風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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日本の滝を訪ねて 第21回  三段峡の滝めぐり

日本の滝を訪ねて 第21回  三段峡の滝めぐり 〔広島県〕
 

幽谷に明るい瀬音を
響かせる三段滝
 
 《メインサイトより抜粋》
太田川の支流・柴木川が創り出した中国地方最大の渓谷である。 柴木川の源流地帯を深淵・滝・断崖などの奇勝・景勝が16kmに渡って続く。 この中で《三ッ滝》・《竜門》・《三段滝》・《猿飛二段滝》・《黒淵》は景観が特に素晴らしく、三段峡の“五大壮観”と呼ばれている。

滝それぞれに関してであるが、新緑と紅葉が映える《三段滝》、浸食によって滝が30mも後退して天然記念物指定を受けている《猿飛二段滝》など、個性豊かなものが多い。
また、《猿飛二段滝》より先は『奥三段峡』と呼ばれ、踏跡稀な秘境である。

   行程表             
駐車場・トイレ・山小屋情報
広島バスセンターよりバス(2:00)→三段峡駅よりタクシー利用
(0:35)→樽床ダム堰堤(0:20)→三ッ滝(0:40)→餅ノ木(0:30)→三段滝 
(0:30)→三段荘キャンプ場・猿飛二段滝まで往復所要約1時間
(1:20)→黒淵(0:45)→JR三段滝駅より鉄道(2:30)→JR広島駅
 

三段峡探勝路縦走図

今回訪ねる三段峡は《聖湖》が渓谷遊歩道の最奥地点となるので、この場所から渓谷を探勝しようと思う。 
だが、県境近くの山奥にある《聖湖》までのアプローチ手段に大いに手間取るだろう。 なぜなら、山奥のダム湖までの交通機関は当然として存在せず、またJR可部線も廃線となって、この渓谷の探勝は極めて不便となった為だ。 今はこの行程表通りに探勝するのは著しく不利で、事実上は避けた方がいいかもしれない。
 

幽谷の趣き深い
三ッ滝と竜門

それでは、《樽床ダム》までのアプローチの苦労は無視するとして、三段峡の渓谷縦走を始めよう。 《樽床ダム》堰堤で“安芸の水瓶”《聖湖》を望んだなら、《民族博物館》の脇にある渓谷探勝路を下っていこう。
 
ジグザグの下り道を伝っていくと、最初の滝が見えてくる。 『三段峡』・“五大壮観”の一つ《三ッ滝》だ。 大きな釜を持ち、三段の滝が交互にたすき掛けで落下する情緒ある眺めを魅せる滝だ。 新緑のライトグリーン、紅葉の燃える紅、どちらも美しい情景を魅せてくれそうである。 《三ッ滝》を過ぎると、《貴船滝》・《竜門》の深い断崖・白糸のような繊細な流れを落とす《繰糸滝》・・と景勝を伝っていく。 


水量豊かな出合滝
 
やがて、水量豊かな《出合滝》を見て、《餅ノ木林道》と合流する。
ここには最奥の集落が2~3軒あり、トイレ休憩も可能だ(公衆便所あり)。
林道を少し歩いて、木々が転がる探勝路に再び入っていく。 

ここから『三段峡』までは例年の台風のせいか道はかなり荒れており、倒木や土砂崩れの上をトラバースするなど少し緊張させられる。 土砂崩れの赤岩からすだれ状に落とす《玉簾滝》や《丸淵》を越えると、勢いよく飛び散る三段の飛沫が目に入ってくるだろう。
 

三段峡の“代名詞”・三段滝 
 
“五大壮観”・《三段滝》である。《三段滝》の飛沫を真横に眺めながら、テラス状に切られた探勝路を下っていく。 これがまた演出効果満点で、《三段滝》をより壮観たる眺めに仕立ててくれる。 このテラスを下って《燕岩》の上に立ち、真正面から勇壮な《三段滝》を望むのもいいだろう。 

ここから、《猿飛二段滝》への分岐となる《三段荘キャンプ場》まで約30分である。 
この《三段荘》前には大きな駐車場があり、キャンプ場もあるので『三段峡』探勝の基点となる所である。実際にはここまでタクシーを飛ばして、《三段滝》をめぐって駅へ下っていくのが一般的のようである。 

さて、ここからは、“五大壮観”の一つ・《猿飛二段滝》に立ち寄ってみよう。
《猿飛二段滝》を擁する《横川渓谷》は、奥に入っていく程に幽谷の雰囲気を帯びてくる。 
途中の《五段櫃》では、大きく岩壁が崩れて岩がゴロゴロと転がる“大崩レの状態を成していた。 やがて、《猿飛二段滝》の瀑音が山峡にこだましてくるだろう。
 

深い淵と嶮しい崖に
囲まれた猿飛二段滝
これより奥は踏跡まれな秘境だ
 
《猿飛二段滝》を見る辺りから道が徐々に不明瞭となってきて、《猿飛二段滝》より上流へ行くには相当のルート開拓力が必要となる。 今回はそれ程高い行動力を求めるタイプの探勝計画を組んでいないので、この辺りで引き返すことにしよう。 《猿飛二段滝》の深い淵と端正な二段の瀑布を望んだなら、《三段荘》に戻る。 

《三段荘》から下流は行楽客も随分増えてきて、行き交う人との交差待ちも生じてくる。 
下流地帯は、滝よりも様々な大飯や淵が主な景勝ポイントとなる。 《大淵》や赤い岩をなめるように落ちる《雄滝》・《雌滝》など変化のある眺めを見ながら伝っていくと、下流地帯最大の景勝地・《黒淵》に出る。
 

“五大壮観” 黒淵の瀬
 
この《黒淵》は“五大壮観”の一つで、両岸の崖岩が迫力をもって迫り、その影が水面に黒く落としている。 この辺りは渡し舟があり、船頭の漕ぐ浮舟でこの《黒淵》を望むのも一興である。

《黒淵》を過ぎると景観は徐々におとなしくなってきて、さしも長い『三段峡』渓谷も終わりが近づいてくる。 《夫婦滝》や《姉妹滝》・《長淵》などを経ると、《三段峡ホテル》の白い大きな建物が見えてくる。 ここからJR三段峡駅までは、ほんの一投足である。

《樽床ダム》より十数km、5時間以上歩き抜いて大なり小なり疲れている事だろう。
また、JR可部線の非電化区間が廃止となって、バスの時間も不明瞭で広島へ抜けるのは難しいかもしれない。 今日は、大人しくこの辺りで宿を取るのが妥当かもしれない。

  ※ 詳細はメインサイトより『三段峡』を御覧下さい。


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No title * by yamanbou
こんばんは
三段峡はまだ行ったことないんです、はずかしながら・・・
私、広島県人なんですけど・・・

No title * by 風来梨
yamanbouさん、こんばんは。

JRが廃止になって、より一層遠くなりましたね。
もう、この行程通りには、車を回送してくれる人でもいなければ無理っぽいです。 広島と島根の県境付近は、未知の滝が多いですね。
また次の機会に匹見峡や寂地峡などを取り上げる事にします。

コメント






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No title

こんばんは
三段峡はまだ行ったことないんです、はずかしながら・・・
私、広島県人なんですけど・・・
2011-05-05 * yamanbou [ 編集 ]

No title

yamanbouさん、こんばんは。

JRが廃止になって、より一層遠くなりましたね。
もう、この行程通りには、車を回送してくれる人でもいなければ無理っぽいです。 広島と島根の県境付近は、未知の滝が多いですね。
また次の機会に匹見峡や寂地峡などを取り上げる事にします。
2011-05-05 * 風来梨 [ 編集 ]