風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第257回  襟裳岬

『日本百景』 晩夏  第257回  襟裳岬 〔北海道〕


襟裳を照らし続ける大きな光の眼
襟裳岬灯台

   襟裳岬  えりもみさき  (日高山脈襟裳国定公園)
襟裳岬は、日高山脈の最端部が太平洋に向かって突き出した岬である。
海上にまで岩礁群も伸びている。 北海道の形を大きく表徴する自然地形の一つである。

日高山脈の南端部に位置するものであり、沖合い7 kmまで岩礁が連なる。
岬の周囲は高さ60 mに及ぶ断崖となっており、三段に及ぶ海岸段丘が発達している。
眺望が開けており、日高山脈襟裳国定公園の中核を成す観光地となっている。


岩礁が沖へ連なる情景は
地ノ涯テに辿り着いた感慨を呼び起こす

この岬の沖合は、寒流の千島海流と暖流の黒潮がぶつかって気流が乱れて渦巻くなど低気圧が発達する要因となっており、年間を通じて強い風が吹き抜ける『風の岬』で、風速10m以上の強風が観測される日が年間で300日近くに及ぶ。 また、この潮流の作用により濃霧が発生して視界不良になる日が多い為、光達22海里の強力な灯の他に、霧笛も備えられている。




MapFan.netより拝借

   アプローチ
JR日高本線の終点・様似駅より約37km・バスで約1時間。
広尾町より約43km・旧広尾線広尾駅跡バスターミナルよりバスで約1時間。

襟裳岬は遠い。 札幌から約240km、帯広からは約130km、苫小牧からは約180km・・。
鉄道で岬を周回してつなぐ夢は潰え、今は十勝側の広尾線は路線廃止、胆振側の日高本線も災害被害を発端とした長期運休で復旧の動きや気配はまるでなし・・と棄てられている。


在りし日の広尾駅・駅名標
帯広から襟裳岬をめぐって苫小牧に抜ける
壮大な鉄道路線建設の夢があった

そう・・、車で行くとしても半日がかり、鉄道・バスといった公共交通を使うならば、幾度もの乗り継ぎで足止めを喰らい、そしていつ着くかの確証もないほどの時間を要するのである。 即ち、この岬に行くのに、公共交通機関は、アクセス方法として認知されてないのである。 マイカーやレンタカー以外のアクセス手段を唯一挙げるとしたら、観光ツアーによる観光バスって事だろう。 でも、こういう『ツアー』は旅行であって、”旅”ではないのだ。

そしてワテ的には、襟裳岬などの”最果て”はやはり”旅”として訪れたいのである。 そして、訪れる経路も札幌や千歳空港から苫小牧を経て・・ではなく、広尾駅跡のバスターミナルから出発したいのである。
それは、かつて鉄道に夢を馳せたワテとしては、岬を鉄道でつなぐ夢の潰えた旧広尾駅跡を出発地点として襟裳岬へ向かいたいからである。


広尾バスターミナル
廃駅後の駅舎がそのまま使われていた

・・とは言っても、やはりバスでめぐるのは現実的ではなく、実際に襟裳岬に訪れたのは放浪旅をしていた若き日で、日高の盟主・カムイエクウチカウシ山で『オチャメ』った後にマイカーで訪れたのである。
なお、カムエクでの『オチャメ』は、新たな企画『よも”ヤマ”話』にて書き記そうかと。
でも、この企画・・、物臭さ極まる筆者が去年アップするハズの『名峰次選・ファイナル』をズルズルと引き延ばしてるせいで、1年間延びしてるんだよねぇ~。

冒頭での記述の通り、広尾駅の駅舎をそのまま利用した広尾バスターミナルが出発地点だ。
かつてはキハ22が『静態保存』の名の下に『放置プレー』で朽ちるに任せたまま捨てられていたが、さすがに目を覆うばかりに朽ち果てた為に撤去されたようだ。

ここから、国道336号線を伝ってえりも岬へ向かう。 この国道336号の広尾からえりもへ向かう海岸道路は、別名『黄金道路』と呼ばれている。


黄金で敷き詰める位に金がかかったという
国道336号線・黄金道路
※ ウィキペディア画像を拝借

これは道路風景が黄金のように煌びやかな事から着いた名ではなく、道路建設費が黄金を敷きつめる位にかかった事から、『金が莫大にかかった道路』=『黄金道路』と揶揄的に呼ばれる事となったのである。


多くの金と時を費やして
快適な道路となった『黄金道路』

そして、この道が太平洋の荒波が打ちつける過酷な環境を通る為に、トンネルや防護壁の整備が日夜年中続けられている。 気象が荒れると波を被ったり崖が崩れたりして通行止となり、その復旧にまた『黄金』を費やす程の費用がかかるなど、『黄金道路』の称号は永遠にそのままかもしれない。


黄金を敷きつめる程の金を費やして
城の楼閣のような覆道が造られた
※ ウィキペディア画像を拝借

そんな道ゆえに落石除けの覆道やトンネルが連なり、道路風景は今イチである。
唯一の見どころとしては、道の側壁となっている崖から直接飛沫を落とす《フンベの滝》位であろうか。


フンベの滝
日高山脈からの水が直接太平洋に落ちる

やがて国道を離れて、岬へ向かう道道34号・襟裳公園線に入る。 この道に入ると海岸段丘上の草原が広がる開放的な雰囲気となり、ハマナスが咲き乱れる別天地となる。 岬が近づくにつれて、広潤な気分が盛り上がってくる。 そして、『風の館』のアミューズメントが建つ岬の駐車場に着く。

個人的希望であるが、岬に着くのは夕方の日の暮れる前後が最も情感が高まっていい。
観光客の大方が帰路に着き、誰もいない夕暮れ・・という寂しさが漂う情景が、最も襟裳岬らしい情景と思うのである。 それでは、最も情感高まる夕暮れ時の襟裳岬をごろうじろ。


遙か彼方から波が押し寄せて・・


海の難所は海鳥達の楽園だ


海際に咲く花がちぎれんばかりに吹く強風が
岩礁に波の花を呼び起こし・・


海の難所を見護ってきたモノ


「襟裳の春は、何も無い春です・・」
心に染入る詩歌だ


襟裳の短い夏の1日が
暮れようとしている

     ※ 広尾線についてはコチラをどうぞ。














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