2019-06-03 (Mon)✎
路線の思い出 第319回 久大本線・湯平駅 〔大分県〕
温泉最寄り駅になりそこねた駅・湯平駅
《路線データ》
営業区間と営業キロ 輸送密度 / 営業係数(’17)
久留米~大分 141.5km 1856 / 228
運行本数
久留米~日田 下り18本・上り17本(久留米~善導寺、うきは、筑後吉井に区間運行列車あり)
日田~由布院 下り7本・上り6本
日田~豊後森 下り4本・上り5本
豊後森~由布院 下り1本・上り2本
由布院~大分 21往復(大分~向井原、庄内に上下とも1~2時間に1本の区間運行列車あり)
博多~大分・別府 特急【ゆふ】3往復、土・日・休日は特急【ゆふいんの森】2往復も運行
湯平駅(ゆのひらえき)は、大分県由布市湯布院町下湯平にあるJR九州・久大本線の駅である。
特急【ゆふ】号の停車駅である。 【ゆふいんの森】号は停車しない。 2013年の1日当たりの乗車人員は36人との事。
相対式ホーム2面2線を有する駅で、互いのホームは跨線橋で連絡している。 1984年に無人駅化されている。 駅舎には下川簡易郵便局が入っている。 かつては観光案内所・JA(農協)も入っていたが、現在は閉鎖されている。
湯平温泉の最寄り駅であるが、当駅から約3.5キロメートル離れた温泉街への交通手段はタクシーのみである。 かつては大分バスと亀の井バスが路線バスを運行していたが、2007年までにすべて廃止されている。
湯平温泉街が「男はつらいよ」第三十作目『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』の舞台になった事から、地域活性化を目的として湯平観光協会が、2006年10月17日に2番ホームの待合所を改装して、ロケ時に使われた写真などを掲示した「寅さん思い出の待合所」として公開している。 また、待合所の中には駅ノートの設置と、ホームには実際に渥美清がロケ時に使用したベンチ「縁結びのベンチ」を設置している。

この日駅寝した天神山駅より望む山なみ・・
ちなみにこの山々は昨日(6/2)まで登っていた
九重山系の山なみだったりして・・
今年のゴールデンウィークは九州の祖母・傾山を縦走した帰りに、泊まる所がないので久大本線の天神山駅で駅寝をしたのだが、その最終日はすごぶるいい天気で、しかも予想に反して乗車する列車の使用車両がキハ47だったので、このまま特急料金をケチるべく日田・久留米と普通を乗り継いで博多に向かって新幹線で帰るだけより、ちょっと特急料金を奮発して、情景のいい駅で「撮り鉄しよか!」という気になったのである。
この日の始発列車はキハ47だった
それで『撮り鉄』がしたくなって・・
このキハ47を使用した始発の日田ゆきは、天神山の次の庄内で4分、その次の湯平でも4分と列車行き違いの停車を繰り返したので、いずれの駅もホームに降りてお日さんを浴びながら、駅のロケーションを見定める。
庄内駅は有人駅で
駅に清涼飲料の自動販売機もあって
雰囲気的には今イチ・・
庄内駅は委託駅のようで、駅員さんもいるので駅撮りは駅務の邪魔だろうし、駅舎も木造風とはいえデザイン化した建替えの駅舎でちょっと雰囲気乗らなかったので、次の湯平駅に賭ける事にしたのである。
大きな樹が立っていて
絵になる情景だった
その湯平駅であるが、由布院側に大きな樹が立っており、周囲の豊かな自然風景とマッチして結構絵になるみたいであった。 取り敢えず、この樹をアテに乗ってきたキハ47を撮って、駅見物をする。
やはり旧国鉄型は
周囲の風景とマッチするね・・
この湯平駅は特急も停まる駅なのだが完全な無人駅で、駅舎には簡易郵便局が入ってるだけの店屋一件のない田舎駅であった。
温泉最寄り駅ではなく
豊かな自然の広がる田舎駅だった
なぜ、隣の由布市の代表駅である庄内駅を差し置いて、こんな田舎駅に特急が停まるのかというと、この駅は温泉の最寄り駅なのですね。 それも、鎌倉時代からの開湯と由緒ある湯治場との事である。
だが、JRという鉄道に付きモノの『残念』な事に、その温泉街へは3.5km.も離れていて、最寄り駅と呼べないロケーションに駅があるのだ。 そして、タクシーも呼ばなければ来ないなど、温泉の最寄り駅としての機能は全くない「温泉最寄り駅」なのである。
だが、唯一の救いとして、この駅の雰囲気と周囲の豊かな自然風景が映画『男はつらいよ』のロケーション場所としてピックアップされた事だろう。 出会いと別れの窓口としての駅の表情が、映画というドラマのシナリオに描かれたのである。 まぁ、ワテは「映画を全く見ない人」なので、この事をどう表現したら解らないのであるが。
この頃はナヨッとした
優男が人気だったのね・・
※ 松竹映画のパンフレットより
だから、温泉湯治目当てでこの駅に下車する乗客はほとんどいないだろうが、『寅さん映画』や『名優・渥美清』の追っかけや、「『寅さん』映画で有名となった駅」としての駅降り鉄の訪問は結構あるようだ。
2番線の待合室は
『寅さんの思い出待合室』として
『寅さん映画』の写真で飾られていた
久留米方面の2番線側の待合室が、その映画の撮影の思い出を綴った『寅さんの思い出待合室』として映画のロケシーンの写真で飾られている。 その『寅さん』作品はスター絶頂期だった頃の沢田研二とヒロイン・田中裕子が出演していた作品との事であるが、この頃のスターってナヨっとした感じのヒョロッた優男が人気だったみたいですね。 新沼謙治とか。
映画よりバンフ見る方が面白いかも・・
※ グーグル画像を拝借
まぁ、田中裕子も『美人』って感じじゃないし、この頃に受けた世相が判るのが映画のパンフレットなんだろうね。 ひょっとすると、映画見るよりパンフ観る方が面白かったりして。
赤は何か今イチ・・
コレ・・ 旧国鉄型だったら
絶好の絵になってたよ
赤と黄色なら
黄色の方がいいけど・・
そうこうしてる内に1時間半の時間が過ぎ去って、当初の予定通りに普通を乗り継いでゆくよりも10分程博多に早く着く特急【ゆふ2号】の時刻が近づいてきた。
『寅さんの思い出待合室』を
去る時がきた・・
これに乗って博多に着くと、後は土産買ってシンカンセンに乗るだけで、今年のゴールデンウィークの九州・山旅が終わりとなるのである。
夜中に記事書くワテって・・
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No Subject * by 根室大喜
アタイは昨日、花咲線無人駅落石駅の写真を撮りに行きました^^)花咲線は基本的に単線なんですが、2本ありました。上りと下りが行き交えるようにですね。なんか感動しました。
No Subject * by きゃみ
こんばんは。
沢田研二が若いですね(笑)
久大本線のこの辺りは日が暮れた後に特急で通過したのみなので、日のあるうちにまた訪問したいと思っています。いいロケーションですね。
できれば恵良駅から南下して小国へ・・・交通機関あるんでしょうかね?
沢田研二が若いですね(笑)
久大本線のこの辺りは日が暮れた後に特急で通過したのみなので、日のあるうちにまた訪問したいと思っています。いいロケーションですね。
できれば恵良駅から南下して小国へ・・・交通機関あるんでしょうかね?
Re: No Subject * by 風来梨
根室大喜さん、こんばんは。
> アタイは昨日、花咲線無人駅落石駅の写真を撮りに行きました^^)花咲線は基本的に単線なんですが、2本ありました。上りと下りが行き交えるようにですね。なんか感動しました。
この交換設備が、厚床~根室の間で落石駅にしかないのがネックですね。 単線だと、列車本数が増やせないですから。
昔は廃止になった花咲駅にも、交換設備があったようですが・・。
> アタイは昨日、花咲線無人駅落石駅の写真を撮りに行きました^^)花咲線は基本的に単線なんですが、2本ありました。上りと下りが行き交えるようにですね。なんか感動しました。
この交換設備が、厚床~根室の間で落石駅にしかないのがネックですね。 単線だと、列車本数が増やせないですから。
昔は廃止になった花咲駅にも、交換設備があったようですが・・。
Re: No Subject * by 風来梨
きゃみさん、こんばんは。
> 沢田研二が若いですね(笑)
今のデブった御大を見ると、時の流れの残酷さに涙がポロリ・・(笑)
> 久大本線のこの辺りは日が暮れた後に特急で通過したのみなので、日のあるうちにまた訪問したいと思っています。いいロケーションですね。
いいロケーションでした。 特に、1番列車のキハ47使用の列車が狙い目ですね。 始発に乗らねばならないけど・・。
> できれば恵良駅から南下して小国へ・・・交通機関あるんでしょうかね?
旧宮原線に沿うルートですが、恵良(豊後森)から温泉地の宝泉寺まではバスもありますが、県境の麻生釣へはよくてコミュニティーバスがある程度で、下手すれバスは撤退してますね。
小国までは、湯布院か豊後中村から観光道路の「やまなみハイウェイ」を通るルートならバスはありますね。
ぢ・つ・わ・・、6/2に九重にミヤマキリシマ登山しに行った時に、往き来でこのバスに乗りました。 小国は熊本県なので、熊本市内からなら、多くのバス便があるようです。
> 沢田研二が若いですね(笑)
今のデブった御大を見ると、時の流れの残酷さに涙がポロリ・・(笑)
> 久大本線のこの辺りは日が暮れた後に特急で通過したのみなので、日のあるうちにまた訪問したいと思っています。いいロケーションですね。
いいロケーションでした。 特に、1番列車のキハ47使用の列車が狙い目ですね。 始発に乗らねばならないけど・・。
> できれば恵良駅から南下して小国へ・・・交通機関あるんでしょうかね?
旧宮原線に沿うルートですが、恵良(豊後森)から温泉地の宝泉寺まではバスもありますが、県境の麻生釣へはよくてコミュニティーバスがある程度で、下手すれバスは撤退してますね。
小国までは、湯布院か豊後中村から観光道路の「やまなみハイウェイ」を通るルートならバスはありますね。
ぢ・つ・わ・・、6/2に九重にミヤマキリシマ登山しに行った時に、往き来でこのバスに乗りました。 小国は熊本県なので、熊本市内からなら、多くのバス便があるようです。