寝る。 昨日の急行【はまなす】号での寝不足や雹雪の中を歩いた事の疲れが効いて、21時頃には寝息を立てていたよ。 ちなみに、この日のテント内温度は7.2℃。
早速、テントを張って、メシ食って寝る。 昨日の急行【はまなす】号での寝不足や雹雪の中を歩いた事の疲れが効いて、21時頃には寝息を立てていたよ。 ちなみに、この日のテント内温度は7.2℃。
ウチの家より暖かいや。
ウチの家より暖かい環境に爆睡したようで、5時にセットした目覚ましが鳴るまで目が覚める事はなかった。 朝起きると、昨日の雹雪は雨に変わっていた。 そして、雨は強くはないものの、それなりに降っていた。 この雨では、広戸より2.5km離れた昨日の撮影地点まではとても行けそうにない。
ウチの家より暖かい環境に爆睡したようで、5時にセットした目覚ましが鳴るまで目が覚める事はなかった。 朝起きると、昨日の雹雪は雨に変わっていた。 そして、雨は強くはないものの、それなりに降っていた。 この雨では、広戸より2.5km離れた昨日の撮影地点まではとても行けそうにない。
行った所で、濡れネズミで何時間も突っ立ってる訳にもいかないし。
・・という訳で、朝の2本は見送る事にする。 その代わり、6:25発の快速【深浦】に乗って驫木まで行き、折り返しの列車を驫木の駅をバックに撮ろう・・と計画変更。 これで朝の2時間は雨に濡れずに済むし、驫木駅を入れてのスナップも撮れる。 6:25発の列車に乗り、今日が初日の『セ・セ・セ・セイシュン18切符』に印字を受ける。
車掌氏は印字スタンプを押しながら、「驫木まで」と申告した私に「驫木は何もない所なんだけど人気があるね・・ 今日も1人が駅で泊っているよ」と教えてくれた。 2つ先の驫木に着くと、広戸の3~4倍はあるという広い待合室の端にマットとシュラフを敷いて泊っていた方が朝メシを作っていた。
・・という訳で、朝の2本は見送る事にする。 その代わり、6:25発の快速【深浦】に乗って驫木まで行き、折り返しの列車を驫木の駅をバックに撮ろう・・と計画変更。 これで朝の2時間は雨に濡れずに済むし、驫木駅を入れてのスナップも撮れる。 6:25発の列車に乗り、今日が初日の『セ・セ・セ・セイシュン18切符』に印字を受ける。
車掌氏は印字スタンプを押しながら、「驫木まで」と申告した私に「驫木は何もない所なんだけど人気があるね・・ 今日も1人が駅で泊っているよ」と教えてくれた。 2つ先の驫木に着くと、広戸の3~4倍はあるという広い待合室の端にマットとシュラフを敷いて泊っていた方が朝メシを作っていた。
話をすると、本業(趣味)は“山ヤ”さんとの事。 今日は黄金崎の《不老不死温泉》で温泉めぐりをする予定との事。
駅舎と列車を入れた写真だけど
欲張りすぎて自滅しました
鯵ヶ沢から来る下りの1番列車がやってくる7:19までの40分程、山の話に花を咲かせる。
列車の到着時刻が近づいてきた。 駅舎と駅名標、そして横に広がる海を取り入れつつ、やってくる列車をカメラに収める。 驫木駅は何もないのだけれと、哀愁ある味な雰囲気をかもし出している。
もう少し日程に余裕があれば、是非にも撮影地点の一つとしてめぐりたい所である。
朝7時前だというのに
こんなに薄暗いとは
おかげで“最涯て”感はでたけどね
おかげで“最涯て”感はでたけどね
この列車に乗り、深浦まで戻る。 深浦で降りて、手近な所で深浦駅で交換する上り列車を撮影しよう。 この列車は15分ほどしか余裕がないので、海と線路が入る地点を適当に選んで撮影する。
この列車が終わると9:47頃の上り列車まで何もないので、駅に戻って待合室のストーブで暖を取る。
そうこうしていると、出撃時刻と定めた9:10がやってくる。
昨日も歩いてるので、あの撮影地点までの所要時間は把握している。 プラス10分余裕を見ているので、ゆっくりいっても間に合うだろう。 歩いていくと、いきなり折りたたみ傘が破砕しやがった。
この列車が終わると9:47頃の上り列車まで何もないので、駅に戻って待合室のストーブで暖を取る。
そうこうしていると、出撃時刻と定めた9:10がやってくる。
昨日も歩いてるので、あの撮影地点までの所要時間は把握している。 プラス10分余裕を見ているので、ゆっくりいっても間に合うだろう。 歩いていくと、いきなり折りたたみ傘が破砕しやがった。
それも、修復が不可能な程に。 海沿いを歩くので、風がすごぶる強く仕方がないのだが、これから全ての撮影を終えて駅に戻る正午過ぎまで傘がないのはチト痛い。
1枚目は欲張り過ぎて
タイミングが遅れた
予想通り25分位で撮影地点に着く。 空は雨模様で光の差し込みが期待できないので、うねる波濤を強調できるアングルを考えてみる。 でも1本目の9:47の上り列車は欲張りすぎて今イチのデキのようである。
次は11時頃のリゾート列車だ。 こういうイベント系の車輌は写欲は湧かないのだが、チャンスが少ない分は収めておいた方がいいだろう。 でもその前に、この雨模様の中でどこか雨宿りできる所を探さねばならないだろう。
コレ・・ 【青池号】らしいです
でもコレ見て『青池』の
イメージは湧かないなぁ
それは、昨日に鯵ヶ沢からバスに乗った事で解消となった。 昨日のバスはこの高校の校門の中に入り込み、学舎の前で転車して戻っていったのである。 その時に見かけたのであるが、自転車置場にネットがおいてあってそこで雨宿りができそうなのである。 つまり、この自転車置場がバス停なのだ。
雨を凌げる“陣地”を確保し、余裕をもってリゾート列車の撮影に向かう。 やがて、大粒の霙が激しく降り出した。 霙の中、被写体もリキの入らないリゾート列車なので適当に切り上げる。 もし“陣地”が確保されてなかったらエライ目に遭ってたよ。
雨を凌げる“陣地”を確保し、余裕をもってリゾート列車の撮影に向かう。 やがて、大粒の霙が激しく降り出した。 霙の中、被写体もリキの入らないリゾート列車なので適当に切り上げる。 もし“陣地”が確保されてなかったらエライ目に遭ってたよ。
霙はすぐさま道路を粒々で覆い、あっという間にザクザクの雪道となる。 雹は1時間ほどで止み、今度は日差しっぽいものが出てきたのである。 11:54頃の最後の撮影列車の時に光が差し込む事を願いながら、陣地で出撃の時を待つ。 11:54の最後の便は下り列車でコチラに向かってくるので、日が差し込んで波濤を白く浮き立たせれば絶好のシーンとなろう。 さて結果は、言葉を記すより現物を見て頂く事にしようか。
最後で少し狙い通りに
波も一部立っているし
※ この続き及びこの旅の全編は、
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