風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第267回  常清滝

『日本百景』 秋  第267回  常清滝  〔広島県〕


落差126mを下から
煽るように眺めてみた

   常清滝  じょうせいたき 落差 3段126m 広島県・三次市(旧 作木村)

    行程表
JR三次駅より鉄道使用(0:45)→JR作木口駅より約2km・徒歩40分で常清滝

今回は、中国地方随一の落差を誇る《常清滝》を訪ねてみよう。 JR三江線の広島県側の起点・三次駅から、以前の1日6本から減らされて1日5本しかない列車に乗り込む。 行程表では簡単に書いたが、実際には昼間に運行される列車は三次9:57発の列車しかないので、この列車の利用か、恐らく大半の人がレンタカーやマイカーなどの車利用となるだろう。

広島県内では、“可愛 えの 川”との別称を持つ《江ノ川》の雄大な流れを左車窓に見て列車は進む。
雄大な《江ノ川》の流れを見ていると、45分などあっという間に過ぎ去る。 


作木口駅
駅舎はおろか待合室すらないのに
常清滝への『名所案内』は掲げてある

駅舎もない、待合室もない・・片面ホームの無人駅・《作木口》より、立派なトラスで補強された橋で《江ノ川》を渡って県境を越える。 駅は島根県側にあり、集落のほとんどは《江ノ川》対岸の広島県側にある。 従って、駅名も“口”がついているのである。

・・今日の行程はゆとりがある。 それは列車でこの滝を訪ねるなら、帰りは15時半の列車以外に戻る術がないからだ。 このようによほどの鉄道好きでない限り、この滝への訪問に鉄道利用は選択肢として上がってこないのである。


川の駅・常清
以前の何もない片田舎から
観光地として様変わりしていた

でも、以前とは違って、《川の駅・常清》なる川鮎を使った料理や土産物を売るドライブインができて、滝めぐりに加えて周辺散策も可能となっている。 また、鉄道好きなら、9:57三次発の列車限定で戻りは5時間後・・というこんな悪条件でも、帰りに雄大な《江ノ川》の流れを前景に風情ある写真を撮る事ができるのである。


折り返しで乗って帰る
列車の撮影は可能だ
こんな悪条件でも
『撮り鉄』への”情熱”があれば
何とかなるのです・・ ハイ

さて、作木口の駅に着いたなら、時間はたっぷりある事だし、江ノ川の雄大な流れを観ながらゆっくりと歩いて《常清滝》まで行ってみよう。 先程に紹介した《川の駅・常清》のある交差点で川から離れてて坂を登っていくと、村役場(現在は三次市役所の作木支所)のある《天楽》集落を越えて《常清滝》の案内表示のある更なる坂道が分岐している。

これを500mほど行くと公園状に整備された大きな駐車場があり、駐車場の上に《常清滝》を御神体とする《天楽神社》がある。 この鳥居をくぐり10分程沢に沿って歩いていくと、冷涼極めたる玉簾れの滝が天から飛沫を散りばめている。 その落差126m・・。 中国地方随一の落差、いや日本でも屈指の大瀑布である。 それでは、しっとりとした秋の滝模様をごろうじろ。


まずは滝の全景をば・・


落差の割に迫力はないので
この滝の良さである
”しっとり感”を強調してみる


黄色く色着いた
秋模様を楽しんで


少し上はより『秋』が進んで
紅く色着くモノもあった


少し引いてみると
紅・黄・緑がカラフルに


逆により迫ってみると
紅葉の隙間から覗く
落水の絹糸が光り


黄檗が強い中で
紅く色着いた紅葉を強調してみた

この滝を眺めていると、その清涼感と美しい玉簾れが創造するパラレルワールドに引き込まれる。 
恍惚感に襲われ、呆然自失となるのだ。 少なくとも、初めてこの滝を眺めた時の私は、こんな感じが体を駆けめぐったのである。


最後は下から煽って
滝めぐりを締めよう

しばらく、この恍惚感に浸った後、《作木口》駅に戻ろう。 《常清滝》で滝の撮影を楽しんだなら、江のノ川の畔の駅筋に戻るのは昼飯にちょうどいい頃になっている事だろう。 先程に紹介した《川の駅・常清》で鮎料理を楽しむのもいいし、江ノ川に沿って駅筋を歩いて三江線『撮り鉄』の撮影地を探してロケハンをするのもいいだろう。

    ※ 元ネタは、メインサイトの『JR作木口より常清滝へ』です。
       宜しければ、ひと昔前の滝と三江線もどうぞ・・。


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