風来梨のブログ

このブログは、筆者であるワテの『オチャメ』な日本全国各地への探勝・訪問・体験記です。

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第470回  寂地峡

『日本百景』 春  第470回  寂地峡 〔山口県〕

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木漏れ日輝く白竜ノ滝

  寂地峡 じゃくちきょう (西中国山地国定公園)
『寂地峡』は、西中国山地国定公園の三大渓谷の一つとされている。 だが、三大渓谷の中で全国的に著名なのは『三段峡』だけで、残る2つの渓谷の『匹見峡』とこの『寂地峡』は、ほとんど世には知られていない。

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『五竜瀑』の最上流にある竜頭ノ滝

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寂地峡・二大景観の一つ
犬戻ノ滝

この渓谷は《五竜ノ滝》と《犬戻ノ滝》の二大景観からなり、中でも連瀑を連ねる《竜ヶ岳峡》は素晴らしい渓谷美を魅せて『日本の滝百選』にも指定されている。 少しアプローチが不便ではあるが、是非とも訪れてみたい渓谷である。



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寂地峡・滝位置図

  行程表             駐車場・トイレ・山小屋情報                                                      
中国自動車道・吉和I・Cより車(0:35)→寂地峡・竜ヶ岳峡入口より竜頭ノ滝など五竜瀑めぐり
竜ヶ岳峡は一周約3km・所要1時間半
寂地峡・竜ヶ岳峡入口より車(0:15)→犬戻峡入口(0:20)→犬戻ノ滝(0:20)→犬戻峡入口より車 
(0:50)→中国自動車道・吉和I・C

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滝の落ち口の飛沫が
木漏れ日で真っ白に輝く

『寂地峡』は、周知に明かされる事のないベールに包まれている。 冒頭て記した『奥匹見峡』と同様に、大きな期待を抱かせる“何か”がこの渓谷にはあるのだ。 ワテはこの『日本百景』の情景の選定に関しては、この「大きな期待を抱かせる何か」という要件を重要かつ大切なファクターと考えている。
そして常日頃から「それが正しいかどうか」、「自分の思いが『日本百景』の理念に合致するかどうか」を確かめたいと思っている。 そのチャンスが、ようやくやってきたのである。 

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捩れ段瀑+廊下状の釜の滝壺と
変化に富んだ登竜ノ滝

それでは、この『寂地峡』を確かめるべく探勝をしてみよう。 だが、いつもの景勝地の探勝とは違う事が1つある。 それは、「この地を訪れる事に対しての予備知識を一切持たないで・・」という事である。 なぜなら、『寂地峡』は前述のようにほとんど知られておらず、また山口・島根の県境に位置し公共交通機関も全くない事から、アプローチはマイカーを手段とする以外に手がないのが実情である。 

さて、マイカーを駆使して、このベールに包まれた渓谷にアプローチしてみよう。 広島市街からなら、以外や以外3時間少々で渓谷入口に着く事ができる。 『寂地峡』は二つの峡谷からなるが、手前の《竜ヶ岳峡》は『日本の滝百選』に指定された事もあり、周回の遊歩道が整備されて探勝は容易である。

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五竜瀑』最初の滝・竜尾ノ滝
滝下に清らかな
せせらぎの水鏡を魅せている

《寂地川》の清流を渡ると、すぐに瀑音がこだまするのが耳に入ってくるだろう。 その瀑音の主は、《竜ヶ岳峡》『五竜瀑』の先鋒《竜尾ノ滝》である。 落差は15m程であるが、広い滝棚を滝下に広げて清らかな水鏡を魅せている。 写真アングルも自由に設定できそうだ。  

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登竜ノ滝
廊下状の釜がせせらぎを魅せる

《竜尾ノ滝》から少し登ると、《登竜ノ滝》が見えてくる。 落差は7m程と小ぶりだが、両側が切り立った岩壁からなる廊下状の釜と淵を抱き、エメラルドグリーンの輝きを魅せている。

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木漏れ日輝く美瀑・白竜ノ滝

この滝を越えた辺りから、遊歩道は急傾斜の坂や段差の大きな階段となっていく。 その途中に“五竜瀑”で最も美瀑の《白竜ノ滝》が水量豊かに瀑音を響かせている。 木漏れ日が滝飛沫に輝き美しい。
この滝から遊歩道は階段となって、《白竜ノ滝》の落ち口までイッキに登っていく。 

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白竜ノ滝の落ち口が
白い飛沫を上げていた

《白竜ノ滝》より更にひと登りすると、黒い岩壁の間から眩いばかりの白布を掛ける五竜瀑最大の滝の《竜門ノ滝》が見えてくる。 落差25m位だろうか・・、渓谷の全ての水を落とすその様は迫力満点で、何とも印象的な滝である。

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落差最大の滝・竜門ノ滝は
渓流の全ての流れを垂直に
叩き落とす迫力満点の滝だ

だが、残念な事に遊歩道からだと角度が悪く、滝の全容が見えないばかりか、滝つぼも迫り出した岩に隠されて望む事ができない。

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これ以上行くと
転落しかねないので退散したよ

沢に下りたとしても、滝つぼまでは激しい飛沫によって常時濡れた岩場のトラバースとなり、それなりの靴装備が必要だ。 もちろん、直下に《白竜ノ滝》が迫っているので沢への落下は許されない。
ズック靴でアプローチに失敗し引き返した筆者本人がいうので本当である。

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陽の光で滝壺が
エメラルドグリーンに輝く竜頭ノ滝

そして、最後の《竜頭ノ滝》。 樹木の隙間から日の光が滝つぼに優しく降り注ぎ、清涼感いっぱいの眺めだ。 この渓谷を遡上すると、きっと竜の流れがおりなす爽やかな情景に心を洗われる事だろう。

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『五竜瀑』最上流の竜頭ノ滝は
エメラルドの水を湛えた
美しい滝壺を魅せる

最後の《竜頭ノ滝》から先は、鎖付きのルンゼの中を急登していくので、体力的に自信のない方は往路を引き返した方が無難だ。 この先は、流れ穏やかな渓流となって遊歩道から離れていく。

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五竜瀑』のある《竜ヶ岳峡》は
当時もそれなりに
探勝路の整備がされていた

下り道は左右2つに分かれていて、左(Aコース)を取ると安全に駐車場まで下り着く事ができる。 
右(Cコース)は、沢の源頭である《竜ヶ岳》の支稜の岩壁を上下しながら大回りで下っていく。 
急登と鉄ハシゴの大下りがあるので、一般行楽者向きではなさそうだ。 だが、新緑を見ながら下っていけるので、充実感はこちらの方に分がありそうだ。

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一旦竜尾ノ滝のある
竜ヶ岳峡入口に戻って犬戻峡へ

さて、駐車場に戻って、更に奥に延びる林道へ車を走らせよう。 途中から未舗装道に変わる林道を約6km入っていくと、あずま屋の建つ《犬戻峡》の入口に着く。 こちらは、《竜ヶ岳峡》と違って駐車場がないので、車は邪魔にならぬよう林道の脇に止めておこう。 入口から、この渓谷最大の見どころである《犬戻ノ滝》までは850m。 所要で20分位であろうか。 道は桟道として整備されているので心配は要らない。 

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沢を遡行せぬ限り滝前には出れないが
エメラルドの滝壺を持つ
無名滝というには惜しい滝が望める

途中に前座の無名滝(落差30mで広い滝つぼありの立派な滝である)を見てから、300m程進むと、総落差70mの三段斜瀑・《犬戻ノ滝》が見えてくる。 “犬も後ずさりして戻る”という、その立派な岩壁は迫力満点だ。 要塞のような厳めしさと、落水の軽快さを上手にカメラアングルとしてまとめたい所である。 

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猟犬も後ずさりして退散するほど
峻険な岩崖を捩れ3段70mで
落とす大瀑・犬戻ノ滝

「この上にも滝が潜んでいる」との事だが、先を行くとなると峡谷源頭の山・寂地山 1337メートル の登山も絡んでくるので、この先は然るべき機会に譲りたいと思う。 帰りは、往路を忠実に戻る。

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あれから訪ねてないなぁ
機会があればもう一度・・

  ※ この渓谷の探勝は約20年前なので、探勝路の整備が進んで、現状は記述と異なる事
    が十二分に考えられます。 その点は悪しからず。


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何度もワテが言うように
災禍となった元凶を放置・・
いや・・そんな『敵』を崇めたり
優遇したりしているうちは

『武漢ウイルス』災禍及び
チョンによる日本の国の侮辱と反日棄損は
永遠に終わらないだろうね

災禍の元凶であるウイルスを
撒き散らしたシナや
日本の国に在日チョンを招き入れた
チョンの背乗り天皇ヒロヒトの
一族である天皇・皇族共

コレの正体を暴いてシナには
世界的な武力制裁で滅ぼさない限り
チョンの背乗り天皇・皇族へは
チョンたる正体を暴いて
チョンへの追放が成されない限り

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小手先だけの対応では感染拡大の
『下げ止まり』が手一杯だろうね
その状況で『オリンピック』という外国人の
止めどない流入を招く感染拡大必至の大悪手をすると
日本も感染爆発に巻き込まれかねないよ


またワクチンも一定の効果はあるだろうが
シナによる変異ウイルスの開発・製造を
食い止める事ができない限り
「イタチごっこ」となるだろうね




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No Subject * by hanagon60
寂地峡も匹見峡も子供の頃から名前は知っているのですが、未だ未訪のままです。犬戻ノ滝は壮観ですね。
いつか訪れてみたいと思いつつ月日は流れ。。

No Subject * by ねむろ大喜
人はなぜ滝が好きなんでしょうね^^)ダムも好き

Re: No Subject * by  風来梨
hanagonさん、こんばんは。

同じく、月日は流れ・・

寂地峡は、私も20年前に訪れて以来議無沙汰です。 匹見峡も冬にいった15年前から途切れています。
今、メインサイト『日本百景』の校正をしてますが、自分の書いた記事を見ると、無性に旅にでたくなります。

Re: No Subject * by  風来梨
ねむろ大喜さん、こんばんは。

身体的には、-イオンを吸い込んで、身体を老化させる活性酸素を還元させる効果があります。
つ・ま・り・・、若返る訳ですね。

私もダムは好きで、よく訪ねてますよ。 北海道の雨竜沼ダムから東北・田子倉ダム・黒部ダムとか・・

コメント






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No Subject

寂地峡も匹見峡も子供の頃から名前は知っているのですが、未だ未訪のままです。犬戻ノ滝は壮観ですね。
いつか訪れてみたいと思いつつ月日は流れ。。
2021-03-21 * hanagon60 [ 編集 ]

No Subject

人はなぜ滝が好きなんでしょうね^^)ダムも好き
2021-03-21 * ねむろ大喜 [ 編集 ]

Re: No Subject

hanagonさん、こんばんは。

同じく、月日は流れ・・

寂地峡は、私も20年前に訪れて以来議無沙汰です。 匹見峡も冬にいった15年前から途切れています。
今、メインサイト『日本百景』の校正をしてますが、自分の書いた記事を見ると、無性に旅にでたくなります。
2021-03-21 *  風来梨 [ 編集 ]

Re: No Subject

ねむろ大喜さん、こんばんは。

身体的には、-イオンを吸い込んで、身体を老化させる活性酸素を還元させる効果があります。
つ・ま・り・・、若返る訳ですね。

私もダムは好きで、よく訪ねてますよ。 北海道の雨竜沼ダムから東北・田子倉ダム・黒部ダムとか・・
2021-03-21 *  風来梨 [ 編集 ]