2016-02-07 (Sun)✎
路線の思い出 第134回 宗谷本線・雄信内駅 〔北海道〕
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’15) 運行本数
旭川~稚内 259.4km 746 / 489 音威子府~幌延
特急 3往復
普通 3往復
雄信内駅(おのっぷないえき)は、北海道天塩郡幌延町雄興にあるJR北海道・宗谷本線の駅である。
2面2線を有する相対式ホームを持ち、列車交換が可能の駅である。 駅母屋側が下り線、対抗ホーム側を上り線が使用している。 対抗ホームへの行来は、旭川側にある構内踏切を使用している。
貨車駅舎の転用などで取り壊される木造駅舎が多い中、開業時よりの木造駅舎が存在する駅である。
周辺の集落が天塩川対岸に移転するなど、高度過疎集落地帯にある無人駅で利用客は限りなく少ないと思われるが、冬季は除雪担当職員の常駐詰所として駅務室が利用されている。 だが、’16年のダイヤ改正を機に保線職員の削減・集約の合理化がJR北海道より発せられ、保線要員の詰所としての駅舎存在意義を失いつつある。
駅利用客は’92年で16人との事だが、現在の周辺集落の過疎進行状況から、現在の駅利用客は限りなくゼロに近い事が推定できる。 また、最近JR北海道より発表された輸送実績が500人/kmを下回り、宗谷本線の名寄以北の経営放棄も取り沙汰されるなど、路線自体の見通しは限りなく悲観的である。
冬季の除雪担当の詰所として活用される駅舎は
古くとも人の手が入ってしっかりとしている
この駅に立ち寄ったのは、前々から「残り少なくなった開業時の木造駅舎がある」という事を知っていて・・である。 だが、撮影地として立ち寄る思考はなく、車(レンタカー)で乗り着けての駅訪問という駅降り鉄のタブーを破る禁じ手を堂々と使っての駅訪問である。
なお、このタワケの駅訪問のカウントルールであるが、「ホームに足の爪先が触れた時点で1カウント。 もちろん、時間帯に制限は無く、車で訪れてもOK!」という真剣に取り組んでいる駅降り鉄の神経を逆撫でするようなもので、このカウントルールを適用しての下車体験駅数は全体(現在JRで988駅←いい歳して数えるなよ)の約1/4を占めるのである。
中でも、後ろから蹴り倒したくなるようなこのタワケ独自の特別カウントルール「足の爪先チョン着けによる駅訪問認定」は、100駅に迫る勢いがあったりして・・。 このタワケは登山にせよ、撮り鉄にせよ、トコトンまでナメきっているのである。
要するに、そのカテゴリーでの『仕来たり』を完全に無視しているのである。 まぁ、撮り鉄するのに『3ナイ運動』を展開するなど、限りなく後ろ向き志向なのがこのタワケなのである。
ちなみに、この『3ナイ運動』とは・・
・「行き当たりバッタリの出たとこ勝負の性質上、事前の下調べやロケハンをしない」
・「三脚は重いし据え付けが面倒なので持っていかない」
・「時刻表はダイヤ改正があっても然程変わらないので古い改正前ので十分だし、重く嵩張るので
持っていかない」
という、本気で撮影に取り組む撮り鉄さんが聞いたら張り倒したくなる運動である。
・・などと、冒頭から下らないワテの駅訪問に対する概念を述べたが、この駅も前述のルールを駆使して「目前に迫った『1000駅下車』にアプローチする」という、下らない動機によりレンタカーを差し向けたのである。 でも、こんなに『いい加減』な取り組みからも解るように、この『1000駅下車』という目的自体はワテにとって「二の次、三の次」の事なのであるが。
その目論見で「駅に着いたら足の爪先をホームに着けて1カウントアップ」、「カウントアップを達成したなら、即効引き払って今日の寝床(車寝する場所)探し」と、この後の多忙!?な行動予定を満載にしてである。
当初の目的はこの雪のホームに
足の爪先をチョン着けするだけだったのだが
・・が、駅に着いた途端、その情景に絆されてしまったのである。 要するに、シブい木造駅舎を目にして、撮り鉄の写欲がムクムクと湧き上がったのである。 駅への到着時刻は15時半過ぎ。
列車は16時台に上り1本、17時半頃に下り1本が発着するこの駅の『ゴールデンタイム』を間近に控える「いい時間帯」に駅に着いた事もあり、そんなに待機しなくても撮り鉄の欲望を満たせそうである。
でも、この雄信内駅の列車の発着本数は、上下5本づつしかないのだが。
・・で、16時台の列車であるが、ギリギリ日没前で三脚立てるか手持ちで撮るかを迷って、ついにやってしまったよ。 『三脚立てたのに手ブレ』という、筆者ならではのクオリティ炸裂を・・。
ヤっちゃったよ
金字塔的な有り得ないシクじりを
山で例えると過去に何本も
おっ立てている『遭難フラグ』モノだな
これによって、この駅での列車の現物写真を撮る事が適わなくなったのである。 つまり日没となって、夜間のバルブ撮影をするより手がなくなった訳である。 ちなみに、『3ナイ運動』に反して三脚を持ってきたのは、車に積んでおける事と、先に控える石勝線の夜間撮影で使う為である。
・・という訳で17時半の下りは、結構『勝負撮り』となってきたのである。 なぜなら、コレもシクじると当初にこの駅を訪れた目論見通り、『足の爪先のチョン着けによる駅訪問数1駅カウントアップ』だけに終わってしまうからである。 当初の目的を達成したのだからこれでもいいのだが、撮り鉄の欲望に火が着いたなら、やはりナンチャッテの『○鉄』と言えども『一番星』をフイルムに納めたいと思うのである。
『勝負撮り』という事で
練習も兼ねて撮影列車待ちの間に1ショット
でも、バルブにおける絞りって、よく判らんのだよね~。 そう、「どの位の絞り値がいいのか?」、「光が入り過ぎて白く飛んでしまわないか?」、「逆に何も写ってなくて光の点が星のように」って事もありえるし。 でも、何故か、今までは上手い事いってるんだよね~。 夜間のバルブでの『一番星』も結構あるし。 まぁ、『一番星』ってのは、ワテの基準なのであるが。 それでは、その『勝負撮り』をごろうじろ。
『一番星』とはいかないまでも
『二番星』くらいの出来にはなったね
でも、駅に立つ樹は練習の方が良かったりして
この『勝負撮り』カットを撮って、明日の利尻富士バックのリベンジを果たす為、利尻富士背景の撮影場所・豊富へ向かう。 ぢ・つ・わ・・、今回も利尻富士のリベンジはならなかったりして。
だって、利尻富士が隠れて出ないんだもん。 最近、昼撮りでは『一番星』がなかなか撮れなかったりするワテでした。
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No title * by 風来梨
宮越とまとさん、こんにちは。
今の駅舎にはない温かさを感じさせる、古き良き時代を思わせる駅舎の一つですね。 でも、駅舎の老朽化と共に貨車駅などに代えられて残り少なくなってきています。
列車の光と樹の写真、樹の写り具合は練習の方がいいかな~と。
でも駅舎の雰囲気は列車の光跡のある方がいいな・・と。
バルブ写真って「コチラが立てばアチラは立たず」って事が多いですね。
今の駅舎にはない温かさを感じさせる、古き良き時代を思わせる駅舎の一つですね。 でも、駅舎の老朽化と共に貨車駅などに代えられて残り少なくなってきています。
列車の光と樹の写真、樹の写り具合は練習の方がいいかな~と。
でも駅舎の雰囲気は列車の光跡のある方がいいな・・と。
バルブ写真って「コチラが立てばアチラは立たず」って事が多いですね。
No title * by gre*n*hub*32
撮影技術の秀逸さも有るのでしょうが、・・・駅舎の写真は筆舌に尽くし難い気品と美しさを備えています。
厳寒の北海道のローカル線の古い駅舎なのに寒さは感じずに却って温かい雰囲気を醸しだています。
『3ナイ運動』には思わず笑って仕舞いました。
☆ナイス!〜
厳寒の北海道のローカル線の古い駅舎なのに寒さは感じずに却って温かい雰囲気を醸しだています。
『3ナイ運動』には思わず笑って仕舞いました。
☆ナイス!〜
No title * by 風来梨
gre*n*hub*32さん、こんばんは。
昔(私が鉄道を追っかけるてた30年近く前)は、もっと暖かったですね。
多くの駅には石炭ストーブが置かれ、駅舎の隅には桝いっぱいの石炭が置かれていて、一度火を入れると真冬でもTシャツ1枚でもいい位の熱気が立ちましたね。
あの頃は、今にない余裕からくる優しさがありましたね。
昔(私が鉄道を追っかけるてた30年近く前)は、もっと暖かったですね。
多くの駅には石炭ストーブが置かれ、駅舎の隅には桝いっぱいの石炭が置かれていて、一度火を入れると真冬でもTシャツ1枚でもいい位の熱気が立ちましたね。
あの頃は、今にない余裕からくる優しさがありましたね。
いい駅舎ですね。駅舎と右の木、風来梨さんらしく木にこだわられたのかなと思いましたが、下のお写真で納得。間に光線を入れるためだったのですね。恐れ入りました。お見事です。